温かみのある

昨日はこれを観てきた。
オリンピック前夜の、ものがどんどん見えなくなってきている今というときに、ぜひたくさんの人の目に触れてほしいなと思う映画だった。
東京湾の干潟で暮らして猫の世話をするおじいさん。その小さな世界から見えてくるさまざまなこと。時代の移り変わり、人生、東京湾で、東京で、これから起ころうとしていること。

工事は進み、また風景は変わってゆくのだろうか。
願わくはずっとずっとこの85才の(!)、中学の頃父を頼って沖縄に渡り琉球空手を身に付け、大阪で建設業で働き始め、奥さんを亡くし、仕事に打ち込み現場監督ややがて会社を持つまでになり、しかし現場の事故で片目を失い、今は捨てられた猫たちの世話にシジミ漁の稼ぎのほとんどを費やすこのおじいさんがいつまでもいつまでも猫たちとのこの暮らしを続けられますようにと、つい祈るように願ってしまう。温かみのある、この暮らしを。

#東京干潟 #ポレポレ東中野

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