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あきないの手帖1. 誰かの役に立った分だけ儲かる

※最終編集完了までは無料公開といたします。

善い商売について、まずは”儲け”の話からいたします。

皆様の事業においては、よく『儲かった』『儲からない』という話を聞きます。『儲からなくてどうすればいいのですか』というご相談も多いです。

そもそも、儲かるとはどういう状態でしょう?

財務的には、売上高から支払った費用を引いた残りのことを指します。手元に残ったお金とは少し違うのですが、仕入~販売の取引が成立した結果生まれたお金、と言えます。

これをお客様の側から見ると、
「その価格で納得して、取引を行った」ことが全てのはじまりとなります。

例えば同じ原材料を買って自分で作ったほうがおいしい!とか、他のところから調達したほうが安い!とか。そういった場合、そもそも取引が成立しません。

少なくとも最初の1回の取引は、皆様の会社が製造・仕入そのほかいろいろ手をかけたことに対して、「多めにお金を払っても、買えば自分の役に立つと納得できる( Reason + able )」から、売上が立ち、利益が生まれるのです。

皆様の商品が儲からないとなった時、値上げや廃番をする前に、
またはこれから新しく商品を売っていくとなった時に、

  • その商品は「誰の」、「何の」役に立つのか

  • その「誰か」はどこにいるのか

  • その「誰か」は商売を継続できるぐらいの人数がいるのか

をもう一度確認していただきたいのです。

皆様の事業が「誰か」の役に立ち儲かる。
これが積み重なれば世間の役に立つ。
皆様の善い商売が、善い世の中につながると、私は信じています。


付記.

付加価値計算の定義から
(中小企業庁方式)

付加価値額 = 営業利益高+人件費+租税公課+不動産・物品賃借料
     ≒ 売上総利益 - 他の"会社"に支払った費用(外部経費) 
     ≒ 売上高 - 他の"会社"に支払った調達原価と費用(外部経費)

売上から外部経費を引いたものがおおよそ付加価値額、生み出された金銭的価値となります。従って、その商品と値決めに納得して買う"誰か"がいなければ、価値は生まれないのです。儲けもまたしかり、です。



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