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新章・魔王の娘だと疑われてタイヘンです! 3巻第1章 これじゃ世界中が大混乱です!?①

「剣っていうのは、剣だけじゃ剣じゃないのよ」

ルナルラーサ・ファレスは、その絶技『アルグルース・セレネー』のコツを聞かれたとき、散々悩んだ挙げ句にそう答えた。
 それを聞かされたカナーンはまるで意味がわからず眉根を寄せる。

「えーと、だから、剣は人が剣として振るってはじめて剣になるのよ。そうじゃない剣は、ただの刃……っていう感じかしら」

「……それがアルグルース・セレネーのコツなの?」

「その理解が第一歩ね。二歩目では、剣を自分の身体の一部として扱う。高いところになっている果実をもぎ取るように、寄ってきた羽虫を摘まむように」

彼女たちが佩く剣は両手持ちの大剣だ。
 だがルナルラーサがそれくらい繊細に大剣を扱えることは知っていたので、カナーンは神妙にうなずいてその続きを促した。

「三歩目ではね、今度は自分自身が剣になるのよ」

「自分自身が……剣に?」

「そう。二歩目で自分自身の身体の一部となった剣。それは腕や脚のような自分の身体の部位としての剣でしょう? そこから今度は、自分自身が剣の一部となるの。剣と自分自身を合わせて、一つの剣になるイメージかしら」

「一つの、剣になる……」

「でも気をつけて。剣は人が剣として振るってはじめて剣になるの」

「え、えーと……?」

「そんなこと言ったってわかんないわよね。アタシも言葉にするのが得意なわけじゃないしね。それに、これはまだアタシも見えかけてるだけなんだけど、その感覚の先がどうもあるみたいなのよね……」

「その先……」

この時のカナーンにはまだ、一歩目はともかく二歩目にすら到達できそうな気はしていなかった。
 ましてや、ルナルラーサすらまだ見えかけているだけだというその先のことなど想像することすらできるはずもない。

「アハハ、忘れて忘れて。今からそんなこと考えてたら、まともに剣なんて振れなくなっちゃうわよ」

ルナルラーサはそう笑い飛ばしたが、達人の目線が垣間見えた気がして、カナーンはいつまでもこの時のことを覚えていた。

「アルグルース・セレネー!」

迷宮の回廊は大剣を自在に振ることができるほど広くはない。
 それにも関わらず、今、カナーンは回廊の広さをまるで気にもしていない様子で自在に剣を振り回し、大技であるアルグルース・セレネーまで披露してみせた。
(あれは何年前のことだっけ? ルナルラーサはきっと、とっくの昔に辿り着いていて、さらにその先に行ってしまっているんだろうな……)
 魔神との戦いの最中だというのに、カナーンはそんなことを考えながら、再び魔剣アリアンロッドを構え直す。
 目の前には左腕を斬り飛ばされ、片腕となった『刃を統べる者』フェルミリアが立っていて、カナーンをその金色の瞳で睨めつけていた。
 だが。

「……私の負け。あなたの言うとおり、私たちは引く」

フェルミリアは右手に構えていた刃をその腕の中に仕舞いこみ、まさかの敗北宣言をした。
『蟲遣い』ロウサーが無数の羽虫が騒めく耳障りな声で叫ぶ。

「おォい! フェルミリア!?」

「こっち見ないで!」

「わ、わりィ」

フェルミリアは全裸であった肉体に、またシュルシュルと金属が擦れ合う音を立てて、無数の刃で構成された服を纏った。
 斬り飛ばされたはずの左腕も同時に生えていて、フェルミリアはその刃でできた左手が自在に動くことを確かめている。

「いいよ、ロウサー」

「全然やられてねェじャねェか! ッてか、一対一の剣技でオマエがやられるわけねェだろ!」

「無理。この子に勝つには、時間、かかる。その前に、聖女や、堅物騎士が来る。私たちは、負ける」

「あァン、このガキがァ!? ま、マジかよ……?」

カナーンは二柱の魔神がそんなやり取りをしているのを、不思議な面持ちで眺めていた。
 どうやら、私は魔神フェルミリアに一対一の剣の勝負で勝ったらしい。少なくとも、負けを認めさせた……。
 どうにも実感が湧かなかった。そもそも自分は勝負をしていたのだろうか。
 無心に、いえ、なにか考えていた気もするけど、ただ剣を振り続けていただけのような……。
 そこまで考えてからハッとして、カナーンは声をあげる。

