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フィンランドでの音楽と、読めない人々

みくたくさんの写真をお借りいたします。日本の風景がまるでフィンランドみたいです。

前回の投稿のViimeistä kertaa を見て、自分でも何を書いたか思い出せなかったので、タイトルを直しました。ダンスビデオです。こちらが歌手Meeri Sarjasto による動画リンク→https://www.youtube.com/watch?v=tgYU-wvST10

上記のダンスの動画について少し触れたいと思ったことがあります。スタイルはばらばらだと思うし、びしっとそろっている、という風には見えないけれどとてもすてきだな、と思ったのです。方向性がそろっている、緊張感がそろっている、そんな風に思います。集中して表現しています。何かを演じているわけではありません。

ダンスには身長や体形を重要視する団体もあるのかもしれませんが、シンプルな衣装で、シンプルな場所で、シンプルに撮影されたもの。近所の湖でしょう。それでこんなに素敵なものが出来上がるのです。

フィンランドでは、音楽をやる人、非常に多いと思われます。音楽科といったかたちで入れる高校もあるようです。日本とは違い、エレキギター、ドラムでも入れるようす。音楽を専門に学ぶ学校はありますが、音楽「大学」はなく、受験戦争という雰囲気でもありません。受験はあります。

音楽の現状・・・と書き始めてしまいましたが、音楽に関して、特に音楽教育についてはまだまだ知らないことと、未確認のことがたくさんあります。確認してどうする、という気持ちもあります。少しずつ現状を学びたいと思います。

体験したことでは、うまい合唱団は非常にうまいということ。変なビブラートがなく、すっとした音が、きれいなハーモニーを決めます。わざとらしい作り笑顔もないように思えます。何をもってうまい歌とするかは、おそらく人の好みと思い込みがあるので深く追求しませんが、私にとっては非常なうまさです。合唱の指導者も、学校で育成されています。

声に関しては、まだまだ確かめたい謎があるのです。いわゆるノンビブラートとまではいかなくても、すーっとした声は、よい発声の元に生まれます。ソロの場合もそれは同じ。今までにはあまり聞いたことがないタイプです。ささえがきちんとあるのかもしれないな、ということは思います。

話声が低い人がけっこういる、というのもおそらく事実だと思います。女性に特に、と書こうと思ったのですが、男性もそうです。なのに、歌声はどう聞いてもかわいらしいソプラノ、張りのあるテナー、ということが結構あるんです。確信はないので、少なくとも100人の声を聴いてからもう一度書きたいことの一つです。

今日は、Covid fan tutteというオペラ中継がありました。コロナのさなかに、ヘルシンキのオペラハウスでは、ちゃっかりこんなオペラの準備をしていたのです。原作はCosi fan tutte、コジ・ファン・トゥッテ、邦題「女はみんなこうしたもの」というモーツアルトのはちゃめちゃ非道徳オペラです。

中身は完全にパロディだった様子です。アメリカを始め全世界で歌っているというソプラノも、フィンランドに帰ってきてアメリカへ戻れなくなったのか、あるいは、予定があったのかわかりませんが、大活躍。

自撮りも放映されるし、舞台奥のスクリーンにはたいてい大きな携帯画面が映し出されています。出演者もスマホをもってる時間も多い。合唱は、遠隔で作った画面でした。実際には合唱は裏で歌っていたのですが、普段着のような黒でそろえただけの格好で、足元もスニーカーです。

フィンランド、こういうところが読めないんですよねえ・・・規則には従う、しかしはちゃけるときは、徹底してるんです。皆が皆ではないのでしょうが・・・真面目におふざけ、という風にしか、今のところ表現がうかんできません。まじめも、ふざけるも、日本人の目線でしょう。どっちも彼らには「普通」かもしれないんです。「まじめだね」「思い切りふざけてたね」と言いかけても、驚かれることもなく、「そう?」ときょとんとしそうです。

そう、読めないんです。

コロナでますます読む機会が減っているので、学校が楽しみです。しかし、始まったら忙しくなるので、書きにくる余裕がなくなるかもしれません。

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