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『あの日の物語。大人』七島きらり



合流。


毎回飲みに行くことは決めてるけどどのお店にするかは決まってない。とりあえずどこかの駅に集合して、会ってから決める。

事前に調べてることはあんまりなくて適当にふらふらしながらお互い気になったお店とかその時食べたいものとかを気分で決める。

大体会うのは土曜日で混んでることも多くて1発で入れることは少ない。初めてのお店で人が少ないところも勇気がいるからある程度人が入ってそうなお店を選びがち。

通ったことない道を行ってみると雰囲気の良さそうなお好み焼き屋さんを見つけた。「ここ良さそう」なんて言いながらも通り過ぎる。

だけど、その先は暗くてあんまりお店が無さそうだから引き返してそのお好み焼き屋さんに行ってみると混雑してる。人気店みたい。

満席だ。

大人しく諦めて今度は違う道を歩いてみる。と、ちょっと行った先に中華?餃子?屋さんを発見。チェーン店ぽいけど雰囲気は良い。

ガラス戸から中を覗いてみると空席があるのがわかる。お腹も空いてるし早くビールが飲みたいということでここに決定。

席に着くと迷わずビールを注文。
あとは、ラーメンと餃子と麻婆豆腐。中華屋さんに行くと色々悩むけど結局この組み合わせになることが多い気がする。

20歳になったころは全然お酒の美味さなんてわかんなかった。仕事を始めてからだったかいつのまにか仕事の後とか週末に酒を飲む時のビールが定着してしまった。最初に飲むビールは最強!!だからついついビールが美味しく飲めるお店を選んでしまう。とくに示し合わせたりしてるわけじゃないんだけど自然とお互い気になるお店はビールが美味しく飲めるお店なことが多い。

こういうのも大人になったってことなのかな。


そもそも仕事始めてから飲みに行くこととかご飯食べに行くことはあるけど遊びに行くことが少なくなった。前は気軽に買い物行ったり公園でただ喋ってたり映画観に行ったりとか色々してたけど最近はほとんどない。
蚤の市とか行ってみたいし今度誘ってみようかな。

ビールが到着。
なんとなく乾杯してから毎回始まる。
美味いなぁ。
特にこいつは仕事後だからか美味そうに飲む。



話す内容はもっぱら仕事の愚痴。仕事の内容自体は嫌じゃないみたいだけど人間関係が大変そう。

取引先とか仕事で関わる人は色々いるけどなんといっても社内の人間関係で悩むのが1番辛いよなって年々思う。

そんなストレスを吐き出しながらビールやらラーメンやらで来週を乗り越えるためのエネルギーを注入する。

お互いそんなに食べたり飲んだりできないタチでほとんどの場合2軒目には行かない。食べ終わったら夜の街を少し散歩して解散。これがルーティン。

こんなふうに気軽に会えて愚痴を言い合って適当に飲み食いしてふらっと解散できる友達は本当にありがたい。

「またね」って言ってちゃんと「また」があって続いていく関係性が心地いい。

明日は日曜日。
特に決まった予定もないし何しよーかな。
ちょっと遠いから悩むけどあそこのプリンアラモード食べ行こうかな。
なんて考えながら帰路につく。


おしまい。
また、更新します。


(写真の青い線や赤い点などはフィルムの影響です。)

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