「フェルミリア、あなたたちは一体なにが目的なの?」

「聖女にも言ったはず。私たちは、ただ魔界に帰りたいだけ」

「はッ、オレたち以外のヤツらは、どうもちげェみてェだがな」

「どういうこと?」

かつては『八柱の魔神将』と呼ばれていた魔神たちであったが、一枚岩ではないというのはどうやら本当のことらしい。

「私たちを、見逃してくれるなら、教える」

「マジかよ、フェルミリア」

「別に不利益、ない」

「そりャそうだけどよ……」

ロウサーは不服そうな声をあげていたが、蟲の群れであるその顔から表情を読み取ることはできそうになかった。

「いいわ、約束する。元々引き返してくれれば、それでよかったのだしね」

※ ※ ※

「それで君は、魔神二匹をみすみす見逃したというのか?」

苛立ったようなラティシアの声に、カナーンは湯船から立ちあがって顔を青ざめさせる。

「も、申し訳ありませんっ」

エリナたちは魔神マリアが身を隠していた地下迷宮から、無事ランドバルド邸に帰還し、人心地ついたところだ。
 お互いの情報交換と身体を休めるためという名目で、客室のベッドに寝かせているマリウスを除いた全員で、浴室に集っているという状況である。

「謝ることなんてないわ、カナーン。どう考えたってそれが最善手よ」

ロミリアは頭を下げていたカナーンをなだめて、改めて湯に浸からせる。

「今の話だとロウサーはほとんど手を出さなかったみたいだけど、『八柱の魔神将』の二柱を一人で相手して追い返したのよ? ラティシア、あなただってそう簡単にできるようなことじゃないでしょう?」

ロミリアはカナーンを庇って厳しい口調でラティシアに言った。

「す、すまない。確かにそうだ。私もそういうつもりで言ったわけではないんだ。許してほしい」

「私に謝ったって仕方ないでしょう? 謝るならカナーンに謝りなさい」

「あの、ロミリア先生、私は大丈夫ですからっ」

たじたじとなったラティシアを、今度はカナーンが庇う。
 そんな様子を見ながら、エリナとフランがこそこそと耳打ちしていた。

「ロミリアずいぶん機嫌悪いね?」

「あ、あのね? ロミリア先生、ラティシアさんとその……な、仲よしだったから、マリちゃんとラティシアさんがああなっちゃって、たぶん、それで……」

「ロミリアが焼きもち焼いてるってこと!?」

「あっ、エリナ、バカ!」

思わず大きな声をあげてしまったエリナの口を、フランが塞いだ時にはすでに遅かった。

「なんで私がラティシアに焼きもちなんか焼かなくちゃいけないの! フランは私のことをそういう風に見ていたわけね? へー、そう。よくわかりました」

「ち、違うんです、ロミリア先生! 私、本当にロミリア先生のこと尊敬していて!」

「にゃはははははっ」

「エリナが大きな声出すからでしょ!? なに笑ってるのよ!」

「ぷっ……くくくくくくくくっ」

「カナちゃんまで笑ってるし~~~~っ!」

顔を真っ赤にして言うフランに、エリナもカナーンも笑いながら謝った。
 ロミリアもまさかそんなことで本当にフランに対して怒るはずもなく、それを見て堪えきれない様子で笑っている。

「フ、フフフフフフフフ」

「あら、こういう時にラティシアが笑うなんて珍しいわね。いつもなら『真面目な話をしているんだ。いい加減にしないか』とか怒鳴りそうなものだけど」

「いや、まったくだ。しかし、お互い全裸では怒鳴り飛ばしても様にはなるまい。フフフフフフフフ」

そう言われても、まだ笑い続けるラティシア。
 その笑顔に、ロミリアは彼女に巣くっていた憂いがようやく晴れたのだと確信した。

「ね? お風呂での話し合い、いいアイデアだったでしょ? にぇへへ」

それを提案したエリナは得意顔で笑う。
 だが、リエーヌは呆れた様子でため息をついた。

「私としては、食事の支度や寝室の手入れをしたかったのですが……。マリウス殿下の様子も気になりますし」

「リエーヌはそう言うと思ったからっていうのもあるよ? こうでもしないと帰ってきてからもリエーヌ働きづめになっちゃうじゃん。リエーヌだって結界張ったりあれしたりこれしたりって大変だったはずなのに」

