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とある資格試験の戦場において②

男 いつもどおりに
土地の設問から調査図素図を答案構成用紙に書き写す
単純な書き写し作業の間 建物の登記の目的が頭から離れない

書き写し作業終了

問1は穴埋めか
このまま先に書くか(ウ)(エ)に関しては設問読まないと無理やな
とばそ

問2 B H点の二箇所ね はいはい後で瞬殺やわ
まっとけ計算問題

問3 5年8月10日の地積測量図書けばいいのね
申請書と違うパターンやな
ちょっと厄介やけどまぁいいわ

問4 5年10月16日の申請書書けばいいのね
8月は分筆の図面で10月は分筆した土地を合筆させる気やな

もういいわかった
答練慣れしている俺をなめるな

解答用紙に
登記の目的 土地合筆登記
添付書類 登記識別情報 印鑑証明書 代理権限証書
申請人の名前 住所 河野桂子
金1000円
と書き込む

あっ建物の登録免許税 不要って書いてたな
金1000円に直しておこ
この時すでに建物は合併であるという答えになっていた
金1000円を書きにいった時に
区分した建物の表示欄も追記していればいいものを
土地を仕上げてからで大丈夫と過信するバカな男

問5 はいはい穴埋めね
あれ今年の穴埋め簡単やな
まぁいいわ

さーてお待ちかね
聴取結果の概要を読み進める

株式会社桜ストアってなんぞ?
桜ストアが分筆した土地の所有権移転してから合筆するし
申請人 株式会社桜ストアなんか?
またまた先走りで、申請人欄の住所+河野桂子を定規をあて訂正の線をひき
3番1の登記記録抜粋から桜ストアの住所と会社名を書く
会社法人等番号ないし登記事項証明書いるなぁ
桜ストアの代表者誰や?
河野桂子か?

あかんわからんわ
先に地積測量図書けるとこ書きながら整理しよ

男 答案構成用紙に1番2の地積測量図が必要だと理解して
赤丸をつけてたはずなのに1番2だけでなく隣の1番1の土地まで
地積測量図に書いてしまう

そういえばこれの座標出してないし分筆線わからんぞ
分筆線の情報どっかに書いてるはずやろ
どこやー
あの三斜きってある地積測量図から追うのか?
地積測量図の距離から座標算出してみる
あれ?指定されてる座標値と一緒やん
三斜きってある地積測量図はフェイクか
分筆線の情報どこやねん
と探すも見つけられず
仕方ない
とりあえず指定された座標値でいいし書いとけ
結果これによりX軸の座標値だけは何とか正解する

境界標の種類・隣地の地番
あぁぁ地積測量図の上に書く地番欄も指定されてたな
はい 1番2 1番4
土地の所在は変わらないし書いとけ

地積測量図はここまででいい
裏返して申請書を見る
これ申請人河野桂子が正しいな
桜ストアの住所と氏名に定規で訂正の線を入れ
再び 河野桂子の住所氏名を書きこむ

あと書けそうなとこどこや?
と探している時に
無情な「はい、ペンを置いて下さい」の声が聞こえる

まじかー
してやられたわー
というか周りの方が余裕で顔上げてるやん
これは完全におわった

粛々と解答用紙を試験官の方が集めに回る
自分の建物の解答用紙を集められた時に
登記の目的が区分建物------登記でとまっていることにやっと気づく
あっ書き忘れてた
区分した建物の所在欄は仕方ないとしても
登記の目的はかけたぞ
と思ってもあとの祭り

こりゃ不合格確定だ
どうせなら択一最速アップして不合格証明を第一にとってやる
と試験官の方が解答用紙の枚数を数えている間に
問題用紙の裏側にせっせと自分が選んだ択一の番号を書いた一人のバカな男の物語です

フィクションなのか
ノンフィクションなのかは
それは各々の方が判断して下さい(笑)

あき 土地家屋調査士受験生 - YouTube

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