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2/25(土)社説

 1960年前後に核戦争に怯える恐怖が今、ウクライナに蘇っている。プーチン氏はロシアを核大国として誇示し核の威嚇を繰り返してきた。しかし、これを単なる脅しと聞き流すことはできない。
 なぜならロシアは核戦力の強化をしており、先制攻撃も辞さない戦略を持つからである。この最悪の事態を回避するためには、ロシアが核兵器を使えばその報いを受けることを認識することが必要である。核兵器を使えば、中国やインドの離反や、一段と強い経済制裁を受け、国際的な孤立も一層深まるだろう。ロシアにとってこのことはなんの利益にもならないことは明白である。
 核開発はロシアだけでなく中国や北朝鮮においても行われており、新型兵器の開発も進んでいる。今や世界は新たな核軍拡競争の時代に突入している。このような時代だからこそ、包括的な軍備管理の再構築が求められる。戦略核だけでなく、戦術核や新型核にも規制の網をかけ、拡散を防止し、核の威嚇と使用を封印するメカニズムを構築する必要がある。

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