「それは気の回しすぎというものです。私はメイドなのですから、家事をこなすのが第一と考えます」

「今はわたしが家の主なんだから、従ってください」

「くっ……出過ぎたことを申しあげました。ご容赦くださいませ、エリナ様」

悔しそうに頭を下げるリエーヌ。
 二人の様子を見ていた一同は皆くすくすと笑った。

「話を戻すけれど、フェルミリアたちは、他の魔神将たちの目的について、確かにそう言ったのね?」

「はい。ロウサーはわかりませんが、フェルミリアが嘘を言う必要があったとは思えません。ただ、その情報の出所はガビーロールだとも言っていたので……」

ロミリアの質問に、カナーンは慎重に答える。

「そうね。情報源がガビーロールであるなら信憑性には欠けるかもしれないわね」

「いや、その状況であれば、真実であるとみた方がいいだろう」

一同はラティシアを見た。

「ガビーロールは愉快犯だ。故にその真の目的は理解できないが、状況から見て、『八柱の魔神将』の瓦解、もしくはフェルミリアとロウサーを自分の仲間に引き入れることを目的にしていたことは間違いないだろう。フェルミリアとロウサーは結果としてガビーロールには付かなかったが、その情報の見返りに、先日のウィンザーベル襲撃を行ったとすれば筋は通る」

「ウィンザーベル襲撃はなんのために?」

とロミリア。

「もちろんロミリア、おまえをノクトベルから遠ざけるためだ。すなわち、『炎を纏う者』プロシオンを――エリナ・ランドバルド、君と出会わせるためということになる」

「わたし!?」

エリナは目をパチクリとさせた。

「他になにがある? ガビーロールもプロシオンも君を『魔王の娘』だと認識していたのだろう? 脅威だと考えたのか、次に仰ぐべき主だと考えたのかはわからんが、とにかくエリナが持つ力を確かめたかったんだろう」

ラティシアの言葉に、エリナはプロシオンとの戦いを思い起こす。

「そう、かも。確かにあの時、力試しをされてるって感じはしてた……。そうじゃなきゃ、最初に丸焼きにされちゃってたかもって……」

カナーンもフランも、そして、最も長い間プロシオンと対峙し続けたリエーヌもその時のことを思い出してうなずいた。

「ガビーロールはそれをどこかで見ていたということね。仲間であるはずのプロシオンを捨て駒にして……」

「でも、プロシオンを倒したのは結局マナとアラヤだよ?」

エリナは疑問を呈する。

「それだ。あの双子はいったい何者なんだ? 『ジャニュアリー』と言っていたか。エリナと同じ力を使っていたが……。それに、ガビーロールはあの双子のことを元から知っていたような口ぶりだった」

ラティシアの疑問に対して、リエーヌが小さく手を挙げて口を開いた。

「僭越ながら私からも。あの双子の背後には父親の存在があるようです。彼女たちの言葉の端々から『お父さま』『パパ』と呼ばれる存在がいることが窺えました。それと『ジャニュアリー』に関して、先ほど私の師であるリーク先生に転写筒にて緊急の問い合わせをしておきました」

転写筒とは、二つ一組で使われるマジックアイテムで、一方の筒に入れた紙の内容をもう一方の筒に入れた紙にそっくりそのまま書き写すというものだ。転写筒そのものも貴重な品だが、それに使われる紙もインクも専用の魔術が施されたものが必要となるため、使用されるときは緊急
である場合がほとんどだ。

「おお、ブレナリア王国の筆頭宮廷魔術師のリーク殿か。確かに、かの御仁ならばなにかしらのことはわかるだろう。では、『ジャニュアリー』についてはリーク殿の返答を待つとして、あの双子の父親だという存在のことか。これについては、誰かなにか知っていることはあるか?」

エリナたちは目と目を合わせ、お互いに首を横に振る。
 ただ、ロミリアだけがなにか思い当たったようで、気まずそうな顔をして手を額に当てていた。

「ロミリア? なにか知っているのか?」

「いえ、なにも知らないわ。双子の父親という人物、私たちの前には一切姿を見せていないもの。でも、あの地下迷宮を調べたルナルラーサが言っていたのよ。『証拠はまったくないけど、まったくなかったからこそ、私は絶対にアイツだと思うわ』って……」

すぐにピンと来たのか、ラティシアはにわかに気色ばむ。

「サイオウか!?」

「わからないわ。証拠はまったくないもの。でも、だからこそ」

ロミリアはそこで口をつぐんだ。

「……そのサイオウって人さ、りっくんの幼なじみなんだっけ? 魔法使いの人だよね? その人がマナとアラヤのお父さんだとして、なんでそういうことしてるんだろう。あの二人が神聖復興騎士団の人たちを手伝ったりしてたのって、サイオウさんに言われたからってことだよね?」

