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#10 遺伝子検査の結果

わたしの乳がんは遺伝性

遺伝子検査については、#7で記録しています。

「陽性」ということは、わたしの乳がんは遺伝性のものだということです。
陽性だからと言われても、この時のわたしは深く考えていませんでした。
後に、手術するときや将来的なことを考えるときに現実を突きつけられます。

わたしは「がん家系」です。
曽祖父、曽祖母、祖母、祖母の妹2人が何らかのガンです。
全て父方です。
この遺伝は父方からのものだろうということです。

祖母の妹の内の1人が、わたしと同じ乳がんでした。
もう何十年も前のことなので、詳しくはわかりません。
耳も遠くなってるので、会話するのも大変みたいです。
話しができたらめっちゃ盛り上がるやろうなぁと思います。
この中で、唯一元気に暮らしてます。

全てのがんが繋がっているわけではないようです。
BRCAというのは、婦人科系のがんらしいです。
婦人科系だと、祖母の妹だけ。
先生たちからすると、「ちょっと遠いねぇ」という感じでした。

祖父母、両親、両親の兄弟、わたしの兄弟・いとこについて何度も聞かれました。
BRCA陽性だったら、この辺りの人とも遺伝子を共有しているそうです。

BRCA2陽性ってどういうこと?

遺伝性の乳がんということはわかったのですが、BRCA2ってなに・・・?です。

BRCA2が陽性だと、「遺伝性乳癌卵巣癌症候群」なんだそうです。
漢字ばっかりですが、もう字の通りです。

女性だと、乳がん・卵巣がん(卵管・腹膜を含む)・膵がんになりやすい遺伝子だそうです。
男性だと、男性乳がん・前立腺がん・膵がんになりやすい遺伝子だそうです。

BRCA1というのもあって、これは、なりやすいがんの種類が別にあるそうです。
BRCA1については、詳しく分か離ません。
ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーは、BRCA1だそうです。

どちらも、大体200人〜400人に1人くらい存在するらしいです。。
遺伝専門の先生によると、この遺伝子をもっていることは珍しいことではないということでした。
遺伝子は、両親やきょうだい、子どもと50%共有しているそうです。
わたしの両親、兄弟ももっているかもしれないということです。
ただ、もっていても、がんになるかどうかは分からないそうです。

先日、父は大学病院の先生に、
「お父さんもかなりの確率でいずれなりますよ。」と言われてました。
いや、もう、苦笑いしかできん。

認定看護師さんとの話

BRCA2陽性だと分かっ後、認定看護師さんと別室に行きました。
看護師さん:結果聞いてどう思った?
わたし:いや、特に何も・・・
わたし:やっぱりそうだろうなぁと思ったくらいです。
看護師さん:そっか。
看護師さん:これから何かが変わるというわけじゃないけど、大丈夫だから。

わたしには、なんでこんなこと言われているのか分からないままでした。
遺伝子検査は受けない選択肢もあります。
自分が陽性だったら、50%の確率で子どもとも共有しています。
中には、ショックを受ける方もいらっしゃるそうです。
わたしは、子どももいないのでダメージ少なめです。

どちらかというと、わたしでこの遺伝子を終わらせられると思いました。
終わらせるために生まれてきたのかもしれないとも。
両親は気にしたかもしれませんが、わたしには感情の変化は起こりませんでした。「あぁ、わたし、やっぱりちゃんとこの家の人間だったんやな」って思いました。
家族感じたくらいです。

その後の治療

遺伝性の乳がんだとわかっても、特段治療に変化はありません。
わたしができるのは、抗がん剤治療をこなすのみです。
治療にへばっているわけにはいかないので、自分のことだけ考えて自分中心で生活していました。

主治医に言われたことで心強かったことがあります。

今や2人に1人が何らかのがんになる時代。
でも、がんになった人の内の約6割はがんになった原因が不明です。
あなたの場合は、遺伝性ってわかってる。
わかってたら最初から治療法が絞れるんです。

大学病院の先生に言われたことで心強かったことも・・・

あなたは、家族の中の功労者です。
あなたが、BRCA2陽性だとわかったから、血縁者のがん予防につながります。
あなたは功労者なんです。

ショックなことよりも、わかってラッキーだったのかもと思いました。
この頃から状況が変わった今も、わたしはラッキーな人間だと思っています。
先生たちの言葉には説得力があるので、前向きになれます。

遺伝子検査を受けるメリット

どの先生たちからも3つ教えてもらいました。
①本人の治療法(治療薬・手術方法)の選択につながる。
②本人のがん予防や、2度目のがん予防に使うことができる。
③血縁者のがん予防につながる。
受けない選択もできるので、よく考えないといけないと思います。
とてもデリケートな問題です。

これを記録している現在は、まあまあ難しい選択を迫られて勢いと波に乗って進んでいる状態です・・・。



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