見出し画像

赤いサーブ

映画を見ている間ずっと

その人と交わした会話や思いが、スクリーン上で俳優たちの台詞に重ねて語られて、不思議なシンクロニシティに出くわしたみたいで、ポカンとしてしまった。

村上春樹原作の映画だから

その人は沢山村上春樹の本を読んでるみたいだったから

そうやって、何でもないことにも意味づけしちゃうのが、恋眼鏡の副反応なんだろうけど。

個別を語りながら 普遍を語れるから沢山の人の共感と支持を集めるんだろうけど。

RADWIMPSのライブでも舞台からみたら米粒みたいな何万人のファンは全員、絶対に自分に向けて歌ってるって信じられるし。

主人公の奥さんが亡くなり、奥さんの秘密?を探す旅に出るロードムービー位の予備知識で見たんだけど(基本色んな事余り事前に調べない。確認目的のスタンプラリーみたくなっちゃうと思うから。何かが起きる余白が無くなっちゃうと思うから)

奥さんの死因が、最近自分が罹患して10日間入院して奇跡的に帰還した病気だったりで、彼岸への列に一度は並んだホヤホヤの身には、キュッと心臓を捕まれる様な気がして、誰か呼んだ?偶然なのか?この映画選んだのはと自分でもドギマギしたり

離婚から5年経って、その悲しみに蓋をして生活を回すため走り続けた自分に友人の助けを借りて気づかされて、堰が決壊。五年分悲しみ倒して、込み上げる嗚咽で喋れなくなるほどヒックヒック泣き腫らした夜を思い出したり

身近な人との別れや死、悲しみ、そしてそれを誰かと一部分でも共有できたら、後はひたすら自分の井戸に自分ひとりで降りていくんだと思う頭をポンポンと優しく撫でてぎゅっと抱きしめてくれるような映画だった。

人生って悲しいことでかなり出来てるなあ。と帰宅してボソッと次女に言ったら、悲しいことのない人生なんてツマンナイ。とのたまわった。いくつだよ!17歳JK!スゴイな。

求めよさらば与えられん

好きな言葉。願っていれば、その時がくれば、必要なことは、叶えられていく。その時まで願い続けることができれば。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?