また生物部がやらかした!A-Levelを学ぶ編¦タンパク質2(生体分子#8)
なんとなーく、タンパク質についてつかめてきましたか?
今回は第2回目。タンパク質って実際にはどのように生き物の体の中で使われているの?という疑問に答えていきますね^^
タンパク質ってどんな形?そのはたらきは?
例えば、ヘモグロビンという血液の中に含まれているタンパク質には、ヘムという成分が含まれています。
ヘムは酸素と結合する性質をもっているので、ヘモグロビンは体内で赤血球が酸素を運ぶのに役立っています。
このように、生物の体内ではたくさんの種類のタンパク質がそれぞれの性質をフルに活かしながらはたらいています。
言い方を変えると、体内ではたらくすべてのタンパク質は、決まった仕事をこなすために、それぞれ違った特徴的な構造と形をしているということになりますね。
タンパク質を分類してみよう!
タンパク質は大きく2つに分けることができます。
★機能タンパク質
主に化学反応に関わるタンパク質のことを指します。
・酵素
酵素といえば消化酵素が有名ですが、消化酵素以外にもたくさんの種類の酵素があります。
酵素には触媒作用という「自分は変わらず、他の化学反応を促進するはたらき」があり、体内で起こる様々な化学反応を促進し、滞りなく速やかに化学反応を進めるために一役買っています。
酵素のポリペプチドは、ふつうはしっかりと折りたたまれているので、ほぼ球形をしていることが多いです。
消化酵素は食べた物の分解を促進しますが、他にも物質の合成を促進する酵素や、ある物質の存在があって初めてはたらき始める酵素など、酵素のはたらきは極めて多彩です。
・抗体
抗体は、体を守るしくみである免疫反応に深く関わっています。
血液中に存在するタンパク質で、2本の軽い(短い)ポリペプチドと2本の重い(長い)ポリペプチドが結合したものが一般的です。
抗体は体外からやってきた異物に取り付き、大きな塊をつくって目立ちやすくしたり、異物の出す毒素を中和したり、異物を破壊したり、さらには炎症を起こしたりします。
そんな抗体ですが、異物に結合するための結合部の形は異物ごとにカスタマイズされていて、この結合部のアミノ酸配列は抗体ごとに違います。
★構造タンパク質
主に体を作り上げるために使われているタンパク質を指します。
・膜タンパク質(輸送タンパク質)
膜タンパク質は、細胞膜に埋め込まれた形をしています。
膜タンパク質の中でも、特にチャネルタンパク質は、疎水性(水を弾く)アミノ酸と親水性(水になじむ)アミノ酸を含んでいて、イオンや分子などの細胞内外を通過する物質の通り道(チャネル)を作っています。
このチャネルを通ることができる物質は限られていて、チャネルがそれぞれ別々の種類の物質の移動をうまく調節しています。
・その他
構造タンパク質は、複数の長いポリペプチドが平行に並んでいて、その間に架橋(橋渡し)がある構造をとっていたりするので、比較的外からの力に強く、特に動物の支持組織として優れています。
構造タンパク質の例としては、髪や爪に含まれるケラチン、皮膚の真皮などに含まれるコラーゲン、DNAが巻き付くヒストン、筋肉の収縮に関わるアクチン・ミオシンなどがあります。
コラーゲンは、3本のポリペプチドがしっかりと巻きついているため、強度が高いのが特徴です。
タンパク質のビウレットテストとは?
もし、特定のサンプル(例えば食品)にタンパク質が含まれているかどうかを調べたい場合、ビウレットテストを実施します。
このテストには2つの段階があります。
サンプル液はアルカリ性でないといけないので、まずサンプル液に水酸化ナトリウム水溶液を数滴加えます。
次に硫酸銅(II)水溶液を加えます。タンパク質があれば、溶液は紫色に変化します。もし、タンパク質がなければ、溶液は青いままです。
お疲れさまでした!
一通り、体内でタンパク質がどのように働いているかのイメージを作ってもらえましたか?
タンパク質の細かな説明は、この後しっかりやっていきますね!
ではでは、良く寝てくださいね^^
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