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中小企業診断士を取ってからの第一歩とは?


記事を書こうと思った理由

大阪府中小企業診断協会が行っている新歓フェスタに行ってきました。過去最高の来場者数だったということです。本当にたくさんの方が来られていたと思います。

色々な人とお話ができるのは楽しいですね。特に新人の方、若い方とお話をできるのは凄くうれしいです。統計を取ったわけではないですが、特に今年は若い人が多かったような気がします。

その中で、気になったのは若い年齢で診断士資格を取った人が、焦っているような感じを受けたところだったりします。

ちょっと今回はおっさんの偏見っぽいですが、一人にでも刺さったら、助けになったらいいなと思って、ちょっと語ってみようかと思いました。(いつもそうじゃんというツッコミもあるかとは思いますが・・・)

書き出したら思いっきり長文になってしまいました・・・

結論

今回は最初に結論を書いておきます。

「勝手にしたら」

これは投げやりではなく、本当に好きに生きればいいという意味合いです。

診断士資格を取得できるぐらいの人はどこでも絶対に活躍できます。会社の中では下働きでも、リーダーでも、経営者でも。会社の中で出世していくことだって他の人よりは容易だと思います。

転職したという話だって、山ほど聞きます。
診断協会などで活動をしている人で、中小企業に勤めていて、資格取得した後で転職しない人の方が少ないんじゃ?というぐらいです。

経営コンサルはちょっと別の要素が必要にはなってきますが、何とでもなります。私でもなんとかなっていますし。

『保険が・・・』『保証が・・・』『安定が・・・』という人はそれが一番大事なんだから、そのままでいるのが「勝手にする」ということだと思いますし。

中小企業診断士の資格を取得しても独占業務がないじゃないかという話もありますが、そんなしょうもないレベルの話ではありません。

「好き勝手に生きやすくなる」という最強の資格です。
好き勝手をしない人にとっては全く役に立たないかもしれませんけど・・・

中小企業診断士資格を取得した人

全体的な感想

やはり中小企業診断士という資格を取って「さぁどうしたらいいのか」というのが、やっぱり多くみられました。これはいつものことですけど・・・

診断士の資格はこの10年間で劇的に認知が上がってきていますし、特に受験校がビジネスの種として力を入れてきているので、取得する層が10年前と変わってきていると思います。

取得者の学歴も上がっていますし、働いている会社の規模も大企業がほとんどになってきています。(名刺を頂いた中での感想ですが)

もし、現在の環境で、私が中小企業診断士資格を取得したばかりの人に第一歩としておすすめするならこうだというのを、年代別に書いてみようかと思います。

ざっくりですし、置かれている環境も違っています。10年の区切りも長すぎるので、絶対にピタッと会うわけはありません。参考の一つになればいいかと思っています。

年齢別合格者数

最新のデータ(令和4年度)の合格者数は以下の通りです。一年古いとは思いますが、そこまで変わっていないはずですし。

出典:診断協会「令和4年度 第2次試験」より抜粋

30代が最大ボリュームで、40代、そのあとに20代、50代ですね。

ちなみに私が合格した年(令和24年度)の合格者数は以下の通りです。

出典:診断協会「平成24年度 第2次試験」より抜粋

記事を書くために初めて調べてみましたが、自分の印象と全然違っていました。30代の割合が凄く高いですし、20代の割合も高かったです。全然、診断協会で見ませんでしたけど。

年代別 中小企業診断士の第一歩

20代へのすすめ(10代も含む)

そんなにたくさん若い人とお話ができたわけじゃないのですが、20代の方が劇的に増えている印象です。(データ的にはそうでもないんですけど)

私が取得した10年前は20代なんかいなかったように思います。青年部でも31歳で最若手だったぐらいですし。

20代で取得するというのはとても優秀な方なんだと思います。

普通は中小企業診断士の資格のことを知らないです。そもそも、生活だったり、会社のことだけでも大変なのに、資格取得の勉強を頑張るなんて並大抵ではないです。

ただ、一方で、答えがあるもの、レールを求めすぎなんじゃないかなと思っています。下のような言葉はできるだけ避けた方がいいと思います。

  • 勉強を『しなければならない』

  • 独立を『するべきだ』

  • お金を貯めるのが『当たりまえ』

  • 副業を『して当然』

将来が予想できない社会だということで、様々なニュースだったり、会社だったりが不安になる情報を発信して、焦らせすぎなんだと思います。
(不安を煽るのはビジネスの都合だけなんですが・・・)

