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私、生きてていいの?

「私、生きてていいのかな?」
ゆり菜ちゃんが言った。
まだ、12歳なのに。

「もちろん。生まれてきたってことが、その証拠。」

「でも、だれからも必要とされてない気がする。いやなことばっかりだし。」

「生きるということは、誰の許可もいらない、ゆりちゃんの権利。生まれてきた目的は、いろんなことを味わうことなんだよ。」

生きることは、生きてる人の義務とまでは、言えなかった。
まだ12歳の子には、荷が大きい。
せめて、生きてていいし、楽しんでいいと思ってもらいたいから。

「生きていると、楽しいことと嫌なことが、半分ずつ起こるんだけど、今、嫌な事ばかりだと、今を耐え抜けば、あとで良いことがいっぱいなんだよ。」

「死にたい。」って親や身近な誰かにいう子は、
「生きたい。助けて。」という意味。

だから、そう言われたら、決して怒らず、話を最後まで聞いてあげて、そして、
「あなたが大切で、大好きだ。生きててほしいし、いつでも味方だよ。」って、伝えてあげて。心から。

「あなたは生きていていいし、生きていてほしい。あなたは私の宝物だから。」と 

「お話してくれてありがとう。いつでも聞くからね。味方だから。できることがあったら教えてね。」と

何度でも。何度でも。

12歳も人生に悩むし、行き詰まる。
大人に負けないくらい深刻につらいのだから。

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