見出し画像

デンマークでハンドボールの練習で1番良くなかった日の話。

はじめに

みなさんこんにちは!!

とってもお久しぶりになってしまいましたが
今回はデンマークにて、練習の雰囲気が過去最悪に悪かった1日を、ご紹介いたします。

本当はデンマークにいる時にご紹介したかったのですが
気づいたら日本に帰ってきてました。笑

なので、ここから先は少し時系列がずれていますが
読み進めていくと
デンマーク人の考え方が見えてきます。

日本で練習が悪かったら監督が怒鳴ったり、最悪な場合手を出す可能性もあります。

それをデンマーク人はどう対処するのか。

それでは、どうぞ!!

🇩🇰🤾

デンマークで1番練習が良くなかった日

デンマークでの最後の練習を控えている中、この内容はどうしてもみなさんに共有したいと思い今書いています。
この内容は日本のハンドボール指導だけでなく、スポーツ全般に置き換えて捉えることができると思っています。

その内容は、

デンマークに来てハンドボールの練習で1番良くなかった日

というものです。
正直、デンマークに来てから悪い練習と感じたことは一度もありません。
日本と異なる練習メニュー、中にも日本と共通していることがあったりと毎日が新鮮で刺激的でハンドボール好きにはたまりません。

でも、この日は違いました。

はじめに、練習メニューが悪いことは一切ありません。
周りの選手、雰囲気、モチベーションにより良くなかった練習と捉えています。

この日は金曜日で毎週金曜日は朝8時から学校の授業でハンドボールをやります。
また、地元テレビ局の取材があり学校の体育館ではなく
私たちが普段クラブチームの練習で使用しているikastの体育館で練習をしました。

簡単にこの日に行った練習メニューの説明をします。

まずアップでチューブトレーニングをしました。
二つの輪っかがあるチューブを使って、2人1組でそれぞれ輪っかの中に入り
1人はステップを踏みながらパスを出したり、ステップを踏んだりします。
その後普段通りメニューをこなしていき
キーパー練習が終わって
速攻練習で3:2、3:3をやりました。


その後はDF3枚、OF両バック両サイドの4枚で2点守ったらDF交代というもの。この練習がみんなの集中力ないなと思った練習でした。

選手、コーチの想い

練習後コーチが話したこと。
『なぜみんな今日元気がなかったんだ?』

選手1人1人に聞いていきます。

こっちでは当たり前の様に自分の意見を発言します。
発言しない人はいないぐらいです。

中でも印象に残っているのは
21歳デンマーク出身の女子選手。
私と同じポジションで普段は温厚なタイプです。
その子が
『3:2の練習でも最後の4:3でもミスをしたら何で何も話さないの?ミスをした人を悪く言っても何も成長しない。自分がどう動きたいのか、このタイミングでパスが欲しいとかコミュニケーションを取らないと。4:3のOFでもほぼマンツーマンでDFが来てるんだから動かないと。パスもらいにこないとDF被られてボールを失うんだよ?何で動かないの』

熱く話して気持ちがこもっているのがとても伝わってきました。

しかもこの女子選手が話しているのは22歳,19歳男子選手に向けて言っていた。

チームには1人はいるおちゃらけタイプです。

日本でこの状況がハンドボール界であるのかなと
終わった後に考えました。
きっとありません。

年下の女子選手が年上男子選手に向かって意見をぶつけるのは。

それだけハンドボールに対して熱い思いが
あるんですよね。

それぞれみんなが意見を言った後
コーチの話もとても印象的でした。

『どんなに強いチームでも、雰囲気が悪い時間ってのはある。
それは仕方ない。だけど練習を、手を抜くことはちがう。
俺は選手の時、毎回の練習の毎回のメニュー1つ1つ手を抜いたことはない。
毎回全力で、その時自分が出せるベストな力を発揮してきた。
それは絶対にやらなければいけない。
なぜならみんなは選手だから。
コーチじゃない。選手でいる以上、与えられたメニューを全力でやるんだ。
意見があるなら終わった後にいくらでも言えば良い。
途中で手を抜くな。』

このコーチはデンマーク代表にも選出、EHF CLにも4年連続ファイナルに出場、CL優勝2回とデンマークハンドボール界でトップ選手でした。
そんな人がいう言葉は重みが違います。

こういう指導者を目指したい。
目指さなければならないと感じましたね。
当たり前のことですが、皆の意見を聞いて、その上で自分の考えも共有してこうあるべき姿を示してくれる。
大事なのは皆に発言させることなのだと感じます。

自分の言葉で、みんなの前で、自分がどう思っているのかを伝えることはとても意味のあることです。

『You are players and you have to give your best in practice.
君たちは選手なんだから全力でやらなければならない』


これは必ず忘れてはいけない。

ちなみに私は
明らかに選手同士の声掛けが少なかった。シュートを決めても、良いプレーがあっても声をかける選手が少ない。DF交代する時もすぐ交代しなかったり無駄な時間が多いと感じた。良い雰囲気は自分たちで作らなければいけない。
there was not much talking to each other. Even when a shot was taken or a good play was made, there were not many players who called out to each other. We have to create a good atmosphere by ourselves.

みんなもそれは自覚があった様です。

これらを踏まえて

ここからはハンドボールを知らない方でも
想像しやすいかと思います。

毎日の練習において
何が必要なのか。

私はコミュニケーションだと思っています。

よく言われるのが部活動と社会は似ているというものです。
チームで目標を立てて
そこから逆算して
どうやって練習をするか
その練習の目的を立て
チーム全員で共有する。

練習後にはフィードバックをして
一人ひとりの意見を聞いて
改善をしていく。
昨日より今日、今日より明日。

それを率先して出来る元気を持っているのが
リーダーです。
組織の中にはリーダーが必ずいて
その人次第で結果は大きく変化することがあります。
そのリーダーは組織の中に何人いても良いです。
むしろ多い方が強くて柔軟です。

それにプラス
自分の目標を作ると
自分のやるべきことは明確になってきます。

人生の中で
何かに躓き
自分が何をしたいのか
この道が正しいのかわからない時が必ず来ます。

そうなった時に解決方法があります。
それは『目標を確認すること』です。

目標があるから
それに相応しい行動をしようと思えます。
目標があるから
それを達成した時の自分を想像すると
ワクワクが止まりません。

長期、中期、短期で目標を決めて
それを達成していくと成功体験として
脳は記録します。
5日、3日、1日、とかどんどん小さくしても構いません。
小さな成功体験を積み重ねてください。

そうすれば、気づいた時に
自分でも信じられないぐらい大きな成功体験をしています。

デンマークで学んだことの1つに
この経験もあります🤾


最後に

いかがでしたでしょうか。

今回はデンマークにいる時からずっと共有したかった
とある練習の日の様子を
共有させていただきました。

ハンドボールの本場であるデンマークで
このような経験ができたのは
とても有難いことだと感じます。

日本にいたら、経験できなかったことばかりです。

この経験をより多くの日本ハンドボーラーに伝えていきたいです。

これからも沢山お伝えしていきます!!

是非気になる方は
これまでの私の投稿を
ご覧いただけると幸いです💐


最後までご覧いただきありがとうございました!

次回は現在私が所属しているクラブチームや
今後どうしていきたいかを綴っていきます📝

6月頃になるかと思います!
お楽しみに✌️

それではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?