見出し画像

Salesforceを活用したアジャイルな営業部の業務

日本ではアジャイルというとシステム開発の文脈で語られることがまだまだ多いように感じます。

例えば、「Salesforce アジャイル」で検索をしてみても、
ビジネス、ユーザーに関わるものは少なく、
Salesforce開発をスクラムで実施する、などのものが目に入ります。

私自身、勉強する前まではアジャイルをシステム開発寄りに捉えてしまっていました。

ですが、海外ではアジャイルはBusiness Agilityというビジネス全般に関わる文脈で語られることも多いです。

Scaled Agile Frameworkという概念には、
リーンやKPIなどビジネスやプロセスに関することも含まれています。

スケールド・アジャイル・フレームワークhttps://scaledagileframework.com/ja/https://scaledagileframework.com/ja/

Salesforceに携わる一人として、ではこのアジャイルがSalesforceではどういうことを意味するのかということが気にります。

そこで今回は、Salesforceビジネスアジリティに軸を置いて、
Salesforceを活用することで組織の変革にどう役立つのかを書きたいと思います。

※先に謝らせていただくと、今回は説明的な内容であるため
内容がいくぶん硬くなってしまっております。

向かっていく次の組織の方向性

Business Agilityとはどんなふうに表されているかというと、
以下のような定義です。

目的を達成するための自由、柔軟性、回復力をビジネスに与える組織の能力、行動、働き方のセット

「アジリティが企業文化の重要な部分である理由」
https://www.salesforce.com/ca/blog/why-agility-is-an-important-part-of-your-company-culture/

一言でいうとすると、変化に強い組織です。
もう少し極端に捉えると、変化を前提にした組織です。

その組織だとどんなことができる?

そうした変化を全体にした組織運営がされている会社(Business Agilityの高い会社)の特徴は下記が挙げられます。

  • 社内外の市場変化に迅速に対応

  • 顧客の変化するニーズと期待に効率的かつ柔軟に対応する

  • ビジネスの製品とサービスの品質を維持しながら、コスト効率の高い方法で生産的な変化を開始する

  • 従業員満足度が高い、モチベーションが高い

次の組織に向かっていく上で満たすべきこと5つ

ではその実現に向けてはどんなことが必要なのでしょうか?
下記の5つが挙げられます。

  1. 心理的安全性を確立する

  2. コラボレーションを促進する

  3. 効果的なチェンジマネジメントを採用する

  4. 従業員の自律性を確立する

  5. 変化を予測する

それぞれをもう少し詳しく

1.心理的安全性を確立する

心理的安全性が高いとは以下がしやすい環境であることです。

  ・問題があったときに声を上げる
  ・解決策のアイデアを提案する
  ・リスクを取れる
  ・他の人とコラボレーションできる
  ・新しいアイデアとプロセスが試せる

2.コラボレーションを促進する

これはチームや部門を超えて協力できるようになっている組織を指します。

3.効果的なチェンジマネジメントを採用する

変化への対応力が高いことを示します。

これは例えばある業務を変更するという場合にどういう風に
現場でスムーズに変更をして目的のビジネス効果を実現するための
チェンジマネジメントの方法論や体制が社内にあることを指します。

4.従業員の自律性を確立する

自律性が高いとはどんな組織文化でしょうか?

  ・チームメンバーがスキルセットにギャップを見つけたときにいつでもトレーニングを求めることができるようにする
  ・チームメンバー間の知識共有の促進
  ・従業員の強みを称賛する
  ・チームメンバーにリスクを負い、失敗し、改善の機会を特定するよう奨励する(判断や罰なし)
  ・チームメンバーが許可を得ることなく意思決定できるようにする

5.変化を予測する

利用可能なデータを取得して頻繁に確認し、
そのデータから結論を導き出し、
それに応じて迅速な措置を講じることを指します。

それぞれがSalesforceでどう実現できるか?

1.心理的安全性を確立する
問題があったときに声を上げる
問題があったときに声をあげるには問題に関する事実を伝えたいところです。

感覚的にここが問題だと感じてもそれを人に伝えてアクションしてもらうにはその人にも納得をしてもらう必要があります。

そのためにSalesforce上のデータを基に話をすることで声を上げやすくなります。

解決策のアイデアを提案する
直接はSalesforceに関わることはないかもしれません。
そうしたアクションを歓迎する組織文化の醸成が重要です。

リスクを取れる
直接はSalesforceに関わることはないかもしれません。
そうしたアクションを歓迎する組織文化の醸成が重要です。

他の人とコラボレーションできる
チーム営業が可能になる

Salesforceで顧客を取り巻くすべての接点の情報が分かるため
他のチームとの情報共有や戦略の検討が可能になります。

ラインでの戦略的な動き方が可能になる
ダッシュボードでKPI指標を定義し、同じものを上司とも共有することで、ネクストアクションの検討が容易になります。

コミュニケーション上の手間が減る
一例ですが、
SalesforceとMicrosoft Teamsを組み合わせれば、Salesforceのレコードに紐づけてTeams上でチャットができます。

新しいアイデアとプロセスが試せる
Salesforceでは開発を伴わずに簡単に設定の変更ができます。
そのため、アイデアをすぐに検証することができます。

スピードだけではなく、
開発しないということはコストも掛からないので制約も低く、
より本質的に何が必要かにフォーカスができます。

更に、画面の変更ではなく、ダッシュボードやレポートの変更ならユーザー自分でもクイックに変更できます。

2.コラボレーションを促進する
【心理的安全性の中で既出】で話した内容と重複するため省略します。

3.効果的なチェンジマネジメントを行う
チェンジマネジメントの社内の方法論が確立されている場合にはそれに基づきSalesforceの運用を展開します。

チェンジマネジメントの方法論が社内のない場合には
まずはそこに着手します。

4.従業員の自律性を確立する
チームメンバーがスキルセットにギャップを見つけたときにいつでもトレーニングを求めることができるようにする

SalesforceではTrailheadでスキルを無料でかつ効率的に学ぶことができます。

また、自社専用のTrailheadも構築が可能なオプションもあります。

チームメンバー間の知識共有の促進
過去の営業情報がSalesforce上に集約されています。

また、過去の社内のコミュニケーションの履歴も残っているため疑似体験が可能です。

正のデータ保管庫としてSalesforceに情報を集約させていくことで他のファイル等の管理が不要になり、共有も楽になります。

従業員の強みを称賛する
Salesforce上に活動内容やKPIが可視化されるため賞賛しやすくなります。

チームメンバーにリスクを負い、失敗し、改善の機会を特定するよう奨励する(判断や罰なし)
チームメンバーが許可を得ることなく意思決定できるようにする
直接はSalesforceに関わることはないかもしれません。
Salesforceの活用と並行してそうした組織文化の醸成が重要です。

5.変化を予測する
関連データを効果的に取得してレビューするために必要なツールがSalesforceです。

また、生成AIの機能を活用することでデータから予測が可能になります。

最後に

今日はSalesforceとアジャイル、ビジネスアジリティを繋げたときの営業部門の動き方に関する話をしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?