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「いっしょにいる」(詩)

誰かと話をすればするほど
私は私だ
と思う

当たり前に隔絶したまま
当然の顔でそばにいる

同じ言葉であるくらいで
分かりあえるはずはないと笑い合う

同じ悲しみを前にしても
味わう舌は同じにはなれないことは悲しみではない

目を見て
口を見て
動きを見て
生きる術の違いを見つめ続けながら
いつまでも分かりあえないひとたちと
私はいっしょにいることにした

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