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「基準価額」は安いほうがいい?

新NISAが始まって1ヶ月が経過していますが、日本や米国の株価がすごい勢いで上昇していて、保有している投資信託はどんどん含み益が出ている状態ではないでしょうか?

そして、最近の株価上昇のニュースを聞いて投資を始めてみようかと思っている人もいるのではないでしょうか?

ついこの間、
「同じS&P500の投資信託で「基準価額」が違うのがあるんだけど安い方がいいの?」という質問を受けました。

そもそも「基準価額」とは、
その投資信託の資産総額を口数(受益権総口数)で割ったものです

実際に同じS&P500に連動する投資信託を比較してみます。

2024年2月9日現在
 ①SBI・V・S&P500インデックスファンド:24,501円
 ②eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):26,773円

確かに同じ指数に連動する投資信託なのに基準価額が違いますね。
①の方が割安と判断する人もいれば、②の方が運用成果がいいと判断する人がいるかもしれませんね。

過去3年のチャートで比較してみます

マネックス証券の比較ツール

赤と青のパフォーマンスを比較する線ですが、ほぼ完全に一致していますね。

それでは、期間を延ばして全期間で比較してみます。

今度は、青と赤のグラフが離れてしまいました。
あと、青と赤のグラフのスタートする時期が違うのに気がつくかと思います。

同じ指数に連動する投資信託でもスタート時期が違っているから基準価額に差がついているのです。

そして、この2つの投資信託のスタート時の基準価額は、10,000円で同じです。

このように見てみると同じような成績を出している投資信託の場合、基準価額だけで、良い・悪いや、割安・割高の判断をすることはできないのです。

例えば、同じS&P500に投資する2つの投資信託に10万円ずつ投資します
①A投資信託:1万円→10口
②B投資信託:2万円→5口
その後それぞれの投資信託が10%値上がりすると、それぞれの投資信託の基準価額は、
①A投資信託:1万1000円
②B投資信託:2万2000円 になります。

そして、この時点で売却した場合、どちらも11万円となり1万円の利益になっています。

同じ指数に連動する投資信託を購入する場合は、基準価額で比較するのではなく、信託報酬やパフォーマンスを見て選択することが大事です。

投資はくれぐれも自己責任で行なってください

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