雑感45:入門 組織開発~活き活きと働ける職場をつくる~

近年、ビジネスの世界を始めとして、「組織開発」が脚光を浴びている。組織開発とは、戦略や制度といった組織のハードな側面だけでなく、人や関係性といったソフトな側面に働きかけ、変革するアプローチを指す。いま、組織開発が必要とされる理由、特徴と歴史、理論と手法などを具体的な事例を交えて紹介。なぜ、組織の人間的側面のマネジメントは重要な経営課題となるのか、第一人者による格好の入門書。【推薦・解説 金井壽宏】

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負のスパイラルというか、儲からない、やる気にならない、みんな自分の守備範囲のことしか考えない、後工程のことなんて知ったことか!という風になってしまう組織は多いはずで、そんな組織をどう改善していけばよいのだろうか、目から鱗みたいなものはないのか、と思い色々考えていた挙句、この本にたどり着いた(・・・のだと思う。覚えていない)。

結論から言うと、そういうピンポイントの病巣への処方箋的な本ではなく、あくまで学問としての「組織開発」とは何ぞやというのを、歴史だったり、外国の動向だったり、多少実践的なメソッドなりで説明してくれる本でした。

割と実践的なものを求めていた私にとっては「対立解決セッション」と「アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)」の項は、「ほー」と思いながら読ませていただきました。意外とこういうことしっかりやらない。やってみると何か発見があるかも?

さて、本書の最後の方に書いてあった、日本は人材開発と経営戦略はある程度しっかりやるけどその中間の「組織開発」が弱い、というのは確かに直感的にそんな感覚はあって、それなりに大きい会社であれば座学や集合研修的な人材開発・教育は結構しっかりしているし、頭でっかちな経営戦略もそれなりのものがある。けどその二つを結ぶ、いわば組織の力を最大限発揮させるための取り組み、施策についてはなかなか専門家に出合ったことはないし、うちの会社でも結構部署間の接点というか、プロセスに悩みを抱えている事業は多い。ここが利益の源泉な気がするんだけどね。

こういったプロセスの改善の話なると、結局以前読んだ「V字回復の経営」の問題解決的なアプローチになるのだろうか。

もう少し色々な本を読んで勉強してみたい次第。

何にせよ、体系的に「組織開発」を理解する意味で、本書はよくまとまっているのだと思います。

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