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【小話】シャレにならない部位に腫れ物が出来て手術した件

「熱が出たりすると気付くんだ 僕には体があるってこと/鼻が詰まったりすると分かるんだ 今まで呼吸をしていたこと」。体調を崩すたびに思い出す、BUMP OF CHICKENの「supernova」という曲の歌い出しです。

akira(@akiras21_)です。普段はサッカーについて書くことが多いですが、今回は自分の体の存在に気付かされたひょんな出来事について書き留めておきます。

実はこれを書いている今もまだ完治していないんですが、ある程度目処が立ってきたという前提でご覧いただけたらと思います。

症状

結論から言います。手術を受けてきました。体にメスが入りました。もちろん麻酔をしたんですが、局所麻酔だったので切られる痛みを鮮やかすぎるほどに感じて、文字通り声が出るほど痛かったです。ものの15分程度なのに。

で、どうしてそんなことになったのか。こちらの動画の前半で紹介されている症状が僕とほぼ同じでした。

毛穴の中に細菌が入って膿となり、それがどんどん肥大化するという症状です。毛包炎(毛嚢炎)というそうです。キングコング梶原さんの場合は特に痛みなどなかったようですが、僕の場合は出来た場所がよろしくなかったこともあり、むしろメチャクチャ痛かったです。

痛い、メチャクチャ痛い

医学的には会陰部というらしいですが、ごく簡単に言うとタマの辺りです。すぐ横。そこでできものが親指大に腫れ上がって、最終的にはパツーンと破裂してしまいました。

こいつの厄介なところは「最初はなんてことない」ということです。むしろ発熱症状のほうが気になって、最初に微熱を感じたときはすぐにお休みをいただいてひたすら寝てました。

しかし、熱が下がらない。世の中では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が騒がれていたので「いや、マジで…?」と不安になりました。しかし節々の痛みや息苦しさといった症状はなく、熱も37.5℃までは上がりきらない程度。なんだこれは…?

ていうか、股のあたりに違和感がある。そうして気付いたものが日に日に腫れていく。このとき既に歩行に支障がでていました。とにかく歩きづらくて、階段を上り下りしただけでクッタクタになっていました。

これはヤバい。ということでまずは近くのクリニックで診てもらい、抗生物質と解熱剤を服用して様子を見ることになりました。このとき、抗生物質は効き始めるまで48時間程度掛かるということを知り、まずは2日でどうなるか見てみようと決めたんです。

そしたらですよ、まさしく2日目にパツーンといってしまいました。アンダーウェアはまるで殺人現場。股からポタポタと血を垂らしながら洗面所まで歩いてって、濡れタオルでなんとか綺麗にしてクリニック行ったけど、もうそのまま総合病院直行ですわ。知ってた。

手術

破裂する前から症状については調べてたのでなんとなく想像ついてたんですが、病院に着いたらそのまま形成外科で手術を受けることになりました。埋伏智歯(親知らず)の摘出を除けば、人生初の外科手術です。

といっても、手術台に載せられてどデカい大皿みたいな照明でピカーッと照らされて、緑のスクラブ着たお医者さんが淡々と「…メス」とか言うような手術ではなく、診察室のベッドで仰向けになったままスタート。

パツーンといったということは既に腫れ物が破けてケガをしてる状態なんですが、腫れ物が破けた中にまだ膿が残っているかもしれないということで、それらを取り出すというのが手術の趣旨。

こうなると膿が溜まっていた袋を取り出すことになるのが通例だそうで、まずは局所麻酔を打ちます。タマのすぐ横に。歯医者さんで打たれる麻酔注射の3倍ぐらい痛かったですが、効き始めるまでは比較的スピーディー。これを数回に分けて、患部を囲うようにして打っていきます。

で、切ると思うじゃないですか。まずはひねり出すんですよ、膿を。これが地味に痛い。でも膿を出してからじゃないとできることもできないんです。「いたたた」なんて言ってたら、お医者様の手が止まる。そして聞こえた「それじゃ切りますね〜」という声。

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もうこっからはほとんど覚えてないです。とにかく痛かったことと、「あ〜麻酔足りてないみたいなので注ぎ足しますね〜」でまた麻酔打たれたことと、打たれてもなお痛くてメチャクチャ大声出したことと、その悲痛な叫びが聞かれることなくガリガリというかジョキジョキというかそんな感じで何かが切り取られていった感覚ぐらいしか覚えてないです。気付いたら15分ぐらい経ってて手術終了。ぐったり。

今回は深いところから嚢胞壁(膿が入ってた袋)の一部が摘出されたそう。全部じゃないんかいと思ったんですがあのパツーンで一緒に外に出ちゃったのかも。念のため患部の中を生理食塩水でジャブジャブ洗ってから薬を塗り、分厚いガーゼを患部に当てたらテープで固定します。

するとあら不思議、さっきまで椅子に座れなかったのが多少は座れるようになってるじゃあーりませんか。「いやそれ麻酔が効いてるからだよ」とお医者様に一蹴されました。ですよね。ですよね……

その後〜現在まで

その後は抗生物質と解熱剤の服用に加えて、毎日シャワーで患部を綺麗にしてから塗り薬を塗って様子を見ましょうとなりました。するとあら不思議。日に日に、というか寝て覚めるたびにどんどん改善していくんです。

歩くときは神無月が大袈裟にマネしてる武藤敬司の歩き方だったのも改善され、あれだけ苦痛だった階段の上り下りも今では苦なく行えるようになりました。まだ完全に元通りではないですが、かなり希望の持てる経過です。

そして今日さきほどお医者様に診ていただいたところ、今後は塗り薬のみの服用となりました。まだ傷は残ってますが、今後はその傷自体を治していくという方針です。ここまで来たら普通の切り傷などと同じですね。

おわりに

まだ完治ではないですが、一定以上の回復が見られたのでnoteにまとめておくことにしました。

今回僕はちょっとシャレにならない部位にできてしまいましたが、この症状自体は体中どこでも発生する可能性があります。たとえば衣服等で擦れやすい部位は特になりやすいそうなので、その辺りは清潔にしましょう。それでも運ゲーらしいんだけど予防しておくに越したことはない。

そして、個人的にはこの症状を通して「人体ってすげー、医療ってすげー」と感動しっぱなしです。あんだけデカかった腫れ物がみるみる治っていく。想像を超えるスピードでグイグイ良くなってる。もう感謝しかないですね。

先程も少し書きましたが、今は新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の真っ最中。そんな中で僕自身大きな不安を抱きましたが、僕よりも更に大変な環境で、症状の大小に関わらず日夜治療を続け、支えてくださっている関係者の皆様には深く御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

それと、僕と似たような症状を抱えた方が将来的にこのnoteへとたどり着くかもしれません。ここまで読んだあなたが少しでもホッとしていたら幸いです。進行の度合いにかかわらず、違和感を覚えたらすぐに皮膚科のクリニックまたは病院にかかりましょう。症状によっては抗生物質の服用だけで抑えられることもあるそうです。

最後に。二度となりたくない。
ご覧いただきありがとうございました。みなさまご安全に!

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