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東京丸の内 2. 時代の移り変わりを象徴する丸の内

東京ステーションギャラリーで開催されていた木彫り彫刻の「藤戸竹喜氏」の彫刻展を退室後、友人とランチをとり、丸の内周辺を二人で数時間、散策した。

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丸の内は、今年の1月に丸の内に本社がある商社の仕事で訪れて以来であった。

通常、この地には、仕事で来て、終われば帰路につくというパターンなので、
これまでは、丸の内をゆっくりと散策するという機会はほとんどなかった。

然しながら、この街は、私が大学を卒業後、入社した企業の本社が、丸の内郵便局に隣接したTビルにあったことから、若き日を懐かしく思い起こしたいところではあったが、そのTビルも含めてほとんどの建物が建替えられ、その変貌ぶりに、往時を思い出させるものは、もはや何も残っていない。

ただひとつ、丸の内南口にある、はとバスの乗り場だけが、往時のまま存在していた。

この丸の内は、長らく、日本随一のオフィス街というイメージを保ってきたために、平日は、多くの人でにぎわっている一方で、土日になると人がいなくなるといったメージが付き物の街であった。

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しかし、今、こうして散策していると、オフィス一色であった丸の内界隈にも、近年は、グルメやファッションなど華やかなショップが、多数出店しており、コロナ禍前は、週末になるとショッピング客で賑わい、こうした人々をより楽しませるため、週末を中心に各種イベントが開かれることも多かったようで、東京駅も含めて、丸の内も様変わりしたようである。

二人で往時の様子とその変貌ぶりについて話しながら歩いていたら、ちょうど、丸の内南口の三菱ビルの前の通りにさしかかった時に、カラフルな色彩の2階建て屋根無し観光バスが停車していて、数人の人が乗車していた。

珍しさもあって、友人と二人で、皇居、銀座、丸の内巡る1時間のバスツアーに参加してみた。

通常の観光バスと異なり、下車することもなく、スポットごとの女性乗務員のガイダンスもタイムリーで、爽やかな風と日差しを浴びながらの快適な時間を過ごすことができた。


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まさに効率的で、現代の我々にとっては、ぴったりのように思えた。

立ち並んだ丸の内の高層ビルが、レトロな東京駅の駅舎と鮮やかなコントラストを描いている。

変貌著しい丸の内とともに、クラシカルな趣を土台に東京駅そのものも変化しているのである。

東京近郊に住んでいて、わかったつもりになっていた丸の内の変貌ぶりに、直接触れて、時代の変化の風と近場の良さを改めて再認識することができ、とてもいい一日を過ごすことができた。

長いコロナ禍で、気分もつい停滞しがちな昨今、誘ってくれた友人の心根がとても有難く、感謝の気持ちでいっぱいだった。

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