見出し画像

次の場所へ...(2024)

この春で児童相談所をひとつ卒業します。
(ここ数年は、子どもに関する分野で複数の自治体+αの活動をしています)

23区の児童相談所ではダントツの相談件数である自治体に関わらせてただきました。「子どもにとっての最善の利益」とは何か、の問いに常に向き合う数年でした。これまで子どもの事業に10数年携わってきながら、見えていた世界はほんの一部だったことを何度も感じる現実がそこにはありました。

その中で微力ながら里親啓発の事業において、区長に向けた政策提言に始まり、プロボノパートナーや助成金の獲得、大手メディアへの露出、連続のチーム単独プレスリリース、YouTube番組や動画アニメーションの制作、他部署と連携したリアルイベントを開催したり(実は行政でハードルかなり高い)、六本木のタワーオフィスにチームで登壇したり、KINTONEなど初の外部ツールを活用した業務効率化、社会的養護の経験のある若者たちへ業務を発注をしてチームをリブランディングしたり、コラボ企画をしたり、などあれこれトライエラーさせていただきました。
最後は職員みんなで声優としてアフレコにもチャレンジし、アニメーション動画を制作、全国の自治体に無料で配布しました。(もう最近は何を提案しても驚かれなくなりました笑)
いくつか提案した政策の一つは区議会でも今後事業として進めていくと答弁があり、小さな一歩が始まっていることも嬉しいです。

以下、企画やコラボの一部です^^

◆Youtube企画 THREE FLAGS(社会的擁護経験者ユース)×里親さん

◆認定NPO法人PIECES×児童相談所 コラボ企画
「地域全体で子どもの育ちを支えるために私たちにできること

◆西坂來人氏制作アニメーション「里親になろう」

「里親ってなあに?」編
https://www.youtube.com/watch?v=wLHaLPFd-OI

「中高生との暮らし」編

◆Mckinsey&Company 社会で子どもを育てる 

https://www.mckinsey.com/jp/~/media/mckinsey/locations/asia/japan/our%20insights/foster%20parent/raising-children-in-the-society-jp.pdf

◆朝日新聞(こども家庭庁)子どもを迎えいれるまで

◆プレスリリース(pr times)

里親については、まだまだ足りないのが現状です。家庭が何らかの事情により、子どもたちがもとの家で生活できなくなった時に、今までの学校に通いたい、友達と過ごしたいという選択肢を子ども自らがもてることはとても大切。(もちろんケースによりますが)その時に転校することなく、家庭的生活を続けられるために里親さんを必要としています。ちなみに全国で施設養育に比べて家庭養育はわずか1/10程度なのです。



数年ながら、ゼロイチを作り出すことがとても厳しい行政の内部に携わり、わずかながらも前例を作ることに協力できたのは嬉しく思います。

そんな在職の最中、同じ東京都内で児童虐待によるとても傷ましい事件が起こってしまいました。こういう時に真っ先に児童相談所への責任が問われます。
二度と同じことが繰り返さないために、関係機関の調査分析改善がされることはもちろんなのですが、同じ地域のいち大人として自分は子どもにどう関われていたか、どんなまなざしをむけられていたか、を同じくらいの温度で問われていると感じます。

公園で1人で遊んでいる子、電車内にベビーカーから泣き叫ぶ子、近隣の怒鳴り声、、、同じ空間にいながら別の世界と感じてしまっていないだろうか、、を繰り返し自分に問います。

そして児童福祉でもピアサポートの重要性を強く感じました。私が知る数年でも、思いを持って入職をされた何名もの方が心の傷つきを感じ、身体や心の不調に繋がっていました。有休をとってクリニック受診を推奨するのではなく、仕組みから支援者支援ができる様に、次の場でも実践していけたらと思っています。

今後も「子どもが選ぶ社会」という軸で事業や活動に携わっていきます。
よろしくお願いいたします🙇

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?