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おすそわけ日記 113 「ナソナとイソ二劇場〜三度、そうですかと言う〜」

ナソナこと、母、七十七歳。生粋のおとぼけ。
イソニこと、私、五十二歳。ボケとツッコミの二刀流。
そんな二人が繰り広げる、愛と笑いとちょっぴり心配も詰まった日常。

その一。

私「我が家で一番可愛い人は、誰かな〜。」

母、嬉しそうに即答「私です!!」

ーそうですか。


その二。

母、iPhone8の赤い革のケースが届いて、大喜び。

裏返したりして、ためつすがめつしていると思ったら、いきなり私に「これ、持ってみて。」

よくわからないけれど、とりあえず、手にとって自分の前でポージングしてみた。

満足そうに、母「ステキですね。」

ーそうですか。


その三。

マンションの管理組合便りを読む母。

今月は長文で、両面印刷のA4の紙が三枚、左上をホチキスで止められている。

「工事のお知らせがあるから長いねー。」と言うので、適当に返事をしていたら。

「あれ?おんなじこと書いてあるよ!」と母の不思議そうな声。

見たら、紙をめくり続けて、また最初の頁から読み返している。

瞬間、「ハムスターが回し車を延々と回している様子」が頭の中に浮かぶ。

母に指摘したら「管理組合の人がボケちゃって、おんなじこと書いてるのかと思った。」

ーそうですか。


母娘関係が上手くいくコツを聞かれるたびに、私は、こう答えている。

「諦めることです。」お互いに。


【今日の一枚】母と一緒にお散歩した時に見かけた桜です。枝ぶりより、幹からいきなり花が咲いちゃうのが、好きなのです。

【#つづく日々に】のタグをつけて、日常で心ときめいたことを投稿する企画をはじめました。日常のよろこびをみんなでシェアしあって、笑顔が増えたら嬉しいです。

今日もおつきあい頂いて、ありがとうございます。

毎日、書く歓びを感じていたい、書き続ける自分を信じていたいと願っています。