見出し画像

双極性障害:好きなことが出来なくなるということ

【ある日の日記】

7時ごろに目が覚めた。
最近は夫と一緒に寝ても私だけ先に起きる日ばかりだ。

今日夫は遅番で特に帰りが遅い日。
夜は大人しく家で過ごせるといいな。

今日はクリニックに行って来た。
通院後、料理をする気になれなかったので1人で沖縄料理屋さんで早めの晩ご飯を食べた。

今日、自分では鬱っぽいなと思ってたけど先生には「落ち着いてると思いますよ」と言われて意外だった。

今日私は家にいる間、曲を1曲も流していない。

音楽好きな私にとってかなり珍しいことだ。
ピアノを弾く気にもならない。
いつものように歌を口ずさむこともなく、静かな部屋でただタバコを吸うだけ。

でも「先生がああ言ってるんだから何か出来るはずだ」と思って建築士試験のテキストを開いた。


見るだけでもう嫌な気持ちになった。

学校に通ってた頃はあんなに大好きだったのに。

ふと、将来が不安になった。
「このまま建築士になれなかったらどうしよう」と。

怖い。どうしよう。そんなに怖いなら無理矢理にでも勉強するべきなのか…。

ダメだ。頑張ったけど10分で限界だ。嫌だ。




私は双極性障害になって「それまで好きだったことが出来なくなる」ということをたくさん経験した。

音楽も料理も食べることも勉強も、全部大好きだったもの。
他にも仕事とかね。

好きだったことが出来なくなるからといって都合良く新たに何か他に好きな趣味等が見つかるわけじゃない。
好きだったことが出来なくなるのは鬱の時の症状だから、新たな趣味を見つけようなんて思う鬱状態の方はおそらくいないでしょう。

好きだったことが出来なくなると何が辛いかって、何をして過ごせばいいのか分からなくなり途方に暮れること。

最低限の家事をして、最低限の栄養をとって、鬱々とした気分で時間が過ぎるのを眺めるだけ。

「病気じゃなければ、健康なら、この時間をもっと有効に使えたはず。もっと上に行けたはず」

そんなこと考え出したら余計辛くなるから絶対に考えちゃいけないと思うんだけど、頭はそう簡単に言うことを聞いてはくれない。

ただ1つ救いがあるとすれば、「決して怠けてるわけじゃない」と堂々と言えることくらいだろう。
医師に「双極性障害」と診断されているのだから。

この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?