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アンバランスと向き合う2023

はじめに

みなさま、年の瀬にいかがお過ごしでしょうか。森島と申します。
エンジニアオフィスというところで、エンジニア職専任の人事をしております。昨年2022年の秋分の日に、二児の母になってから早1年とちょっと、今に至ります。
私にとって、二児の母親となって仕事をする、このバランスをとることは
とっっっっっっっっっっっっても大変だった!!!!!と振り返ることができます。色々もがいて、挑戦して、発見して、新しい自分になるための脱皮のような、そんな2023年でした。
その1年の振り返りを、この場を借りてできたらと思っています。
少し長めですが、お付き合いください。


針を0に戻そう

私にとってアドベントカレンダーは、一年を振り返る貴重な時間です。
そして、改めて気づきました。
自分を振り返る時間が、ぜんっっっっっっっぜん足りていなかったことに。
育児や家事と、仕事と。両極端をまるで振り子みたいに行ったり来たりと、ブンブン音をたてて動き続けていたことに。それはそれは疲れるはずだなと、しみじみ感じます。
この執筆の機会を活かして(利用して)、一度針を0に戻す作業をしたいなと思いました。

余談なのですが、私は普段、自分の考えや想いなどを、ばぁーっと、携帯のメモや思いつき日記帳に書き殴る習性があります。
これが自分にとって良いデトックス方法なのです。
しかし、2023年の日付を確認すると、携帯メモ1件と日記はたったの3ページだけ。日記に至っては3ページのうち半分は、業務メモと化していました。
いつもなら、一年で20ページくらい、携帯メモ欄も20件くらい書いているので、圧倒的に自分を振り返る時間が少ない年だったことがわかります。
それくらい、何かに必死だったんだと思います。
いったい、何にだろう?


2023年、いったい何をしていたのか?

自分自身に目もくれず、いったい2023年は何をしていたのだろうか?
このテーマを振り返って昇華しないと、年は越せないような気さえしてきました。

まずは、私自身の性質についてお伝えできればと思います。この前提を無くしてはこの先語れない気がしていて補足的な観点で書いてみたいのですが、
私という人は、ついつい、より高く、より早く、山の頂きに到着したいと考えてしまう性なのです。自分で言うのも恥ずかしいのですが、向上心とかエネルギーはとても高い方だと思います。根っからのチャレンジャー。
占いの先生曰く、積んでいるエンジンは大型トラック並みなんだそうです。笑

そんな大型エンジンを蒸した状態の私が、2023年ゴールデンウィーク明け、
待ちに待った仕事復帰の状況は以下のような感じでした。

  • 育児

    • 二人目が生まれて、もう一度0からの子育て開始

    • なんなら、長男の1.6割増しでの怪獣ぶり。予測不可能で奇想天外

  • 仕事

    • 復職した時のチームは、産休前とはほぼ違うものだった

      • 方針も人も雰囲気も変わっていて、私の役割も変わった

        • 採用担当→組織開発担当(制度設計とか事業部労務とか色々)

  • 気持ち

    • それでもずっと挑戦したかった、自分自身の未開の地を探し求めてた

一言で表すなら、「まっさらな状態からの挑戦✖️2」という感じです。エンジンだけは十分にあったまっている状態で。ですが、後に気づくことになります。そのエンジンがのっているのは、なんと三輪車だったのです。
ちょっとわかりにくい例えかもしれませんが、実際、仕事の馬力(物理的な時間もそうですし、体力気力とかそういったもの全てを表しています)は、復帰前の半分くらいになりました(実際はもっと少ないかもしれない)。

馬力がないことは、逆立ちしても変えることのできない紛れもない事実なので、「歯車の一つでいい、それがいい。一つ一つを着実に前へと進めていこう」と決意し、まるで山登りさながら、一歩一歩、ひたすら歩んで行きます。不安はある、でも行動した先に見えるものがきっとあるはずだ、という謎の自信を胸に、ずんずんと。

こんなエンジンと車体がアンバランスな状態だったこともあり、とても葛藤の多い日々だったようにも思い返します(そりゃそう)。数少ない日記のページからは、怒りとか落ち込み、我慢や心のしこりのような破片がちらほらと。いろんな感情と共にあった一年だったけれど、不思議とどれもネガティブなものではなく、本気で進んだ道中でしか得られない、生々しくも充実したものです。

三輪車ではなくキックボードなのですが。笑

アンバランスと向き合う

「仕事と育児の両立」という言葉を何回聞いたことでしょうか。
実はこれまであまりピンときていませんでした。
第一子出産後から第二子出産までの間、家族や周囲のサポートもあり、
ありがたいことに向上心と行動が直結したスタイルを変えずにきてしまいました。何より自分がそうしたかったですし、そのおかげで一定の成長も感じ、その上に今があるともいえます。

しかし、第二子出産をきっかけに、今までのスタイルが全く通用しなくなってきてしまい、半ば強制的にパラダイムシフトを余儀なくされました。
大型エンジンを積んだ三輪車は、果たしてどのようにして、このアンバランスの中を前に進むために変容したのでしょうか。

