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#1 映画「コンクリートユートピア」を観た感想※ネタバレあり

2024年一発目に観に行った映画は、「コンクリートユートピア」。
昨年まで会社員をやっていたのですが、会社で暇な時にネットサーフィンをしていたところ、この「コンクリートユートピア」の存在を知りました。
韓国のブロガーの方のブログを翻訳機にかけて、ネタバレの部分を読まずに
「日本で公開されたら絶対観よう」と予習をしていました。


あらすじ

世界各地で起こった地盤隆起による大災害で一瞬にして壊滅したソウル。

唯一崩落を逃れたファングンアパートには、居住者以外の生存者たちが押し寄せていた。救助隊が現れる気配は一向になく、街中であらゆる犯罪が横行し、マンション内でも不法侵入や殺傷、放火が起こりはじめる。危機感を抱いた住人たちは、生きるために主導者を決め、住人以外を遮断しマンション内を統制することに。臨時代表となったのは、902号室のヨンタク。職業不明で頼りなかったその男は、危険を顧みず放火された一室の消火にあたった姿勢を買われたのだった。

安全で平和な“ユートピア”になるにつれ、権勢を振るうヨンタクの狂気が浮かび上がる。そんなヨンタクに防衛隊長として指名されたのは、602号室のミンソン(パク・ソジュン)だ。妻のミョンファ(パク・ボヨン)はヨンタクに心服するミンソンに不安を覚え、閉鎖的で異様な環境に安堵しながら暮らす住民たちを傍目でみながら生活をしていた。

生存危機が続くなか、ヨンタクの支配力が強まったとき、予期せぬ争いが生じる。そこで目にしたのは、その男の本当の姿だった………。

公式サイトより https://klockworx-asia.com/CU/


レポしている方々も沢山いると思いますので、あらすじの詳細は省きますが、一言で言うと胸糞映画の1つになった・・・(笑)
この映画をパートナーと一緒に観に行ったのですが、私と彼で意見が割れました。でも、意見が割れるところがこの映画のいいところではないかと。

普段韓国のドラマや映画は観ない方で、有名な俳優さんや作品に疎いのですが、米アカデミー賞の出品作に選定されたということもあって今回鑑賞しました。
久しぶりに観たということもあってやっぱりアレですね、、
韓国臭さがすごい!(笑)
いや、きっと日本で同じことがあったとしてもあんな風に狂気じみた出来事もあるのかもしれませんが、韓国らしいというか何というか。(韓国を詳しく知りませんが。)

そしてともかく、出演者の俳優さんたちに見事に感情移入されちゃいました。
主役のイビョンホンの、最初は頼りな~い感じの地味なおじさんからの狂気じみた犯罪者へとの豹変っぷり。(いや最初から犯罪者でしたが。)
パクソジュンの自分という軸がブレブレな感じ、アパートの婦人会長が息子を亡くした時の発狂っぷりもすごかった・・・

写真=ロッテエイターテインメント


ネタバレになりますが、私的にはエンディングはアレで良かったなと思える内容でした。
結局のところ人にしたことは自分に返ってくるんだよね、という感じで。
彼は、手を汚していないミョンファだけが別のコミュニティで助かるなんて納得いかない!と憤慨していました。(笑)
(そもそも2人で歩いてたどり着くレベルの距離にあるところで助けられたのだから、作中で外部探索していた際に見つかっていたのでは?と思わざるを得ない笑)

私もこの記事を書く前に、コンクリートユートピアについて何人かのブロガーさんのブログを拝見しましたが、まぁ皆さん異なる意見をお持ちで。
そして、どこでもやっぱりミョンファがツッコまれている。(笑)
私的にはミョンファが報われて欲しいなとは思っていましたが、そもそも実際にあんな救急隊も来れない大災害が起きて今日死ぬかもみたいな事態に、善意丸出しで生きていけない気がするんだけどな。
あとは、夫のミンソンが頑張って外部探索で得てきた物資で生きているのに、私の分の配給で十分と言い、行くのを辞めるように促すのもどうなのかと思う。それって結局アパート住民のためになってないんじゃないかと。(笑)

でも本当は可愛いミョンファ役のパクボヨン 画像:wowkoreaより


キャラクター的に一番好きになれなかったのは、ミンソン役のパクソジュンかな~^^;
一番魅力を感じなかった気がする。まぁそういう役柄ではあるけど。というよりこれは完全に私の好みの問題で、偉い人に従ってばかりでまるで自分の意思を出さない、出したら終わりみたいな感じ。まぁあの状況下で従わないことはできなかったかもしれないけど、最後もヨンタク役のイビョンホンも殺せたはずだけど、殺せず。。(銃を持った時、やれ!と心の中で叫んだ私はきっと刑事ドラマの見過ぎ。)

この映画も「パラサイト」と一緒で韓国の社会風刺を描いているようだけど、最近ネットである韓国ニュースを見ました。
今韓国ではコロナもあり就職難になっており、アメリカと一緒で新卒は企業の受け入れが厳しく、どこかでインターンやアルバイトで経験を積んだり、何か資格を取得したりしておかないと就職できないそう。
大学を卒業した後に親の援護を受けれる人はいいかもしれないけど、受けれない人は生活費を稼がないといけないので、アルバイトをしながら勉強をする、という形になりフリーターが溢れているようです。
まぁコロナがあったにしろ無かったにしろ、韓国の就職は厳しいみたいなのでね。。日本は新卒に甘いので有難い。。

そして稼いだお金で「家」を持つことに社会的ステータスが上がり、日本よりも執着があるため、この「家」に関してのエピソードの映画が作られたのはある意味メッセージ性が強い。。
作中の中でもミンソン役のパクソジュンが「この家(アパート)も無理して買ったんです」という主旨の話をヨンタク役のイビョンホンにしていましたよね。それくらい見栄張ってでも家を購入するということよりも、"家を購入した自分"に価値を置いているような気がします。


なんだかんだ書いてきましたが結論言うと、おすすめの映画です。
観て損はないでしょう。私のように韓国映画を普段観ない人でも、触れた方がいい内容だな、と思ったりしてます。
そして感動して泣くことはありますが、悲しくて泣いた映画は初めてでした。
それくらいこの映画、全部が悲しいです。(笑)
観終わった後は何か釈然としない気持ちになりますが、こういうものだと言い聞かせて翌日を迎えました。


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