20代で中小企業診断士の資格を取得したのであれば、中小企業診断士の勉強の中で身につけた知識だったり、実務補修で得られたノウハウを生かして会社でしっかり働けばいいと思います。

もちろん仕事内容に満足できないなら、気軽に転職すればいいと思います。

将来コンサルになるしても、転職するにしても、あなたがいないとだめだという人にならないと、結局プラスな生き方はできないでしょうし。

診断協会に入るのであれば、青年部に入ったり、総会や新年互例会なんかに出て、おっさん、おねえさんの話を聞いていくのもいいと思います。

研究会は内容よりも、雰囲気で選べばいいんじゃないかと思います。全然興味と違っているところは大変ですが、かすっているぐらいの方が面白いと思います。

お金はかかりますけど、5,000円ぐらいの会費で面倒見のいい、様々な世界で活躍している人たちの話を聞ける機会があるというのは診断士の世界ぐらいです。

上場企業の役員、バリバリのコンサル、悩みまくっているおっさん(笑い)、10万円出しても話を聞けないような人たちがゴロゴロしています。

30代へのすすめ

30代は仕事にも飽きが出てきたりして、そろそろ転職だったり、独立を考えるタイミングなんだと思います。

一方では、結婚をしている場合は恋愛、子育てなんかで忙しかったりするでしょうし、生活を維持することで一杯一杯だったりするかもしれません。
(診断士資格は家庭のマネジメントも楽にできているはずですが・・・)

30代もやっぱり先輩の話を聞いたらいいと思います。青年部や研究会なんかに参加すると、30代のころに診断士の資格を取得した時に悩んだ経験をしている人がたくさんいます。

少し恥ずかしいかもしれないですが、人柄がよさそうな人に「教えてください」「悩んでいます」と言ってみてください。

診断士の世界は基本的にお節介焼きで、いい人たちが集まっています。ただ、流石にコンプラの厳しいこの時勢で、自分側からプライベートに触れていく人は少ないです。

ただ、教えてと言われたらこういう相談(ネタ)は『大好物(笑)』なので、みんなが親身になって話をしてくれます。

30代で診断士資格を取った人も多いですし、キャリアコンサルタントの資格を持っている人なんかもいますしね。

40代へのすすめ

40代で取得した人は難しいですよね。私も今が40代なので環境については凄く理解できます。

診断士資格を取得するような人はトラブルは事前対応しているので、安定した生活を送っているんだと思います。
実務補習生でも一般的な目線では非常に幸せな人が多いです。

  • 仕事:中堅でリーダー・マネージャーで、内容も給与も満足している。

  • 生活:家庭も安定してだったり、一人の生活だったりが心地よい

  • 金銭:心配はあるにしても、ある程度のお金も蓄えて、余裕もある。

つまるところ、診断士資格を取得するまでは順風満帆な状態なんです。まして目指していた診断士資格を取得できて非常に満足な状態と思います。

ただ、診断士資格を取得した瞬間に目指す先がなくなって、迷子になってしまう。

全てのことに余裕があって、今のままでも、どこに行ってもいいという状態です。なんでも選べる状態は何にも選べない。

ただ、そのままだと選べる範囲はどんどん狭まっていく・・・

企業支援でもこういう会社の支援は難しかったりします(笑)

どの方向性も楽しそうですし、難しそう。ただ、リスクもあるし、守るものも大きいので、失敗は絶対にしたくない。

一方で、人生を変えるとすれば決断のリミットだと思います。

60歳を一つのリミットとすると残された時間から逆算すると20年を切ってきます。(60歳は若いというのは百も承知です。)

つまりは『残り時間』と『既に大学を卒業してから経過した時間』が同じ程度になってきます。
人生を変えたとして、変えた後の方の人生が短くなるのが40代です。

今の時代だと、転職ぐらいならリスクはほとんどないですし、診断士の資格を取るぐらいの人は重宝されると思います。

一番面倒なのは『プロコン・中小企業診断士』として独立するかというのが入ってくる場合ですね。

私は診断士としての独立はお勧めしません。いばらの道ですから。
他の士業よりは成功確率も高いとは思っていますが、信頼性が求められる時代なので、組織にいるほうが間違いなく有利です。

軽い気持ちで独立するのは自分にも、社会的にもマイナスだと思います。(一番軽い気持ちで独立しているのは間違いなく私ですが・・・)

