山羊座のあきら

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最近の記事

備忘録:OTC販売について書籍を読んで

備忘録:マーカーをひいたところのみ 【点眼薬】 ・結膜炎は感染性のものと非感染性のものがある ・突き目は軽くても必ず眼科を受診するよう勧める ・緑内障は40歳以上の30人に1人の割合で罹患している→40歳超えたら目の定期検診を受けるように勧める ・ビタミンB2を含む点眼は黄色、ビタミンB12を含むものは赤色 ・ドライアイ対策はディスプレイから40cm以上離して、目線以下に配置 【口腔内用薬・うがい薬】 ・うがいは「ブクブクうがい」「ガラガラうがい」に大別される

    • 半夏厚朴湯とうつ病

       半夏厚朴湯とうつ病への薬理作用を調べた。  六君子湯、半夏瀉心湯、半夏厚朴湯、人参湯の4種の漢方とプラセボを5人の健康成人男性に服用してもらい、ストレス状態下の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびコルチゾールの血漿濃度の変化を比較した。 結果、六君子湯、半夏瀉心湯、半夏厚朴湯は副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の増加をプラセボと比較し有意に抑制した。 ↑漢方のプラセボは用意するのが難しいと聞いたことがあるがどのように作成したのか気になる。 マウスにおける半夏厚朴湯の

      • 漢方薬:本を読んで(備忘録)

        この本を読んで学んだこと いわゆる「エキスパートオピニオン」でEBMの観点からは少し遠いが、それでもなるほどと思うところはあった。 以下、一部抜粋&要約 Q.同じ名前のエキス剤でも、メーカーによって効果が違いますか? A.配合分率が異なるメーカーの場合、効果が変化する可能性あり(ちなみにこの先生は葛根湯は4種類使い分ける)。しかし実臨床では「大差ない場合がほとんど」。ただし、適応が異なる漢方もあるので注意。 Q.漢方薬の作用に腸内細菌が絡んでいるのですか? A.漢

        • 裸足ランニングによる足への負荷

            昔この本を読んで衝撃を受けた ヒットした本なので読んだ方も多いと思う。物語としても面白いのだけれど科学的なエピドードが盛りだくさんでこの部分も面白い。 なかでも衝撃を受けたのは「ミッドソール(足底のサポートがしっかりしている)のランニングシューズでも、怪我の予防ができるという科学的証拠は無い」という部分(一部うる覚え) これを読んで感銘を受けて、今でも薄底の、いわゆる「裸足感覚シューズ(ミニマリストシューズ)」でランニングしている。走り始めた頃は足首が痛くなったりし

        備忘録:OTC販売について書籍を読んで

          マルチビタミンについて

           数年前はマルチビタミンなど毎日服用していた。 そのうちサプリは「足りないものを補うもの」という感じになり、必要なもの(必要と感じるもの)を個別に摂取している。 この論文はネットの記事をみて知り、PubMed で検索してみた 【主題】マルチビタミン&ミネラル の成人における臨床的に測定可能な数値+自己申告による健康状態の横断的研究 【目的】一般成人集団におけるマルチビタミンおよびマルチミネラル(以下、MVM)の毎日の摂取が臨床的に測定可能な健康上の有益性は明らかになっ

          マルチビタミンについて

          身体活動とうつ病

           ジョギングを続けているのは精神的に安定を得るためでもある。 この本はとてもおもしろく、興味深かった。 「運動しかない」というセンセーショナルなタイトルだが、内容は科学的根拠に基づいている内容が多い。 文献検索もしてみた 「身体活動とうつ病」という内容の総説のようなものを見つけた。 この文献のなかでも ランニングやサイクリングなどの中等度から高強度の有酸素運動を、最大心拍数の50~80%程度で行うセッションは通常30~60分、週に1~3回、1~12ヵ月間のコースで

          身体活動とうつ病

          ランニングとメンタルヘルスの論文

          最近、軽くであるが毎日ランニングを続けている。 数年前も定期的にやっていたのだが、家庭と仕事が忙しくて中断してしまっていた。でもこれは言い訳である。そんなにがっつり走らなくても軽いジョギングなら毎日手軽にできるのだ。スポーツウォッチを購入したので何キロをどれくらいのスピードで走ったかなどのデータが蓄積できるので面白い、何より走ることは家を出た瞬間からスタートなので時間のムダはほとんどないことが良い。 走っている距離が短く、ダラダラと走っているので「心肺機能の向上」はほとん

          ランニングとメンタルヘルスの論文

          ベンゾジアゼピンと認知機能低下

           10年くらい前まではベンゾジアゼピン系薬剤を長期使用していると認知症(認知機能低下)につながるとされていたが、近年、それを否定する報告もでてきている。 ✕ ベンゾジアゼピン使用→認知機能低下 ○ 認知機能低下(認知症の初期症状)としての不安、不眠など→ベンゾジアゼピン使用 であるとする報告である。勉強不足であったが、この報告で認知症を伴わない認知障害(CIND:Cognitive Impairment-Not Dementia)という概念(単語)を知った。 しかし、

