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【第9話】3つの誓い

こんにちは、堀北晃生です。

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結婚して初めてのクリスマスは、焼き鳥2本しか買えませんでした。

そして資金繰りが苦しくどうにもならない時に、資産差し押さえになりました。

そして2ヶ月後には子供が産まれる。

「この先、どうする?」

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あれから1年後・・・。

私は法務局の入り口に立っていました。

なぜか?

そう、会社を「倒産」させるため。

手続き書類を提出するためです。

起業した時は希望とワクワクした思いでいっぱいのまま、法務局に来ました。

しかし今は会社を「精算」させるために法務局の入り口に立っています。

名前を記入し、ゲートからカードをもらい、首にホルダーをかけると、カンタンなボディーチェックを通過しなければいけない。

特別危険物を持っているわけではないので、何もないはずなのだが、なぜかこの瞬間が緊張する。

「まさかこんな日が来るとは・・・」

株式会社解散及び清算人選任登記申請書

と書かれた書類に名前と住所を記載し、印鑑を捺印した。

自宅に帰ると娘は無邪気に笑い、アンパンマンにご飯を食べさせるところを見てほしいと。

大切な家族がいるのに、また一文無しになってしまった。

「これから再復活をしなければ」

もう自分は一人だけではない。

養うべき家族がいる。

自分がどんなに苦労しても、子供や妻には安心して生活ができるようにしなければいけない。

会社の精算手続き完了した旨が、法務局のはがきが届いてことで、その内容が知らされた。

お金もない、スタッフもない、今日も明日も明後日も、やるべき仕事もなにもない。

毛玉のついたユニクロのパーカーを着たままトボトボと歩く日々。

「これからどうしよう」

法務局からはどこにも寄り道をせずにまっすぐ自宅に戻りました。

自宅には産まれたばかりの赤ちゃんが気持ちよさそうに寝ていました。

「この子の将来のためにも、もう一度頑張らないと・・・。」

そう、決意しました。

また一文無しになってしまった自分には、妻と子供がいます。

そして、もう一度復活したいと思った時に、3つのことを決意しました。

■1つ目は、大学に行くこと。

大学に行って、経済、ビジネス、金融などを、もう一度基本から学ぶことを決意しました。

大学生というには、年齢が高すぎると思いましたが、結果を出すためには見栄もプライドもありません。

これから社会に向けて新しい価値を生むためには、やはり学びが必要だということ。

手持ちの資金がなかったため、追加で借金をして大学に行くとにしました。

■2つ目は、自分のノウハウを公開すること。

2005年より投資のメディアやメルマガで情報発信していましたが、今後はノウハウを多くの人に公開することにしました。

投資の世界で得た知識やテクニック、ノウハウを個人投資家にもわかりやすく説明し、成功する人をサポートすること。

これが社会に対しての恩返しであると思いました。

それからは、持っているノウハウを書籍にしたり、デジタルコンテンツにして興味のある方に提供することにしました。

■3つ目は、疎遠だった両親にお礼を言うこと。

幼少の頃から対立関係にあった、父親と母親に対して感謝の言葉を述べること。

中学・高校の時は意見が合わず、本気で叱ってくれたのも、実は両親の「愛情」であったこと。

子供を授かって初めてその「愛情」に気が付きました。

どんなにビジネスで成功しても、一文無しになっても、親から見れば子供は、いつになっても子供。

「親子の関係性は一生変わらない」

今までは、恥ずかしくて言えなかったこの一言を、直接話すことを決意しました。

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「お父さん、お母さん。今まで産み育ててくれてありがとう。

そして、これからもよろしくお願いいたします」

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反抗することがカッコいいことだと思っていた、少年時代には言えなかったこの言葉。

これを両親に伝えたときには、涙で次の言葉が出てきませんでした。

しかし、この感謝の言葉を伝えた瞬間、心の奥底に引っかかっていた鉛のようなものが、外れた気がします。

「なんだ?この清々しい気持ちは?」

「これが本当の幸せなんだろうか?」

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ここ最近は、信じられないようなニュースが飛び交います。

・無差別に人を刺し殺して自殺する

・子供が親を殺した

・高齢者の自宅を強盗し放火して殺す

人権も無視した卑劣な犯罪の多くはなぜ起こるのか?

テクノロジーが進化し、平和な社会になるはずが、こういった犯罪は減ることがない。

その根本的な原因は、「感謝」の気持ちがかけているからではないかと考えます。

誰かと比べて劣等感を抱いてしまう。

妬み、嫌味、嫉妬、怒り、悲しさ、恐れにより冷静な判断ができなくなってしまう。

この負の感情の先には、「心の寂しさ」があるからだと思います。

そうした心の寂しさを変えるのは、自分でしか変えることができません。

「感謝」をした瞬間に人は変わります。

そして、心の奥底から幸せになれると信じています。

私は、過去に研究した投資の理論を公開することで多くの人を、豊かにすることにコミットしました。

そして、最終的には社会全体がこの感謝の潮流を起こすことで、明るい未来を作りたいと考えています。

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長い間、私の恥ずかしい過去にお付き合い頂きましてありがとうございます。

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次回予告
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次回は私が空売りで利益を出した理論を一般公開することになったら秘密を公開します。

次の更新をお楽しみに。

追伸:

親への感謝と幸福度は大きな関係かもしれません。

人は生きているのではなく、生かされていること。

これに気づくかどうかが大切かもしれません。


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投資コンサルタント堀北晃生(ほりきたあきお)。群集心理学と金融工学を組み合わせた独自の投資メソッド「堀北式株価デトックス理論」の考案者。作家、コミュニティ、通信講座を通じて次世代の投資家を増やして社会貢献を目指す活動を行っています。