『読書する人だけがたどり着ける場所』(齋藤孝著)を読んで

 読書をする人になりたい、深い人になりたい、浅い人でいたくない、・・・そんな気持ちからこの本を手に取ったように思います。本の帯に「「深い人」、「浅い人」の差は読書でつくられる」なんて書いてあるので、この本を読んで「深い人」になれるヒントがあるのではと思ったことも選んだ一つだと思います。
 また、前記事の樺沢先生の「読書脳」で同じ内容の本を読む「固め読み」が良いということも書いてあったこともあり、だいぶ前に買った「途中でしおりが入った本」を引っ張り出して読み進め、読了しました。そのため、二冊の本を比較出来る様に感じました。
 どちらの本にも「アウトプット」の大事さが書かれていましたが、齋藤先生は思考が働き、深められることを目的にしています。齋藤先生は人に話すと良いと書かれていますが、いない時はレビューを読むと良いということで、他の人の意見を聞くことの良さが書かれていました。人の意見を読んで思うことがあるということが、「思考が働く」ということのようです。まだこの本のレビューは読んでいませんが、読んで参考にしてみたいと思います。
 次に気になったのは、ベストセラー作品に対する二人の考え方が少し異なっていたように思います。樺沢先生はあくまで自分が読みたいものを読むという立場でしたが、齋藤先生は時代にマッチするからベストセラーになるし、周囲の反応もあわせて理解できるという効果を示しています。どちらの考え方もその通りだと思います。私は読書自体が少ないので、普段、ベストセラー作品を手に取るのはずっと後になることも多いのですが、ベストセラー作品を読む意義を齋藤先生から教えてもらったように思います。今度ベストセラー作品と言われている作品をリアルタイムで読んでみようと思います。
 そして、推薦していらっしゃる本に二人の違いがあるように感じました。樺沢先生は精神科医、齋藤先生は教育学者ということもあって、お二人の専門性の土台がある中でそれぞれ幅広い分野の本を推薦していらっしゃいます。やはりお二人は「深い人」であり、幅広い知識を取り込んでいらっしゃるから人を引き付ける活動が出来る様に感じ、読書の大事さも感じ入りました。私は樺沢先生の推薦本はアマゾンの欲しいものリストに何冊かありましたが、齋藤先生の方はほとんどありませんでした。ただし、読んでみたいと思う本が著書にありましたので次以降の読書の参考にして少しでも見識を広げ、知識を深めたいと思います。
 お二人が推奨している「同じテーマの本を読むこと」について、読書に関する本を今回は2冊続けて読みましたが、二人ともアウトプットすること等同じことを言っておられ、土台に関することは共通でありつつ、お二人の専門性からそれぞれの持論を知ることが出来、最終的には読書の重要性をお二人から学んだように思います。いきなり読書に力を入れることは難しいことだと思いますが、読書の習慣を身に着けるようにして「深い人」になりたいと思います。

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