手放す、一意専心

産休以前、新卒採用担当として働いていた時は、目の前の一つ一つをこなすことで精一杯の日々でした。そうせざるを得ませんでした。その働き方を継承してしまった復帰後の初夏、エンジニアオフィスのPL(プロジェクトリーダー)はこういいました。

「1つずつやろう」
「少ない時間で成果を出す訓練をしよう。それはもりしのキャリアにとっても力になると思う」

新卒採用担当から一転。
福利厚生や制度、労務周りなど個々の課題を複数担当することになりました。どの事案も関係者が複数存在していて、他部署を横断していることがほとんどです。
それぞれの部署での価値観やアタリマエを、理解して集約して、一歩一歩、関係者の合意を得ながら進めていく仕事であり、それは、産休以前の行動と成果が目に見える類の仕事とは性質が全く異なるものでした。
まるで、複数の組紐を、一度解いてからもう一度織り直すようなものでして、文字通りどれも一筋縄ではいかないのです。(制度や労務周りの事案が多くここで仕事の具体化ができずイメージしづらいと思うのですが、仕事の特性上、情報公開が難しいためご容赦くださいませ)

最初は、これまでの仕事の進め方とは異なることに戸惑いを感じていました。色々タスク化してみたり、それ以外の仕事をやってみたりしました。
その日々は、一見前に進んでいるようでちっとも進んでいません。

色々もがいた結果、一つの気付きを得ます。
この戸惑いの正体は、「より数多くのタスクを抱えること」で仕事をしている安心感を得ようとしていた、ということ。数多く対応する事により得られる成果もありますが、私が担当していた事案は、量と成果の質は比例しないものでした。

色々無理やり作ったタスクを手放して、じっくり一つのコトに向き合う。
本質に辿り着くために、試行錯誤とその結果を冷静に振り返り、思考し挑戦し続ける。けれど、心は熱いままに。
数ヶ月してようやくピントが合ったような感覚です。そんなチャレンジ最中の現在です。

地図を片手に、身軽に繋ぐ

振り返りの目的で、具体をもう少しだけ綴ろうと思います。
物理的に限られた時間の中で、成果に奢り、関係各位と連携して挑戦する中で、(現時点で)よかったな、と思う行動があります。

それは、

地図を片手に、目的地と現在地を確認しまくる
狼煙は自分から、身軽に繋ぐ

まず、なぜ地図が毎度必要だったのかというと、
関係各位が色々なアタリマエという色メガネを付けているため、よく迷子になるからです。同じ目的地を向いているはずなのに、なぜかうまく噛み合わないことが何度かありました。
物事を捉える角度やピントなんかが、それぞれでずれているからなんだと思います。そういう時は一度地図を広げて一緒に確認する。
これだけで、何かわからない理由で頓挫したり、止まったりすることは少なくなりました。

そして、狼煙はいつだって自分からあげ続けることを大切に続けました。これはアドベントカレンダー2021の記事でも書いたのでここでは割愛します。
火は燃やし続けないといつか消えてしまいます。気張らずに身軽に、だけども熱く、火は途切れさせない。
歯車でいいけど、誰よりも、前に前に漕ぎ続けて歩みは止めたくないのです。

道中にこそ喜びを感じる

仕事の達成感という言葉をよく使われているけれど、
最近はこんなふうに思うのです。

何をもって達成なのか。
進化している過程の中で、一時的な点の達成はあるかもしれないけど、
その先にまた頂きがあって、ずっと尽きない気がしてきています。
組織は生き物のように変化・進化を続けていて、そういうものと向き合うのだから、自分が決めたゴールテープのようなものは、目安であって終わりではないのではないかな、と最近感じ始めてきました。
私が愛読している、一田憲子さんの記事に近い表現があったので紹介します。

なんのために山を登るのか?
そこには、強い、弱いという差には関係のない
強くても、弱くても手にできる何かがあるから……。
(中略)
だったら、目指すものはなに?
「人間の身体は実際には使ったことがない内に秘めた機能を
使うことに対し、喜びを感じる」ことなんじゃないかと思ったのです。
私たちの喜びは頂上にあるのではなく、
一歩一歩登っていく、その道中に、自分の体と心の中で起こるもの……。

外の音、内の香『登山の鉄則は、いちばん弱い人に合わせるということ。』より一部抜粋


仕事の新しい味わい方を、楽しんでいるような気がしています。

三輪車ではなく歩行器なのですが。笑

おわりに

アドベントカレンダー執筆の機会を得て、2023年ギリギリ滑り込みで自身を振り返り、浄化できたような気がします。

現在の私の状況を理解し、その中でもチャレンジを続けることができているのは、家族とアカツキゲームスの仲間たちのおかげです。これから少しずつ恩返しできたらいいなと思います。

まだまだ道の途中。アンバランスを楽しみながら、今一瞬一瞬を一生懸命にいきたいと思います。長文お付き合い頂きありがとうございました。
良いお年を!

この記事は、『アカツキグループ人事アドベントカレンダー』 の 21日目の記事です。 前回はいのさん の「2023年、キャパオーバーしました!」でした。

アカツキグループ人事アドベントカレンダー
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