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【第3話】恥ずかしくて、悔しくて、逃げ出したかった

こんにちは、堀北晃生です。

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「労働収入以外にも投資での収入を作りたい」

そんな思いから投資のセミナーを探すようになりました。

東京証券取引所で開催されていた、○和証券が主催のセミナーに参加しました。

投資は専門用語が何もわからなかったため、指値注文とは何かすらもわかりませんでした。

学歴がないため、投資の専門用語やよみがなを調べるだけでいっぱいいっぱいでした。

当時はネットで株取引をするということが、メインでなかったため、証券会社に訪問し、店頭窓口で株を注文するというものでした。

・マネックス証券
・松井証券
・イー・トレード証券(現在のSBI証券)

などが続々とネット証券に参入してきました。

当時私はネット証券ではなく大手の○和証券で売買することに決めました。

理由は、

「担当者がつくようなことがあれば、株のことをいろいろ教えてくれるかもしれない」

買いたい株の銘柄名を紙に書いて、ほしい指値の価格を書き、署名・捺印して注文をする。

当時は利益に対する税金も26%くらいあり、手数料は100万円の株を買うのに1万円以上の手数料を取られることもありました。

資産は増えたり減ったりで、先行きの見えない日々が続きました。

「本当に株で資産を増やせるのか?」

毎日がそんな不安でいっぱいでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな、ある日のこと。

友人から「スゴイ人」を紹介すると言われました。

その「スゴイ人」は、ヘッジファンドのオーナーで、トレード世界では「プロ中のプロ」。

独自の金融工学を活用して、ファンドを組成したり、資産運用代行をしている会社の代表でした。

その名前は、D社長。

ヘッジファンドのオーナーをしていた当時は、33歳。

小柄で「超」がつくほどの潔癖症。

身だしなみもすべて完璧な男は、投資に関して神レベルの実力を持っている人でした。

そのD社長がセミナーを行うと、複数の政財界の先生から花束が届き、ゲストとしては、芸能人をはじめ複数の有名人に囲まれる状態でした。

完全クローズドで一般募集はしていないにもかかわらず、全国から話を聞きたいという人がどんどん増えていました。

何故かと言うと、そのヘッジファンドで販売していた商品が、元本保証で利回りが5〜23%回るというもの。

デリバティブ商品と現物の投資を組み合わせた仕組債を作ることで、短期間で高収益を狙うというものです。

そのD社長の凄さには圧倒されました。

そして、金融工学に対する考え方や、未来像へのマインドの持ち方。

心から尊敬できる人。

私は初めて憧れた人を信じてみようと思いました。

当時はIPOファンドというものがありました。

IPOとは新規公開株のことで、まだ上場していない株を一部買うことができる、投資信託のようなものです。

D社長はそのファンドを独自で作り、ごく限られた人にだけ紹介していました。

そして私も、D社長社長に提案されるまま、私も恐る恐るIPO株ファンドに投資をして見ました。

すると・・・

一口120万円が、わずか2ヶ月で、158万円になりました。

次に出た案件は、一口181万円だったのが、2ヶ月で254万円に。

その仕組債には、IPO銘柄を分割して、組み入れていたことで、初値が高騰していた当時のマーケットから見ても面白いように利益が出せました。

「これなら行ける!」

ちょうどその頃、インターネットを活用した副業を始めてみました。

インターネット上で商品を販売したり、アフィリエイトといって、証券口座開設の紹介ページを作ったりすることで収入を得るというもの。

そして、小さな会社を作り起業もしてみました。

時代はインターネットビジネスが一気に注目される時代ということもあり、能力のない私でも作ったサイトに人が殺到しました。

そして、売上が面白いように入るようになり、その資金を原資に投資を繰り返しました。

1,起業したインターネットビジネス
2,利益をIPO株投資

これを繰り返しました。

稼いだお金はD社長のところに預けて投資をする。

そして毎月のように配当が入る。

「これで一生安泰だな」

経済的な苦しみから、経済的な余裕を持ったその時、幸福感と未来への希望を持てる日々が続きました。

「人生は楽しい」

私は有頂天になって、天にも登る思いでいっぱいでした。

当時はこのような夢を持っていました。

しかし、そう思えたのも、一瞬でした。

あの「事件」があるまでは・・・。

毎日のように楽しみで過ごしていたあの日が、「地獄への切符」を手にしていたことは、当時の自分には想像すらしていませんでした。

続きは次回。

お楽しみに。

追伸:
当時の苦しみや、コンプレックスを思い出しただけで、手が震えることが何度もあります。

挫折、悔しさ、怒り。

そういった感情が詰まっていた時に感じていたものを思い出しただけで、涙が出てきました。

最も恥ずかしい体験について、次回告白します。

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次回予告
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次回は自殺したいほど苦しいと思った、あの日のことをあなたにお伝えします。

恥ずかしくて、悔しくて、逃げ出したかった当時のことを詳しく書き出します。


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投資コンサルタント堀北晃生(ほりきたあきお)。群集心理学と金融工学を組み合わせた独自の投資メソッド「堀北式株価デトックス理論」の考案者。作家、コミュニティ、通信講座を通じて次世代の投資家を増やして社会貢献を目指す活動を行っています。