それでも、自分の信じる道を行きたいという人は「勝手にしたら」と思っています。診断士の世界はそういう人を求めていると思っています。

もちろん、決断した人がいれば私は応援します。

40代の診断士の情報は山ほどあります。ボリュームゾーンですし、診断協会でも多数派です。いろんな人に話を聞いてみてください。びっくりするぐらい生き方が違っています。だから、参考にならない(笑)

また、大阪だとゆるつなカレッジもありますし、研究会もたくさんあります。40代にとっては機会がたくさんあるので、診断士という立場を活用するのは非常にお得だと考えています。

もちろん、費用もそこそこしますから、協会に入らない選択肢もありますけどね。

50代へのすすめ

50代で初めて取得した人は第二の人生が心配だからという目的の人も多いと思います。

全体的に我慢が得意な人なんだと思います。しんどい診断士試験の勉強もできているわけですし。子供がいれば、子どもが大学卒業まで我慢しようという人が多いと思います。我慢ができない私からすると非常に尊敬しています。

50代まで独立をしなかった人、特に大手企業だけでしか勤務していない人、転職もしたことが無いような人は、そのまま今の会社で働くのが一番幸せです。

もうすぐ定年だからという気持ちで独立しないでくださいと正直なところは思っています。言い方は悪いと思いますが。社会にも、ご自身にもその方がプラスだと思います。

我慢できる人と診断士の仕事の親和性はあんまり高くないと思っています。変化を生み出す仕事なので、我慢しているとダメだったりしますし。大企業に勤務している人は仕組みはあって当たり前の人もいます。

また、大企業に勤務していた方は上から目線になる傾向があって、診断士の評判を落としているという話があったりします。
(もちろん大活躍している方もいらっしゃることも承知しています)

そしてもう一つの大きい問題点としては、50代で独立をすると時間が足りないと思います。10年間を確保できません。

広い範囲を対象とする経営コンサルのノウハウを身につけるための時間としては短すぎますし、経験を身につける体力面でもしんどいと思います。

ただ、会社で得たノウハウだったり、これまでに築いてきた人格が求められる場所は山ほどあるので、一点突破の特化コンサルか窓口支援を目指すのが有効だと思います。

一点突破の特化コンサルは独特な世界だったりするので、他の特化コンサルで活躍している人を参考にするのが有効です。そのため、研究会に参加したり、メンターを見つけていくのが有効だと思います。

窓口支援は能力が不要とは言いませんが、人柄が一番重視されます。そして知っている人が優先されますので、協会活動などをして、知ってもらう機会を増やしていくことが大切です。

60代以上へのすすめ

60代で取得された方については詳しくは分かりません。私自体が60以上で初めて取得した方との繋がりがほとんどないからです。

実務補習などで接することはありますが、勉強家であり、努力家であり、素晴らしいと思います。

単純に興味で勉強されているのであれば何の問題もありませんが、仕事となるとちょっと違ってきます。

仕事自体は定年で辞められているでしょうし、ただでさえ一般社会からずれている中小企業診断士の資格を60代で取得する人は世の中の常識とはかなり違っていると思います。

診断士試験の知識は身につけていますが、プロコンとして磨いていくのは難しいので、これまでの経験を活かしていくことしかないです。

そうなると、一番大切なのは信頼できる人柄です。大きなトラブルを起こさずに会社で勤められたことが一つの信頼できる証だと思います。

信頼性が求められる窓口関係の仕事は親和性は高いと思います。また、これまでに培ってきた人脈を生かしてお仕事をされている方もいます。

診断協会の活動としては研究会活動だったり、運営のボランティアでつながりを作るのは『生きがい』『やりがい』には繋がっていくとは思います。

ただ、色々と書きましたが、60代以上で年齢で取得された方と繋がりが無いのと生き方が違い過ぎてわかりません。

結論(再掲)

「勝手にしたら」

最終的には全世代に対して同じ答えになってしまいます。これ以外に結論はありませんから。

ただ、診断士の集まりは非常に面白い人たちがいますし、有益な場所にすることができると思います。

どういう「勝手」をするのかを決める必要はあるので、その第一歩として診断士の世界を楽しんでみてください。

ブースご来場の感謝とメンバーへの感謝

私はWEBマーケティング研究会とプロコン研究会のブースにいましたが、沢山の方にお越し頂けたので、良かったと思っています。

30枚のチラシを持っていきましたが、早々になくなっちゃったみたいです。来場者数を甘く見ていました。すみません。

あと、沢山の方の来訪に対応して頂いたメンバーの方々には頭が下がります。いつも本当に感謝しています。

note読んでますという声も頂けたのはうれしかったです。
「いいね!」もお待ちしています。

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