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50年の住宅ローンが販売されてるの知ってますか?

「住信SBIネット銀行が、50年の住宅ローンを販売!」という記事が最近話題になっています。

これまでは、地方銀行が出していた商品ですが、ネット銀行としては初の取組ということで話題になっています。

住信SBIネット銀行のプレスリリースより

50年ローンのメリット

①支払う金額が少なくなる

同じ金額を35年ローンで払うのと50年ローンで払うのでは、50年ローンのほうが毎月支払う額が少なくなります。

変動金利で金利変動はない場合で計算をしています。
概要にもありますが、50年ローンの場合は+0.15%上乗せになります。

毎月の支払いが、約3万円も少なくなるのは家計にはかなり優しくなるのではないでしょうか。

35年ローンと同じ毎月支払額とした場合、50年ローンでは、
約6,600万円の借入金額にすることが可能となります。

50年ローンのデメリット

メリットだけではなくて、デメリットも存在します。

①「利息」を多く払う

元本に対して利息がかかるので、支払う額が少ないと元本もなかなか減りません。
そのため支払う期間が長いと利息が多くかかってしまうことになります。
それと、35年ローンにくらべて、+0.15%上乗せされています。

実際に試算するとこのようになります。

35年ローンとくらべると、50年ローンでは2倍強の利息を支払うことになります。
支払う金額は少ないですが、最終的に支払う額は多くなってしまいますね。

ちなみに、同じ金額の利息とした場合の借入金額は、
2,300万円の借入金額にしなければなりません

②老後も支払うことになる可能性

50年の住宅ローンを契約するということは、最大50年間住宅ローンを支払うことになります。
25歳で契約して支払い終わるのが75歳
30歳で契約して支払い終わるのが80歳
ということです。
働いている間は、ローンを支払うことができると思いますが、退職した際にも支払うことができるでしょうか?
人生100年時代をむかえている現代では、定年退職という概念がなくなりつつありますが、いつまで働くことができるでしょうか。

上の試算表で、65歳時点での残債をざっくり計算してみました。
20歳で契約して75歳で返済完了:約1,087万円
 30歳で契約して80歳で返済完了:約1,616万円
 です。

③金利変動のリスク

いままでの試算は金利の低い「変動金利」で将来ずっと金利が上昇しないことを前提に試算をしています。
この金利がいつまで続くかは誰にもわかりません。
金利が上昇した場合は、支払い利息は必ず上昇します。
そのリスクを考慮する必要があります。

そのリスクを排除するためには、固定金利を選択することになりますが、もちろん金利は高いので支払う額も多くなります。

まとめ

昨今の住宅価格の高騰で、住宅購入のハードルが高くなってきました。
借入利率の低いネット銀行から50年間の住宅ローンが登場したことは、今まで購入することができなかった層が住宅購入をすることができるようになったのは、素晴らしいことだと思います。
50年住宅ローンは、支払い額が35年ローンに比べて低くなるメリットがあります。
しかし、総支払額が増えるなどのデメリットも存在します。

そのため、支払額が低くなるからといって簡単に飛びつくのではなく、デメリットなどを総合的に考えることが一層大事になってきます。

そんな難しい話はわからないといって、住宅会社がすすめするFPの話を鵜呑みにせずに、セカンドオピニオンとして第三者のFPなどに相談をしながら検討した方が良いと思います。
相談料がかかるとは思いますが、総額で数百万支払う可能性があると考えれば安いものだと思いますよ

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