見出し画像

熱中症を見つけたら…

こんにちわ。暑い季節ですが、元気にされていますか?ニュースでは熱中症で倒れたヒトの報告が認められますね。怖い病態になるので、暑い日中の外出は十分に気をつけて、しっかり水分を摂るようにしましょう。最近は犬猫も家族の一員となり、完全室内飼育が増えたためか、昔ほど熱中症の患者は特に都心部では見かけないように感じます。「犬は外で飼育するもの」とされていた時は熱中症で病院に駆け込む患者さんは少なくありませんでした。

熱中症は代表的は緊急疾患の一つです。飼い主の不注意による温熱環境への長時間の放置(車内への置き去り、炎天下での庭での飼育など)や、トリミング時のドライヤーによる熱風でも誘発されるとされています。

熱中症が疑われた場合には、まずTPR(以前まとめていますので、そちらをご参照ください)と環境を確認しましょう。体温が41℃以上であれば、水道水を全身にかけて扇風機をあてるなどの処置を行いつつ、動物病院への搬送の準備(病院に電話する、など)をします。

熱中症の治療は迅速な冷却が重要となります。しかし、ここで注意点が2つあります。
①水浴は体表血管を収縮されてしまうために効率が悪いとされています。エ タノールをかける方法も昔実施されていましたが、皮膚を傷めること、吸 引による影響から現在はあまり推奨されていません。
②体温の下げすぎに注意してください。目安は39.5℃とされています。随時体温を測りましょう。

教科書上には体温40℃以下であれば、冷房の効いた部屋に患者を移動させ、十分に飲水させることで回復すると書かれています。しかし、年齢や持病により状況は異なりますし、熱中症は多臓器不全を引き起こすこともあります。少しでも熱中症を疑うのであれば、動物病院で一度検査してもらった方が安心でしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?