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「鳴らない鈴」(詩)

鳴らない鈴を持っている
拾ったのじゃない
作ったのでもない
私自身が それだった

くすんだ色味は金じゃない
別れを予感する灰色と
人肌の色がまぶされる
私自身の 成れの果て

中に玉は生まれなかった
風は不思議そうに 通り過ぎていくばかり
好きは詰まって 光を濁し
鳴らない鈴に 私は成った

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