1,000字で映画感想書くメガネ

見た映画の感想を書きます。だいたいネットフリックスかアマゾンプライムです。筆力を鍛える…

1,000字で映画感想書くメガネ

見た映画の感想を書きます。だいたいネットフリックスかアマゾンプライムです。筆力を鍛えるために1,000字以上を目指します。良ければ読んでください。

最近の記事

「白夜行」東野圭吾/圧倒的な構成力!しかしここでも東野は実力を出し切らない

ずっと家にあった一冊だ。東野の本はいくつか読んできたが、この本は読んだことがなかった。トリックだけのミステリー小説のくせして気取ったようなタイトルをつけているのが気に入らなかった。 この本と、バンコクのバックパッカー宿で再会した。にわかに小説を読みたくなり、手に取った。せっかく海外にいるのに…と言われかねないだろうから、もう少し本当のところを話すと、旅のペース感を掴むのに本を読むのはちょうど良いと思ったからだ。高校生の時、東北・北海道を一人旅をした。せっかく旅してるんだから

    • 映画「TOVE:トーベ」/ただの恋愛映画

      ムーミンの作者として有名なトーベ・ヤンソンの人生を描いた本作。 トーベは風刺画家としても有名で、独裁者を痛烈に批判し、戦争に反対し続けた。 そんなトーベの生き様が見られると思い、Amazonプライムで再生したものの、画面を流れるのはトーベの恋愛模様のみ。 とある既婚者の女性に強烈に惹かれて、彼女よりも前に出会っていた男性と結婚して忘れようとするも、忘れられない…みたいな。 なんじゃそりゃ。 この映画の監督は何を考えて、トーベの物語を作ろうと思ったのか。 トーベである必要が全く

      • 【小説「本心」】/平野啓一郎は活動家を描くことから逃げない。

        「本心」平野啓一郎 【ストーリー】 母を亡くし天涯孤独になった青年が、VF(バーチャルフィギュア)という技術を使って仮想空間で母親を復元し、その本心を知ろうとする。さまざまな人と出会い、亡き母の実像に迫ろうとする中で、自分のこれからの生き方を見つめ直していく。 【おすすめポイント】 前作「マチネの終わりに」「ある男」でも感じたが、平野啓一郎の小説には一本の話の軸の中に、さまざまな社会問題が巧く盛り込まれている。「マチネの終わりに」ではラブストーリーでありながら、中東地域の

        • 【映画感想】ラスト・エンペラー/皇帝の孤独

          「ラストエンペラー 」 昔テレビで放送されていたのを録画していた。 先日、やっと見ることができた。 清朝最後の皇帝・溥儀(ふぎ)の生涯を描いた壮大な歴史大作であり、坂本龍一が音楽を手掛けたことでも知られている歴史スペクトラム大作。 溥儀の幼少期からの孤独と、皇帝の座に居続けようとするエゴイズムが丁寧に描き出されていた。 紫禁城では皇帝として崇められながらも、実質的には袁世凱が中国の皇帝となり、溥儀の権力は紫禁城の中に限定されたものだった。城外へ出ることは許されず、軟禁状態

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          映画「時計じかけのオレンジ」/狂気が足らない!

          映画「時計じかけのオレンジ」 強盗・強姦・ホームレス狩りなど、やりたい放題のかぎりを尽くす荒くれ者軍団のリーダーが捕まり、刑期の大幅な短縮を条件に新しい治療の被験者となる。 (以下、感想)(若干のネタバレあります) 名作と言われてるので、一回見てみようと思ってチャレンジしたが、はじめの理解不能な導入で断念していた。 ところが先日、短い漫画で名作映画を紹介するTwitter上のアカウントで本作の紹介があり、それなりに面白そうなストーリーだったので再チャレンジすること

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          《映画感想》Netflix配信「ロ・ギワン」/ マフィアいらない…

          Netflix配信映画「ロ・ギワン」 ※あまり好意的な感想ではないです。 ベルギーに流れ着いた天涯孤独な脱北者の男性と、心に傷を負ってベルギーで生きる韓国人の女性が出会い、お互いを支え合いながら生きていく。 現在、Netflixの映画部門で1位となっている。 イマイチでした。 まず、主人公ギワンと出会い恋に落ちる女性マリの設定がしっくりこなかった。 マリはマフィアに借金をしており、その返済のために地下の違法賭博場で射撃対決をさせられている。集中力を高めるドーピングのため

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