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フィンランドのイースターの思い出

イラストお借りします。全体が見えなくなっちゃったので、ぜひ、もとの卵型のイラストをご覧ください。

で、イースター終わっちゃた?あれれ?フィンランドは15日の金曜から月曜まで、まとめた休みに入ります。

この季節になると、ひよこやウサギ、チョコレートなどで店頭がにぎわいます。猫柳の枝や、色とりどりの羽も目立ちます。私の部屋には、常に「猫柳」の枝に華やかに染められた羽の束があり、一年中イースターです。羽は黄色、ドピンク、度水色・・・ド派手な色で、元気になります。

まだフィンランド語が話せなかった何年も前の、ある日の事。私はクオピオという街で、碁盤目になった住宅街を通り抜けて、駅へ向かっていました。いいお天気です。子供を数人連れた女性が、きれいな色に染められた羽と、ねこやなぎの束をもって歩いていました。

かわいい!
欲しい!

で、女性に近づいて行って、

「もらえませんか」あるいは「いくらですか」と尋ねました。

最初の答えは、
「交換するためのものだからあげられないのですが・・・」でした。
でも、こちらは旅行中で、キャンディも何ももっていません。「お金を払ってもよいのですが」とごねていたら、「さし上げます」と言ってくださいました。

とってもうれしく、なんとか当時住んでいたパリまで大切にもって帰りました。針金でまとめてあるので、手荷物でもちこめるかづか、ちょっと不安だったのですが、大丈夫でした。今もパリに置いてあります。

フィンランドであらためて猫柳を買い、自分用に同じようなものを作ったのです。

戸口へおしかけてお菓子をもらう、というのは、11月頭のハローウインが有名なのではないかと思います。でも、フィンランドはイースターがこれみたい。こちらのお笑い番組(?)で、こんなスケッチもありました。

ちゃんと唱える文句があるのですね。フィンランド語の授業で初めて聞いたときには、とてもじゃないが覚えられない、と思いました。今も覚えられません。小さい子は、かわいい言い間違いもあるようです。

クオピオ方面の人は、比較的、おしゃべりというプロトタイプなんだそうです。たしかに、こちらで知り合った人は、そういう感じ。あの日、東洋人がいきなり近づいてきて、「それ、いくら?」と聞かれて、相手の方、驚いたと思います。(なぜかそういうことができるようになっていた私)

フィンランドによちよちと通うようになってからの思い出はつきません。その中でも、快く枝を下さったあの方は、大切な思い出になっています。

引っ越しをくりかえすうち、ねこちゃんがいくつか落ちてしまった猫柳ですが、引き続き飾っています。今年は、すぐ近くにある猫柳の木を見て、春を楽しもうと思っています。

雪、いつとけるのかなー。
その前に、いつ、やむのかなー。
今年は、雪が極端に少なかった2019年の分も降るかのようです。

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