ヒョイと空を見あげると

踊るぽんぽこりんの雲

ためらわずシャッターを切る

何も考えることはない

素直に見たまま、感じたままを撮ったり記録する

そう、素直に

少し、年を重ねると物事を真っ直ぐに見なくなった

長く勤めた仕事の癖が出てきてるのかな（素直にならなきゃ）

昨日電車に乗った

隣の座席に赤ん坊を抱いた若いお母さんがかけた

赤ん坊は私を見ている

笑ったように見える

目がきれいだ

笑顔で見返すと

キャッキャと声を出して笑った

お母さんがすみません、と

いや、いいですよ可愛いですね、私にもこんな頃があったんですよ

お母さんは口をおさえて笑った

すみません、つい笑ってしまって

いや、私の赤ん坊の頃の話をしても誰も信じないんですよ

電車の中、赤ん坊がさらりと話の間を与えてくれた

赤ん坊のきれいな目と笑顔を

ぽんぽこりんの雲を見て思い出した

ホンマにぽんぽこりんの雲ですよ

踊ってるようです

シャッターを切ってからしばらく雲を見ていた

昨日の赤ん坊どうしてるかな

思い出していると

オー暇人、また雲を見てるのか

顔見知りの農家の旦那

今,とってきたところだ食べてくれる、とキュウリを手渡してくれる

いつも、農家の人たちから作物をいただく

素直に喜んでいただき美味しく食べる

後であったとき、美味しかった有難うございます、と素直に感謝する

素直な感謝の気持ちは

あの、赤ん坊のキャッキャと笑った笑顔に通じるのだろう