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空き家再生3号#5「シェアハウス化への道のり」

2023年12月8日に取得した空き家を利活用するプロジェクト。

物件を取得する前からシェアハウスにしたいという思いがありました。

シェアハウスは家賃の高い都会で一戸を複数人でシェアすることで経済的負担を減らす目的で始まりましたが、近年では入居者同士の交流も利点として注目されています。起業を目指す人が集まるシェアハウス、クリエイティブが集まるシェアハウス、外国人から語学を学べるシェアハウス等様々なテーマ型シェアハウスが誕生・運営されています。

では、探せばいくらでも安い物件が見つかる地方でシェアハウスは可能でしょうか?一つの方向としては、高齢者シェアハウスが考えられます。地方には子供が巣立ち、配偶者に先立たれた単身者が大勢います。一人暮らしには広すぎる家から引っ越そうにも、高齢者の一人暮らしは大家さんに敬遠され、賃貸住宅に住むのが難しいと言われます。部屋を借りるのが難しいと言えば外国人もしかり。ペット可物件も希少です。


基本的には供給過剰な賃貸住宅市場で客付けするには、ニーズがあるのに満たされていないターゲットを見極めることが必要で、それが同時に社会課題の解決にもつながるのです。


私が東京から地方に移住したのは13年ほど前、地域おこし協力隊として着任したのでした。総務省が主導するこの制度は都会から地方への人口移動を促す施策です。私はその趣旨に沿ってずっと住み続ける気持ちで来ました。ですが、地元の人には任期が終わったら帰るんでしょ?と言われることもしばしばありました。実際任期途中や任期後に転出してしまう人が多く、残っているのは元々この町で生まれ育ったUターン者か配偶者がこの地の出身という場合がほとんどです。

市役所の様々な課に配属される協力隊はそれなりに横のつながりを模索しているようですが、この地に留まるほどの関係性は作れなかったのかもしれません。現役の隊員同士は比較や競争の対象にもなりかねないので本音を言いづらいこともあるでしょう。そこで、第三者が隊員の悩みを聞いてサポートできる環境があれば、もっと定着率があがるのではないか?こうして協力隊シェアハウス構想は生まれました。

物件取得前からの経緯を簡単に振り返ってみます。

2023年11月9日、内見の問い合わせFさん
11月13日、契約前に内見1組目Fさん
11月15日、契約合意
11月17日、契約日決定
12月8日、契約引き渡し
12月9日内見の問い合わせUさん
12月19日、内見2組目Uさん。

noteでは、
2023年12月13日、「10万円で空き家を取得!」で12月8日に10万円で空き家売買契約をするまでの経緯を書いてきました。
空き家再生3号#1「10万円で空き家を取得!」|akram (note.com)

1月21日、「登記完了~遺品整理」で1月17日にやっと登記が完了したこと。
空き家再生3号#2「登記完了~遺品整理」|akram (note.com)

1月31日、「残置物を売れるか?」で、買い取り業者に宝飾品や衣類を持ち込んで二束三文どころか衣類は引き取ってさえくれないこと。
空き家再生3号#3「残置物を売れるか?」|akram (note.com)

2月7日、「残置物をメルカリ、ジモティへ」出品していること。
空き家再生3号#4「残置物をメルカリ、ジモティへ」|akram (note.com)

2024年2月8日、noteに「シェアハウス入居者募集」ページを作成。
シェアハウス入居者募集中|akram (note.com)

と、書いてきました。

2月19日、シェアハウスへの問い合わせ
2月21日、zoom内覧 

そして、引き続き残置物を片づけながら、シェアハウスとしての受け入れ準備をしています。

鴨居をジャッキアップ

築古木造あるあるで、建具が動かないので、車のジャッキで鴨居を持ち上げて動かします。その際、力のかかる部分には面材を入れないと敷居、鴨居にめり込み傷ついてしまうので注意が必要です。

大量の大量の衣類やふとんの残置物を納戸に

一着3~5万円もするような衣類が大量に残されていて、めぼしいブランドのものはメルカリに出しつつ、捨てられるものは捨てていますが、ジャケットやコートはかさばってゴミ袋に何着も入らないのでとりあえず納戸に集めます。大量のふとん、毛布類はシェアハウスや民泊の備品になる可能性もあるし、かさばって捨てにくいので、これも納戸入りです。

和室天井にカーテンレールを設置して納戸に区切る

残置物があからさまに見えるのもなんなので、和室の天井にカーテンレールを設置して納戸と通路に区画しました。アームチェアが見えるのが2階の個室です。

物置にあった板材でカウンターづくり

物置にあった古びた板材。これにグラインダーを掛けてカウンターにします。

オーナールーム(音楽室)

1階、アップライトピアノのあるオーナールームにカウンターを設置しました。残置物を整理するのに、物を置くスペースがないとなかなか片付けがすすみません。棚を増やして倉庫の段ボールに眠っている大量の本も並べて図書室兼音楽室兼ワークルーム兼オーナールームにする構想です。
唯一エアコンがある部屋なので、2台目、3台目を設置するまではここで涼んでもらう予定です。

引き戸に鎌錠を設置して個室化

他人が集まって住むのでやはり個室に鍵は必要かなと思います。
火災報知器も設置しました。
引き戸錠は4378円、火災報知器は2728円でした。
ここまでの出費369306円。(水道光熱費除く)

シェアハウス個室

1階のピアノの間にあったデスク天板と階段室にあったチェストを搬入して、とりあえず入居者を一人迎えられる体制が整いました。

まだまだ残置物の整理はつづきます。
やっとメルカリの売り上げが調律費をまかなえそうになってきたので、次回はそこらへんの話をするかもしれません。


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