成人して大人の仲間入りをし、はや数年。

世間的には大人の枠組みに入るが、精神的には高校生と気持ちは変わらないつもりだ。

そんな私が最近、大人になったなーと感じたことがある。

それは、“食い意地を張る回数が減った”ことだ。

というのも、私は物心つく前から食欲旺盛で、口に食べ物を入れてないと気が済まなかった。
それに、食べ物を残すことに抵抗感があることから、目の前に並んだ食事は必ず平らげた。

食卓を囲めば家族とおかずの争奪戦を繰り広げ、学校の給食も必ず完食した。
常に頭の中は食べ物のことでいっぱいで、「おやつは？」が口癖だった。

この、食に対する執着として、そもそもご飯を食べることが好きってのもあるが、兄弟がいるためご飯の取り合いにならざるを得ない状況だったことも大きい。

あと、私にとってのストレス発散は、何でもいいから食べることだった。今思うと、食欲の鬼と化してた当時の私は、常に食べ過ぎで病的だった気がする。

とにかく、ご飯を目の前にすると、獲物を狩るハンターのような鋭い目つきで食事していた。

ところがここ数年、考え方が変わった。

食事をしてても食べきれなかったら素直に残すようになった。
それに、満腹の一歩手前でごちそうさまができるようにもなった。

これ、結構すごいことなんです。ほんとに。

多分、歳をとって満腹過ぎるのも体を壊すって学んだからかもしれない。
胃もたれとか子供の頃は有り得なかったのに、最近はちょっと脂っぽい食事をするだけで、胃がムカムカしちゃう。
悪い意味で大人になっちゃったな。

それと、これが一番大きい考え方なのだが、今日泣く泣く残したご飯や、食べる気満々だったけどお腹いっぱいで食べられなかったものは、“明日の自分に分け与えよう”と考えるようにした。

明日の自分へのお裾分けだと思えば、ご飯を残すことに対する罪悪感も無いし、自分に対して食い意地を張る必要もないから食べることに執着しなくなった。

おかげで今は、食事そのものが、食べ物を口に詰め込む作業ではなく、美味しいなと幸せを感じる時間に変わった気がする。
後、食べ過ぎ無くなったおかげで、食後もへたり込むことなく活動的になった。

食事をほどほどに、でも、自分が満足する量を食べるのって案外難しい。

やっと、食事を楽しめるようになったかも。
大人になったなぁ。