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【子育て】泣かずに謝辞を読む方法(卒園・卒業)

3月は卒業・卒園シーズンですね。
子どもの卒業式・卒園式で、先生方への感謝の言葉=謝辞を読むことになっている人も多いのでは?
2月も半ばを過ぎ、そろそろ式に向けて準備を進める時期だと思います。

かくいう私も、昨年2023年の今頃は、「ああ、謝辞〜!」と頭を抱えていました。
子どもたちが通っていた幼稚園では、代々「保護者会の副会長が謝辞を読む」と決まっていて、副会長をしていた私にも例外なく声がかかったのでした。

しかし2022年度までは、コロナ禍を理由に「謝辞は中止」となっていたのです。
「もしかして2023年も…?」と淡い期待を抱きましたが、2023年は悲しいかな、卒園式の式次第がコロナ禍前の内容に復活。
見事、副会長による「謝辞」も、プログラムに組み込まれることになったのでした。

しゃーない、もうやるしかないと心を固め、まずは、読み上げる文章を作り上げます。
しかし、過去の先輩方が残してくれた「謝辞」は、コロナ禍を知らないものなので、ほとんど一から書き起こすことに。

ここからが大変でした。
幼稚園での出来事や子どもの成長、先生方への感謝を思うと泣けてきて、それを文章に起こすとまた泣けて、推敲しながらまたまた涙ぐむ。
とどめに、卒園式の練習をしている子どもたちの歌声が、わりと離れた作業部屋にまで届いてくるから、さあ大変。

「い〜つの〜ことだか〜♪ 思い出してご〜らん〜」
涙を誘う郷愁のメロディに、無邪気な歌声が重なって、涙腺がさらに崩壊したのでした。

読むだけで嗚咽する

書くだけで泣いてしまうのだから、声に出したらどうでしょう。
ひとつひとつの言葉に、声が詰まります。
油断すると、嗚咽になります。
「親子でドキドキしながら、幼稚園の門を初めて通った時のことが、つい先日のことのように思い出されます」
冒頭の、この一文だけで嗚咽。一緒に役員をしていた仲間と3人で、「これ、もうやばいでしょー」と涙目になりながら笑い合ったっけ。

泣いてもいい?

何回テキストを読んでも、文章の最後まで平常心ではいられない。
「私、耐えきれずに人前で泣いてしまうかも」と急に心配になり、ネットで調べたところ、

・泣いてもいい
・少しぐらいなら泣いてもいい。周囲ももらい泣きするから
・泣くなんてみっともない

と、泣くことに対して賛否両論、さまざまな意見がありました。

また、泣くのを回避する方法として、

・泣きそうになったら、手の甲をつねる
・「任務の遂行」と意識して淡々と読む
・本番の前にいっぱい泣いておく
・深呼吸をして臨む
・家族の変顔など、面白い写真をポケットに忍ばせておいて、泣きそうになったら見る
・自分より早く泣きそうな人を見つけておく(人が泣いていると、意外と心が冷静になる)

などなど、色々な人が色々な方法を編み出していて、めちゃくちゃ参考になりました。

何度も読もう、練習しよう

涙を回避する方法を頭の片隅に残しつつ、私は、ただひたすら練習しました。
やはり保護者の代表として、先生方にお礼を伝える役を与えられたのだから、「ちゃんと伝わる謝辞をしよう」と思ったのです。

嗚咽しようが、詰まろうが、とにかく最後まで声に出して読む。
緊張で早口になりがちなので、文と文の間で一呼吸置いたり。
滑舌が良い方ではないので、読みやすい言葉に変更したり。

そのような試行錯誤を繰り返すうち、面白いことに、だんだん自分に酔ってくるようになりました 笑。
「ここで抑揚をつけたら、感動的?」とか
「ここはちょっと溜めておくと、余韻が残る?」とか。
そう、楽しくなってきたんです。
セルフ演出家の登場です 笑。

それに、何度も同じ文章を読んでいると、良くも悪くも感動が「麻痺」してきます。あんなに「泣きどころ」だった一文も、まるで意味をなさない、ただの文字の羅列に見えてくるから不思議です。

なので、謝辞を読むときに泣きたくない方には、ひたすら「謝辞」を声に出して読み込んで、何度も練習することをオススメします。

堂々としていてかっこよかった

卒業式当日の朝。
夫に園長先生の代わりをしてもらって、本番さながらの練習を繰り返しました。
本番は数時間後なのに、声が震えて焦りましたが、いざ幼稚園に到着し、自分の席に着くと、不思議と心が落ち着いてきたのです。

卒園式は順調に進みました。
園長先生のお話、子どもたちからの感謝の言葉、そして「お別れの歌」の数々。子どもたちの立派な姿に、何度も唇が震えました。
ここまで仕上げるため、丁寧に指導してくださった先生方に、こんなに立派な卒園式を開いてくださった幼稚園に、「まっすぐな感謝の気持ちを伝えたい」と、改めて強く思いました。
「こうなったら、絶対に良い謝辞にしてやる」と。

終わってみると、あっという間です。
練習が功を奏して、泣くことも、詰まることもなく、本番にして今までで一番できのいい「謝辞」となったのでした。

色々な人から「良い謝辞だった」とか「堂々としていて、かっこよかった」などど言ってもらえて、「ああ、いっぱい練習した甲斐があった」と心から安堵したことを覚えています。

何より、私自身が大満足。2人の子どもを育ててくださった幼稚園に、思いの丈を伝えることができました。

* * * * *

謝辞を読まれる皆さんに、この私の体験が参考になれば幸いです。
思い出に残るような素晴らしい卒園式、卒業式になりますように💕

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