          ベンゾジアゼピンと認知機能低下

          カフェインと不安、うつ、認知症など(勝手に論文解釈)

           カフェインと不安やうつ症状の関係は性差、年齢、摂取量(方法)など様々な背景の違いにより,論文を調べても結論の差が大きいと感じる. このレヴューによると 【睡眠】割と低用量のカフェイン(1日に1~3杯のコーヒー)でも睡眠効率などは低下する可能性あり. 【認知症】適度な量のコーヒー(3~5杯/日)を飲むと,飲まない人に比べて認知症の発生率が低下し,コーヒーを飲む人の中では男性よりも女性の認知症の発生率が低くなる報告がある. 【うつ病】カフェイン摂取によってうつ病を発症抑

          カフェインと不安、うつ、認知症など(勝手に論文解釈)

          何歳まで筋力トレーニングは有効か?

          何歳まで筋力トレーニングは有効か? 高齢になっても筋力は増やすことができるのか? そんなことを探していた時に見つけたメタアナリシス 【目的】高齢者(75歳以上)のレジスタンストレーニング(以下,RT)の効果を調べる. 【方法】筋肉強度に非常に高齢者のRTの効果を探った無作為化制御研究, 握力強度, 筋全体肥大, および/または筋肉線維肥大について効果サイズ(ES) のメタアナリシスを使用した. 【結果】レビューに含まれていた論文数:22  メタアナリシスでは, 7

          何歳まで筋力トレーニングは有効か?

          ビタミンDの高用量は、老年期の虚弱を遅らせる可能性

          日本ではビタミンDは現時点では成人で800 IUが推奨されているが、毎日2000IUから4000IUの摂取で老年期の虚弱を遅らせる可能性があるとのこと 骨粗しょう症の予防などビタミンDはかなり摂取しても問題なく、ベネフィットがあるような研究結果がでている。

          ビタミンDの高用量は、老年期の虚弱を遅らせる可能性

          「それは、まさに大人の快楽の本質に属しており、手に負えなくなる可能性を秘めている。過度になる危険性がないとなると、もたらされる快楽はその強度を失うだろう」──『不健康は悪なのか』より

          「それは、まさに大人の快楽の本質に属しており、手に負えなくなる可能性を秘めている。過度になる危険性がないとなると、もたらされる快楽はその強度を失うだろう」──『不健康は悪なのか』より

          成人における軽度の脱水は認知機能に影響を及ぼすか?

          仕事中に気が付くと喉が渇いていることがある。 脱水は高齢者では生命活動において特に気を付けなければならないことは 様々な文献で示されている。 しかし私が前から疑問だったのは 「若年層がデスクワークで脱水になった場合、認知機能に影響を及ぼすか?(ようするに喉が渇くと頭が働かなくなるか?) ということだった。 このレヴューの「Mild Dehydration and Cognition in Adults」の部分 They also were less vigoro

          成人における軽度の脱水は認知機能に影響を及ぼすか?

          ウェイトトレーニングする際はたんぱく質のみ摂取でいいのか? 認知機能改善のための筋トレのやり方は?

          本日の論文2本 ①ウェイトトレーニングをしていて「たんぱく質のみでいいのか?炭水化物も摂取するべきか?」 というのは疑問だった。 ウェイトトレーニングの経験がない17人の若年男性を「たんぱく質のみ」と「たんぱく質+炭水化物」群に分けて週3回、8週間のプログラムを組んで観察を行った研究である。 結果:ウェイトトレーニングの経験がない(初心者)はたんぱく質に炭水化物を加えても加えなくても有意差は出なかった。 ということだった。でも裏を返せばたんぱく質はしっかり摂取する必

          ウェイトトレーニングする際はたんぱく質のみ摂取でいいのか? 認知機能改善のための筋トレのやり方は?

          イチョウ葉エキスとうつ病

          本日の ( ´_ゝ`)フーン な論文 イチョウ葉エキスはうつ症状に効果がある可能性はどうなのかな? と調べていて、何となく 「血流改善(ギンコライドによる抗凝固作用)によるもの」 と勝手に考えていたが、最近の論文によると (心不全マウスモデルの)海馬においてTNF-α、IL-1βおよび5-HTのレベルの低下による炎症反応の減少 とか 水溶性多糖類による腸内微生物叢の変調を介した抗うつ効果 などが見つかり興味深い知見を得た。

          イチョウ葉エキスとうつ病

          スポーツ競技前の性行為:システマティックレビュー

          スポーツの試合の前に性行為を禁じる指導者はまだ存在するでしょうか? ボクサーが試合前に禁欲を強いられることは都市伝説的に聞いたことがあります。 以前から気になっていたことについてPubMedで調べたところ、なんとシステマティックレビューがありました。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4914923/ ななめ読みしてみました。 このシステマティックレビューに自慰行為の文献はなかったとのこと(そっちのほうが知りたか

          スポーツ競技前の性行為:システマティックレビュー