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宇宙杯さらに6句感想

前回の宇宙杯ベスト5句に引き続き、予選で選んだ句と、自作を採っていただいた作者さまの句の感想を、感謝を込めて述べたいと思います。句につけられた1~458の番号順に掲載しています。ひとつの記事にまとめられず、すみません💦
(前回述べた予選で選んだ3句はすみません、割愛させていただきます)


春愁に見る夢の奥触れる指

これは・・・
奥に触れる指・・・とは、どこの奥でしょうか・・・
夢の奥だけではなさそうですね・・・😚
情事のなごりに浸る楊貴妃が、夢うつつに愛しい人の愛撫を反芻している。そんなイメージを持ちました。春愁という語と相まって、官能あふれる作品です。私は面白い句のほか、官能句も大好きです😘


春月夜半天満ちて桜鼠

無数の星で埋め尽くされた空って、怖いくらいですよね。私も流星群を見に山へ行った時、星の迫力がすごくてウワッとなりました。星に隠れて空が見えない・・・。
「半天」という語が、宇宙の真ん中にいる感じが出てますし、その空の色を例えて桜鼠という選択が見事! 星いっぱいで確かにこんな感じの色でした。桜鼠、という字面も春らしいです🌸


行く春にシャッター下ろす写真館

ものの芽膨らみ、光まぶしい春。だけど、全てがフレッシュな空気に包まれるわけじゃない。この世の片隅には、ひっそりと幕を閉じる場所もあるのです。静謐な詠みぶりに、写真館の閉館をしずかに見守る作者さまの心中を思います。

すべての句は、作者さまの記事を拝読せずに選んでいます。この句も、選んだあとで記事を読みました。くだんの感染症の影響で閉店された写真館を詠まれたものだそうです。

娘らが日向に並べた蝶の羽

一読して、えっ死んだ蝶の羽を並べる? って、驚いたんですよ。変わった視点で詠まれている点に惹かれました。でも、よく考えたら蝶の羽ってすごくきれいですよね、大人でも集めたくなる。アゲハチョウだったら、青の傍にオレンジを配置という、この、奇抜にみえて完璧なデザインはいったい誰が決めているのでしょうか?


水湧いて水湧いて鱒集いけり

立ち姿の良い句。清廉な気持ちになります。鱒が生息しているので山奥のきれいな水ですね。「水湧いて」の繰り返しで鱒の動き、水面の湧く様子がよく表現されています。切れ字の「けり」でぴったり着地なのも、すがすがしい。

俳句とは異なりますが、むかし、とある短歌結社に所属していたときの先輩(在原業平みたいな人)の言。

「歌作に行き詰まったとき、どうしたらいいと思う?
・・・それは、写生に帰るのさ✨」

とのことで、私は割といまも守っています。


春の宴笑い飛ばして夢近し

ひたすら明るいこの句がいちばん好きです!
そう、笑う門には福来る😊
この句からインスピレーションを得まして・・・

酒飲んで、パーッとやって、やなこと全部忘れちまおうぜ。
追えば逃げるのはカネだけじゃない。夢という名の女もさ。
笑ってれば勝手に近寄ってくるんだよ、その女は。



以上、ど素人が偉そうにすみません。
NHK俳句とかの選者の真似っこをしてみたかったのです💦
もし間違い・失礼などありましたら御詫びし訂正いたしますので、御連絡いただけましたらありがたく思います🙇‍♂️