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サマリーを書くのが苦手な方必見!回復期のサマリーの書き方(ADLのポイントと視点を整理できるフローチャートあり)

サマリーって書くの苦手な人多いと思うですよね。
主任としてサマリーをチェックする立場になったのですが、
私がみて多いサマリーは

  • 「自分たちがやってきたケアの評価」という位置づけ

  • 「やったことを書く」のがサマリーだと考えている

  • 退院ぎりぎりになってから書く

  • 個人間共有となり記載事項に個人差がある

  • ほとんどは活用されずに記録として眠っている

これが現状なんじゃないのかなぁと思います。
お手本にするものがないためか、書き方もバラバラ。
チェックする方も修正するのが大変なんです(泣)

そこでポイントを共有し、同じで視点で書くことでサマリーの修正回数を減らせないかと考えました。

そしてケアマネの資格を持っているという強みを活かして、貰ったら嬉しいサマリーを考えてみました!

<早めにサマリーを記載することのメリット>

まずはスタッフにサマリーを早く書くことのメリットについて伝えました。
早く書くことのメリットは、

  • 本人のできること・できないことが整理でき、
    できないことに対して早期に介入ができる

  • 早く情報が整理することで、入院中から他の職種や外へつなぐことができMSWとの連携もスムーズになることで早期退院につながる

  • 一度にサマリーを書かなくていいため、
    慌てて退院前にサマリーを作成することがなくなる

  • 看護処置などの家族指導などを早く始められる

  • 突然の退院にも対応できる

  • 家屋調査みてきてほしいポイントがつかめる

  • 早く書き始めれば、本人から 希望や生活のイメージを聞ける

患者の状態の評価や実践の中身ではなく「その人の希望」や「生活のイメージ」在宅では重要です!

メリットをスタッフに伝えることで、
サマリーを早く書くことへの抵抗感が少なくなりました!

<在宅で退院後に必要な情報>

次は記載して欲しい情報について共有をしました。

急性期からのサマリーを読んで回復期に必要ない情報が書かれていて欲しい情報がないなんてことが多々あります。
病状の経過や手術の内容などは医師の診療情報提供書を見れば分かります

回復期で知りたいのは、日常生活で看護師がどう関わっていたのか詳しいADLのことなんです。

例えば、ADL:食事の項目で一部介助って言われてもどのような部分を介助していたか分かりませんよね。

その人と関われば分かることなんですが、初見でみんなが統一した対応を行う(継続看護)ためにサマリーの存在があると思うのです。

これは回復期から在宅に移行する時にも同じことが言えると思います。
在宅でケアマネやサービス事業者が知りたいことは

  • なぜ入院になったのか

  • 今後どう暮らしていきたいのか

の2点です。

その中で「入院時の状態はこうだったが、看護師がこのように関わった結果、「退院の時にはこれは改善されている」「時々幻覚、妄想はあるが、日常生活には問題ない」というように、
入院中の流れが端的にわかると、他者からみて改善具合がわかりやすいと思います。
病状や入院理由、退院時の状態も、 看護の視点で端的にまとめることが大事です。

<医師の診療情報提供書と看護師の看護サマリーの違い>

医師の診療情報に書かれているような内容を書いている人もよく見かけます。
看護サマリーは、日々接しているからこそ書けることがあります!
症状(病気による特徴的な症状など)に対してこういった支援があれば生活できるということが分かると、在宅での生活をスムーズに開始する手助けになります。
イメージとしては、
医師は「こういう症状がある」までしか記載しない。
看護師は生活を見据えることが必要。
これが診療情報提供書との違いなのではないかと思います。

<基本な視点:誰宛てに書いているか?>

回復期からのサマリーは

  1. ケアマネやサービス事業者宛て

  2. 施設

  3. 前医への返書

として記載するため、である口調を使用します。
他職種が記載していることは省略した方が良い(細かなADL動作の状況など)
ですが看護師として関わったものは看護師が記載します。
なるべく専門用語や略語は使わず誰が見ても分かるように書きます。

<問題点ではなく本人の強みに着目する>

  • 「病識が欠如し ているから危険認識ができない」

  • 「内服自己管理ができないため看護師が一回配薬していた」

このような問題点ばかり書かれていて、

  • 「本人がどういう生活をイメージをしているのか」

  • 「それを私たちはどう解決しようとしたか」

といった情報がないことがあります。

患者さんがが持っている力とか強みこういう希望を持っている
といった記述があれば、在宅での生活に役立ちます。
その人の特性として「こういうことにこだわりが強いけど、これがクリアできればこれができそうだ」といった強みに関する情報が共有できるといいと思います。

在宅ではその人の持っている強みを生かして本人・家族の意向を尊重しながらケアプランを作成します。

これから何をしたいか、どういうことが好きか、どんな生活をしたいのか
ということがベースにあり、
その生活を組み立てる手伝いをしていくのが地域の役割です。
家族との関係についても、協力してくれる人が周りにいるかは大切な情報です。

できていないことがあっても、
それは病院の中で解決することではなくて、
退院後どうするかはケアマネと相談して決めるので
必ずしも問題が解決していなくてもかまいません。

どこをサポートすればいいのか分かればいい
という心がまえで良いと思います。

<ADL記載のポイント>

ADLを記載する際は動作ができるかできないかだけでは不十分です。
それなら、全介助・一部介助・自立に丸をつければいいだけになります。そこでみんなが同じ視点を持てるようADL情報をまとめました。

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