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医療現場のプロダクト開発をする事になった私が現場を理解するためにしていること

【この記事は株式会社ヘンリーAdvent Calendar 2023の7日目の記事です】

こんにちは、株式会社ヘンリーの和田です。

今年の10月に入社し、クラウド型電子カルテ・レセコンシステム「Henry」の開発チームでプロダクトマネージャーをしています。

ヘンリーでは以前から医療現場の理解に注力していて、その理解の下でプロダクト開発を行う文化があります。

今回は私が入社後2ヶ月で取り組んだリサーチ活動について、ヘンリーがどのように医療現場の理解を深めているかの一部をご紹介をします。

病院訪問

最初は実際の現場観察としてお客さまの病院を訪問させてもらいました。

病院訪問の中で強く印象に残っているのは来院した外来患者さまをいかに早く捌くかに心血注ぐ、まるで物流現場のようなスピード感で仕事をこなしていく病院スタッフの様子でした。

普段診察を受ける患者側の視点とは異なり、病院側の視点で現場を眺めると午前中にとめどなく来院される患者さんの波に加え、それぞれ異なる症状を処置しなければならない状況で、常に頭をフル稼働で目の前の仕事をリアルタイムに捌き切るのが医療の現場という事が理解できました。

こんな状況下で緊急入院が発生すると忙しさはピークに達します。

また、その裏で目まぐるしく移動する紙カルテの存在や、忙しい状況でカルテに殴り書きされた内容が解読できない事が業務を逼迫する要因になっている事も肌で感じました。

病院の受付裏にある紙カルテの棚

この2ヶ月間で4病院を訪問し、それぞれ別種類の病院を訪問する事で共通する現場の課題や逆に固有で発生する課題の理解が深まりました。

実は初回の病院訪問は入社以前に業務委託契約を結んで行かせてもらっています。

ヘンリーではお客さまの病院に必ず専任のパートナーグロース(以降PGと略)のメンバーが付いていて、そのメンバーが訪問の日程調整だったり現場業務の細かな説明をしてくれるため、必要と思ったらすぐに病院訪問の機会を伺う事ができます。(PGのメンバーに日々感謝)

PGのメンバーと病院訪問の記念撮影パシャリ!

学会参加

医療業界では複数の学会イベントが定期開催されていて、業界動向をキャッチアップできます。

ヘンリーは多くの学会に参加し、発表もしています

今回、私は第31回日本慢性期医療学会に参加しました。

学会では病院が患者さまの回復に向けてケアの効果や効率をいかに高められるかを研究している内容を見たり、研究内容について質問する事ができました。

また、その研究の多くは医療現場で収集されているデータを元に分析されていました。

他にも国策として全国の病院から収集しているデータを元に医療現場の課題を読み解き、分析した結果を医療の診療報酬の改定にどのように反映しようとしているかなどの意見交換会もありました。

個人的に医療業界はまだまだIT化が進んでおらず、現場もIT化に反対の意見が根強いと想像していましたが、国策として以前から医療現場のデータを収集し、それを分析して日本の医療改善に向き合っている事を知れたのは安心感と共に医療現場のDXに向き合うモチベーションが高まりました

学会で開催されていた俳句コンテストで特選に選ばれた思い出のワンシーン

ユーザーインタビュー

プロダクトマネージャーが入社後すべき事として14人のユーザーに会うと言うのを何かで読んだ事があるのですが、この2ヶ月で16人の方にインタビューできました。

このインタビューもPGのメンバーが日程調整など協力してくれ、スピード感持って進める事ができました。(改めてPGのメンバーに日々感謝)

インタビューは看護師、院長、理事長、事務長など病院の関係者ごとに、毎日向き合っている仕事の内容と、その時の心理状態を理解する目的で行いました。

発見した一例を紹介すると、ヘンリーのメインターゲットとなる中小病院において、院長さんの仕事は医師とほぼ変わらず患者さまのケアに向き合う事が多く、病院経営に向き合う仕事の割合は少ないこと。

また、病院経営について売上を伸ばしていきたいよりは、先代から今の病院を引き継いだため、自分も今の病院経営を維持し後世に安心して病院を引き継いでもらうにはどうしたらよいかを考える方に意識が向いている事がわかってきました。

このインタビューの録画は社員限定のYoutubeチャンネルにアップロードして、誰でも視聴できるようになっています

やたらとオーバーリアクションでインタビューする図

まとめ

このようにヘンリーは現場、業界、関わる人々の心理も含めた理解を通してプロダクト開発に向き合っています。

ここでは紹介しきれませんが、医療事務の資格取得に挑戦したり、X(旧twitter)などのSNSで医療関係者をフォローして発言を探ったり、あらゆる手段を駆使してさまざまな角度から医療現場に向き合っています。

まだ小さい規模の組織にも関わらず直近でUXリサーチャーも入社し、ユーザー理解に向き合う体制をより強固なものにしていく予定です。

ヘンリーでは一緒にユーザー中心のプロダクト開発に向き合ってくれる仲間や、開発に伴走してくれるパートナーグロースのメンバーを中心に全職種で積極採用中です!!

グローバルに挑戦するのと同じくらい、医療の核心に挑戦するのは社会的意義があります

また、この挑戦の初期メンバーとして参加できるのは今だけです….!!

今回は表面的な紹介となりましたが、もっと深いお話をしたいです。

少しでもご興味が湧いた方とカジュアル面談でお会いできるのを心待ちにしています。


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