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わが家のラン活 | 本当に「布製ランドセル」を買っても大丈夫?と思ったら読んでください

小学校入学のランドセル選び、いわゆる「ラン活」。

わが家は半年以上かけて色々と検討した結果、布製ランドセルを購入しました。

まだまだ一般的ではない布製ランドセル。購入するまでには、さまざまな迷いや不安がありました。

「ラン活疲れ」するほど検討を重ね、ぶつかった「五つの壁」と、わたしなりの納得解。誰かの「ラン活」の参考になれば幸いです。

(こどもを実際にお店に連れて行き、決まるまでの時間はわずか30分ほど。あっけなく終わりました….)


革製ランドセルじゃなきゃダメ?疑問から始まったわが家のラン活

「なぜ。あんなに小さい小学一年生が、毎日重いランドセルを背負って学校に通わなきゃいけないんだろう…」

革製ランドセルに対するわたしの懐疑的な考えから、わが家の長い長いラン活の旅は始まりました。

革製ランドセル VS 布製ランドセル

選択に迷ったときは、とりあえず比較するのが一番です。

革製ランドセルと布製ランドセルについて、二つの判断基準「重さ」「価格」で比較することからはじめました。

結論からいえば、軽さや価格重視なら、断然「布製ランドセル」になります。

比較その1|重さ

ランドセルメーカーが行った調査によると、小学生のランドセルの重さは、荷物とランドセルの重さを合わせて平均約6㎏になるそうです。

1週間のうち、ランドセルが最も重い日の荷物の重量は、平均で約4.7kgとなりました。
さらにここからランドセル本体の重量もプラスされるため、重い日では平均で約6kgのランドセルを背負って通学していることになります。
学齢があがるほど荷物の重量も増える傾向が見られ、小学1年生では平均約3.7kg、小学6年生では平均約5.4kgにまで達しています。

株式会社セイバン、2018年6月6日、「【小学生の荷物の重さとランドセルに関する調査結果】脱ゆとり教育の小学生、平均6㎏のランドセルで通学」、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000010024.html

革製ランドセルの重さは1.2kg前後のものが多く、だいたい1.1〜1.4kg。

布製ランドセルは1kg以下の製品が中心で、730g〜950gのモノが多いです(個人調べ)。

小学校の教科書一冊がおよそ200gなので、布製ランドセルなら教科書二冊分前後は軽くなります。

今の小学生は水筒やタブレットといった荷物もあるため、少しでも軽い布製ランドセルの方が子どもの通学時の負担が軽減できます。

比較その2|価格

ランドセルは、新一年生が買う学用品の中でも最も高額な買い物です。

革製ランドセルは2万円台〜10万円超のモノまでありますが、平均価格帯は5〜7万円だそうです。

布製ランドセルの場合、2〜5万円が中心で、安いものだと1万円台から購入できます。

ランドセルは、全国の新一年生ほぼ全員が購入する学用品で、必需品、実用品に近いモノ

実用品としてランドセルを見た場合、やはりお手頃の価格帯が多い布製ランドセルを選びたいのが本音です。

布製ランドセル選びの「五つの壁」と乗り越え方

価格や軽さの面ではメリットだらけの布製ランドセル。この時点で、わたしの中では「布製ランドセル」の購入で気持ちがほぼ固まっていました。

ですが、実際に布製ランドセルを購入するとなると、色々と懸念点や不安が出てきました。

布製ランドセルを購入するまでにぶつかった次の「五つの壁」について、わたしの導きだした納得解を紹介します。

布製ランドセル選びの五つの壁

  1. メリット・デメリットの壁

  2. 常識の壁

  3. 他者の壁

  4. 祖父母の壁

  5. 本人の壁

一つめの壁 | メリット・デメリットの壁

ひとつ目の壁は「メリット・デメリットの壁」です。

革製ランドセルには「重さ」「価格」を上回るメリットがあるのか。そして、布製ランドセルを上回るメリットがあるのかについて検討しました。 

結論から言えば、布製ランドセルの方がメリットが大きい、というのが個人的な結論です。

革製ランドセルのメリットを調べてみると、「中身を守るため」「6年間使える耐久性」「身体への負担」などが挙げられています。

「耐久性」に関していえば、個人的に、そもそも6年間同じカバンを使う必要があるのかが疑問です。

というのも、小学校一年生から六年生までのあいだに、身長は平均30cmも伸びるそうです。成長に合わせて、身長や体力に合う最適なカバンをその都度買い替えればいいと、わたしは割り切って考えています。

