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#7 遺伝子検査やってみる?

我が家はガン家系


1回目の抗がん剤治療前の診察で先生に聞かれました。
この時は、両親も一緒に行っていたので、全員伝えてもらいました。
私には誰がなんのガンなのかわからないくらいガン家系でした。
人間ドックでも、これまでの診察でも結構適当に伝えてました。

【父方】
祖母(???)、祖母の妹2人(乳がん、肺がん)、曽祖母(子宮?)、曽祖父(肺がん)
【母方】
曽祖母(???)
もう既に記憶にないくらい、みんなガン。
私が生まれた時には、祖母と曽祖母は既に亡くなっています。
この中で、乳がん経験の祖母の妹は今も元気です。
色々話をしたいけど、高齢で耳が聞こえにくくなっているのでなかなか難しい。

父と母が伝えると、先生がカタカタとカルテに記入。
先生:多いね・・・
先生:あなたも遺伝性の可能性は高いかもしれないね。
先生:遺伝性かどうか検査できるけどやってみる?
先生:強制ではないので、どちらでもいいですよ。
先生:あなたの場合、保険適応です。
私 :じゃぁ、やってみます。

遺伝子検査をすることで、自分のガンが遺伝性なのかどうか、ガンになる確率(あくまでもデータ上)などか分かります。
自分に合う薬なんかもわかってくるみたいです。
先生や看護師さんから説明を受けて、遺伝子検査を受けることにしました。
がんは遺伝するとは聞いたことがあるけど、血液で調べられるなんて思いませんでした。
遺伝学的検査というそうです。

遺伝学的検査を保険適応で受けられる条件


誰でも保険適応で検査を受けられるわけではないようです。
きちんと条件がありました。
これは、私が病院でもらった資料に書いてあったことです。
病院ごとに書き方の違いがあるかもしれません。

①45歳以下で乳がんを発症された方
②60歳以下でトリプルネガティブ乳がんを発症された方
③2個以上の乳がんを発症された方
④第3度の近親者内に、乳がんまたは卵巣がんを発症された方が1名以上いる方
⑤乳がんを発症された男性
⑥卵巣がん・卵管がん・腹膜がんを発症されたすべての方

私は条件に当てはまっているので、保険適応で検査を受けられました。

遺伝学的検査にかかる費用


私が受けた検査は、BRCA1・BRCA2という遺伝子検査です。
(他にも種類がたくさんあるそうです。)

○本人の遺伝性乳がん卵巣がんの検査・・・約20万円(保険適応で約6万円)
○血縁者の検査・・・約4万円

高い。とにかく高い。
保険適応でも約6万円。
医学の闇を感じた瞬間でした。
あくまでもこの金額は、私が病院でもらった資料に載っていたものです。
詳しくは、実際に受ける病院で先生や看護師さんに聞かないと分からないと思います。

なぜ遺伝学的検査を受けたか


「検査を受けない選択もできます」と先生からは言われました。
それでも私が受けた深い理由は特にありません。

これだけガンの家族がいるから、私も遺伝性なんだろうな〜
関連する病気のリスクも分かるならやってみるか〜
血液でそんなことが調べられるなんてすごいな〜
医学の進歩に乗っかってみたいな〜

っていう、軽い気持ちです。
「遺伝性かもしれない」という不確かな状態よりも、
「遺伝性である・ない」とはっきり分かった方がスッキリしていいとも思いました。

「検査を受けない選択もできる」と何度も言われました。
検査を受けるかどうかは、とてもデリケートな問題なんだろうなと察しました。

検査にかかる期間


先生の話によると、患者さんに遺伝学的検査を受けるかどうかを聞くようになったのは、まだまだ最近のことらしいです。
以前から存在していた検査ではあったけど、検査結果が出るまでにものすごく時間がかかっていたそうです。
半年くらいかかってたと聞きました。
検査結果を治療になかなか生かせない高額な検査という位置付けだったようです。
現在では、数週間で検査結果がわかるそうです。
私も2・3週間くらいで結果が出ました。
近い将来、もっとスピードアップするだろうし、もっとたくさんの種類の遺伝学的検査を同時に行うことができるようになると思うと教えてくれました。

医学の発展するスピードって思っていたよりもはやいっ!!
ここ数年で乳がんの治療方針にかかる考え方も大きく変わったと言われました。
後々の私にも大きく関わってきました。

医学は日々進歩していて、現場の先生たちも日々考え方を進化させています。
先生:数年後には、きっと今の常識が常識じゃなくなっていると思う。
先生:あなたの病気については、毎年研究が進んでいる。
私が従事する職業は、昭和〜令和までみても1mmも進んでないのでは・・
先生の話を聞いて、病気を治す希望と自分の仕事の絶望を感じました。


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