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小学校の卒業式は、本当に卒業生が主役だと思った

寒い。
とても寒かった。
1月も、2月の後半もあったかかったから、
3月もきっと大丈夫なんて思って、
ジャケットと、うっすいワンピースしか用意してなかったから、
もう寒くて寒くて。
でもはじめての卒業式でどれくらいのコードを要求されるのか分からず
(それこそネットなんてけっこうかっちり、あれも駄目、これも駄目と書いてて、結局「しらーーーーーん!」となりました)

私は黒のパンプスが欲しかったからGUさんで買いましたが、
じろうさん(夫)の革靴なんてお葬式くらいにしか出さなくて、
いつもいるときには劣化してしまっていたりするので、
どうせ式の間はスリッパなんだから黒い靴なら何でもいいんでない?
となって、ちょうど安全靴を新調するつもりだったので、
それで代用することに。
ストッキングじゃなきゃ、とか書いてあったけれど、
そんなの寒くて無理だよ、と分厚い肌色のタイツを履きました。
本当に、体育館にいっぱいストーブつけてよ、とか、
床暖房にしてよ、とか心の中で言ってました。

式場である体育館では、もう幾人かの親御さんたちがいて、
見てみるとけっこうみんなふつうの上着着ていてびっくりしました。
私もフリースのやつ着てくればよかった、、、
かわいそうなのは在校生の5年生たち。
風よけのように親たちの席のまわり配置され、隙間風に震えつつ、
半ズボンに短い白の靴下に鼻水を啜っている子が何人かいました。
先生!せめてこの子たちにひざ掛けの権利を!
式の間中寒さに気持ちが持っていかれ、
同じく男の子の親である友人から
「幼稚園とかの卒業式とか、小学校の入学式には感じなかった感動があったよ。泣くよ」
と言われていましたが、
面白いほどそんな感情は湧いてこず、、、

けれど、
恙なく終わった式の最後、
卒業生がゆっくりと親たちの席の隣を歩いて退場するのですが
(ここでまさかのロックな音楽がかかって笑ってしまいました。
選曲したひと誰だ!面白かったよ!)
長男はぼろぼろに泣いていました。

ああ、この子にとっては、この小学校の思い出はとても胸に大きな分を割いて置かれているのだなと感じました。

子供を見ると、
時間の具象化のように見えるのですが、
この時は彼の感情の膨らみに、いつもよりも豊かな時間の集積を見た気がしました。
いつも穏やかな黄色やオレンジの魂をまろくやわらかく保っている長男。
それがまるでまわりへ明るい色をシャワーしてくれているような様子でした。
ああ、本当にこの子はがんばって生きているのだな、楽しく、いっぱいに、
生きているのだな、よかったな。

中学生の卒業式の時には、
親元を離れる子もいたりして、
親にとってもある部分卒業の意味が追加されるかもしれませんが、
今回の小学生での卒業式は、
本当に子供たちの、卒業生のためだけの式なんだなぁと感じました。

いい式だったのかは分かりませんが、
長男にとって、いい卒業式であったことはたしかなようです。

ここから彼は友人たちとはじめてボーリングの投げっぱなし(言い方あってる?)に行き、夕方まで遊び、
そこからお風呂に入ったら、
じろうさん(夫)と共に車中泊をしながらの関東の電車を撮り鉄に行こう三泊四日へ出掛けていったのでした。

(旅行中は、楽しさと興奮とハプニングの連続でお腹をよく壊したようですが、今のところ無事で、只今帰路についているようです笑)


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