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「正しい姿勢」という誤解

「正しい姿勢」ってよく言うけれど・・・もうそろそろ、いいかげんに、このいい方はやめましょうよ、と思うのです。

だってそれって、誰にとっての「正しい」なの?
誰が決めた「正しい」なの?

正しい姿勢、という言葉をさんざんきいてきたから、みんな「姿勢には1つの正解があって、それに自分のからだを合わせていかなければならない」と誤解している。

でもそうじゃなくて。

姿勢に正しいも間違いもなくて。

からだは、いつもどんなときも、自分にとって必要なかたちをとるんです。

たとえば猫背はだらしない、筋力がない、って思われてがちだけど、そうじゃない。からだを丸くして自分を守ろうをしている状態なんです。

実は深いところで緊張している。心も、からだもね。

だからそれを無視して、「正しい姿勢をしなきゃ!」って無理やり背筋を伸ばすことは、緊張の上書きにしかならない。

からだがやろうとしていること(身を守ろうとしている)を無視して、無理させてしまうので、からだと仲が悪くなります。

だからしいていうならば、どんな姿勢も「正しい姿勢」。

曲がってても、歪んでても、丸まってても、反りすぎていても、それはその人が、そのからだが、今できうるベストでしかない。

そのとき必要なことは、すでに頑張っているからだに正しさを強いることではなく、まず自分がすごく頑張っていることに気付くこと。そして楽になれる方法を考えることです。

みんな自分が頑張ってることに気付かないままさらに頑張ろうとするので、どんどん大変になっちゃうんです。

他人のいう「正しい」を追いかけてしまうと、苦しくなるだけ。

自分に対しても、他人に対しても、姿勢の悪さを「だらしない」「正しなさい」ってなると、厳しすぎて生きるの大変になっちゃうでしょう。

でも「何か大変なことがあるのかな、疲れているのかな」っていう目線でみることができたら、もっとやさしくいられます。

「正しい姿勢」の指導者もたくさんいらっしゃいます。もちろんいい要素は取り入れて活用したらいいと思うけど、それはその人にとっての正解であって、すべてが自分のやるべきことではないのかもしれない、という視点は持っておいた方がいいです。

わたしが言うことも、「この人にとってはそうなんだな」くらいにして、それを守らなきゃいけないとか思う必要はないんですよ。

自分のからだが自分に伝えてくれていること以上に正しいことなんてないんです。

「楽であること」を大切に

「正しい」がダメなら、じゃあ何を指標にしたらいいのか?

個人セッションを受けてくださってる方には口酸っぱくいってますが、自分が「楽」であること。

楽っていうのは、

  • 緊張が少ない

  • 呼吸がしやすい

  • 頭がすっきり冴える

  • 気分が落ち着く

  • 視野が広がる

こんな状態です。

どんなに「正しい」と言われているものであっても、やってみて楽に感じられないのであれば、それは今のあなたの状態にはあっていないか、やり方が間違っているか、そもそもその情報が間違っているか、なので、すっぱりとやめましょう。

あなたに必要なのは、「正しさ」ではなくて、あなた自身が本当の意味で楽になること。

あなたにとっての「正しい姿勢」はあなたにしか分からなくて、そしてそれはあなたが楽になった先にしか見つかりません。

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