二つめの壁 | 常識の壁

ふたつ目の壁は「常識の壁」です。世の中や所属する集団の「普通」、多数派の認識が常識になります。

世間で「一般的」「普通」の基準で選ぶなら、革製ランドセル一択。わざわざ少数派の布製ランドセルを買って大丈夫だろうか、と多少不安でした。

けれど、布製ランドセルは今後、多数派とはいかなくても数年以内にはかなり普及するだろうから問題ない、というのがわたしの結論です。というのも、イオンが近年、布製ランドセルを販売開始したからです。

これまでなら、布製ランドセルを購入する場合、わざわざそのお店や展示会に行く必要がありました。アウトドアブランドmont-bell(モンベル)が開発した「わんパック」ならモンベルのお店へ、「NuLAND(ニューランド)」なら期間限定のポップアップストアや展示会に行かないと現物を試せませんでした。

ところがイオンが布製ランドセルを発売したことで、ランドセルコーナーの一角に、革製ランドセルと並んで布製ランドセルが並ぶようになりました。

他にも、既存のランドセルメーカーの池田屋や、ニトリ、ファミリアといった様々なメーカーが布製ランドセルを次々に販売し始めています。

これから布製ランドセルは世間一般に認知される機会が格段に増えると思いますし、時流が布製ランドセルに向かっているように感じます。

ランドセルの常識の基準が変わり、布製ランドセルが「普通」になるのは、時間の問題だと思います。

三つめの壁 | 他者の壁

次に心配したのは、布製ランドセルで悪目立ちしないか?周りにいじめられないか?ということでした。他者(外部)からの評価、いわゆる「他者の壁」です。

他者の壁については、小学生のこどもがいる先輩ママ友数人から色々話を聞いてみました。

結論としては、今の小学生は多種多様なランドセルを使ってるので、布製か革製かの違いは大差ない、という考えに至りました。

革製ランドセルに近いデザインの布製ランドセルもたくさん出てます。もし気になるなら、ランドセルカバーをかければいいと思います。

四つめの壁 | 祖父母の壁

四つめの壁が、「祖父母の壁」です。入学祝いとして祖父母がランドセルをプレゼントしてくれるお家も多いと思います。祖父母に出資してもらう場合、祖父母の意向とどう折り合いをつけるかは難しいところです。

わが家の場合、布製ランドセルの購入を検討していることを、早い段階から何度も伝えていました。

小学校入学の数年前から何度もランドセルについて聞かれてたので、その都度、「まだどれにするかは決めてないけど、布製バッグにする予定」と伝えました。お金なら出すのに、と言われましたが、わたしたちはアウトドア好きなのを言い訳にして「機能性がね〜」とはぐらかしていました。結局ランドセルは自分たちで購入し、祖父母からはお祝い金という形でいただきました。

祖父母の壁は、それぞれの関係性もあり、一概には言えませんが、まずは祖父母のランドセルに関するジェネレーションギャップを埋めることが必要だと思います。

ランドセルの色といえば「女の子は赤、男の子は黒」が定番だった昭和世代に、「布製ランドセルを買いたい」と言っても、はじめから理解してもらうのは難しいと思います。

まずは一度、今のランドセルがどれだけ多様化しているか説明したり、一緒に視察してみるのをオススメします。

五つめの壁 | こどもの壁

最後の五つめの壁が、「こどもの壁」です。ここまで色々と検討してきましたが、結局、ランドセルを使うのはこども。こども本人の好みや希望をどれくらい尊重するかです。

わが家では、選択肢の一つとして布製ランドセルを提案しつつ、最終的には、本人の気に入るランドセルを買う方針にしました。

実際に家族で店舗へ行ってみたところ、息子はデザインや柄に興味はなく、こだわりポイントは色と背負い心地ということがわかりました。革製ランドセルを試して嫌がったので、布製ランドセルを試してもらったところ、布製ランドセルを気に入った様子。布製ランドセルのなかから好きな色を選んで、30分もかからずにあっけなす終わってしまいました。(ちなみにわが家のランドセルは、イオンのランドセル型リュック「ラクル」です。)

ママ友に話を聞いていると、こどものこだわりポイントはそれぞれ違うようです。例えば、女の子に人気の薄いパープル色は布製ランドセルでは見かけません。

ランドセルをこどもと見に行って、こどものこだわりポイントを把握しておけば、こどもの気にいる布製ランドセルがみつかるかもしれません。

多様化の時代の親とこどものモノ選び

今のこども達は「多様性」「個性」が尊重される時代に生きています。

モノの多様化が劇的に進むなか、わたしたち大人の価値観はなかなかアップデートできません。親とこどもで一緒にするラン活では、大人はこれまでの過去の常識にとらわれず、多様で個性的なモノの中からこどもが選んだ選択を尊重する必要があると思います。

わたしは今回のラン活を通して、この多様性や個性に対するギャップジェネレーションを埋める難しさ、大切さを学んだ気がします。

皆さんのお子さんが、その子らしさが輝く「運命のランドセル」に出逢えますように…。

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