エリナは首を傾げる。
 だが、エリナのその言葉にリエーヌがハッとしたように口を開いた。

「そうです。神聖復興騎士団の事件の時、あの双子はエリナ様を指して『魔王の娘』だと言っていました」

「あ、うん。なんでそんなこと言うのか聞いたら、『事実を知ってるから』とかなんとか言ってたっけ……」

ロミリアとラティシアは顔を見合わせ、深くうなずく。

「どうやら、双子にサイオウが関わっているのは間違いなさそうね」

「そういうことになるな」

「ど、どういうこと?」

疑問に首を傾げるエリナ。

「エリナのことを、魔王の居城から拾ってきた子だと知っているのは、ブレナリア王宮のごく限られた人物と、私たち魔王討伐のパーティだけなのよ。ここにいるあなたたち以外はね」

ロミリアは、フラン、カナーン、リエーヌに目を向けて言う。

「もっと言えば、まだ赤子であった君が魔王の居城にいたことを、自身の目で見ているのは我々魔王討伐のパーティだけ。すなわち、私、リクドウ、ロミリア、ルナルラーサ、レイアーナ、そして、サイオウだけということになる。それを『事実』と言えるのはな」

一同は押し黙り、湯気を湧きたたせる湯船に視線を落とした。
 魔王討伐の勇者の一人が、悪事に荷担していることが明らかになったのだ。
 状況から考えて、ガビーロールとの繋がりも考えられる。
 だが、エリナの考えだけは少し違っていた。

「でも、マナとアラヤってそんなに悪い子って感じじゃなかったよね?」

「え?」

みな、ハッとしてエリナに目を向ける。

「そりゃ、アラヤなんかはケンカっ早い感じだけど、ちょっとやんちゃっていうだけの気がするし、マナはちゃんとそんなアラヤを窘めたりしてたよ?」

「で、でも、エリナ。あの子たちが聖后様を攫ったりしたんでしょう?」

フランが疑問の声をあげた。

「攫うのはよくないことだと思うんだけどさ、それは神聖復興騎士団の人たちの命令だったからなんじゃないかな……。それに、国を復興するっていう気持ち自体はわかるって聖后のお姉さんも言ってたんだよね。だったら、神聖復興騎士団の人たちに協力する事自体は、そんなに悪いことじゃないんじゃないかなって。そうするとさ、後はわたしたちを助けに来てくれただけなんだよね、今のところ」

エリナに賛同してリエーヌも言う。

「リルレイア殿下の前に現れたときも、父親なる人物から手を引くよう指示されたようだったと伺っております。私もその直後に双子と遭遇しましたが、それらを否定するものはなにもなかったと考えます」

一同は再び押し黙った。
 なにが真実で、なにが真実ではないのか。

「……ますますサイオウ絡みとしか思えなくなったんだけど」

「奇遇だな、ロミリア。私もだ」

直接サイオウを知るロミリアとラティシアだけがうなずき合う。

「どういう人なの? そのサイオウって人」

エリナが当然の疑問を投げかけると、ラティシアとロミリアが口々に答えた。

「度し難い男だ。天才であることは認めるが……」

「彼のアイデアに救われたことは何度もあったけれど、いつもやり方に問題があるのよね。常識がないというか、倫理観がないというか……」

「あやつにないのは人の心だ!」

「ホントにどういう人なの!? 魔王を倒しにいった人なんだよね!?」

二人の言い様にエリナはさらにわからなくなってしまう。

「サイオウについては追々話すわ。それよりも、双子の父親はサイオウということで考えてしまっていいのかしら?」

「あの双子はスメラの血を引いているようには見えなかったが、否定する要素はそれくらいか。血縁ではないのなら養子という事になるが、あやつが妻を娶る事態を考えれば、よほど可能性が高そうだ」

聞けば聞くほど、サイオウなる人物の人となりがわからなくなるエリナである。

「それに、あやつならば、『魔王の娘』がどういった存在であるか、その真実にまで辿り着いている可能性がある」

「! じゃあ、『ジャニュアリー』も!?」

ラティシアの言葉にエリナはバシャン! と水音を立てて立ちあがった。

「『魔王の娘』と『ジャニュアリー』、そこにどういう関係があり、双子がなぜその力を操れるのかはわからないが、それらが無関係だということはまずないだろうな」

「も、もしかして、あの二人がわたしの妹……だったとか!?」

「エリナとは顔立ちも目や髪の色もまったく違ったと思うんだけど……」

「でもさぁ」

フランは思い出しながら言うとエリナは不満げに唇を尖らせる。

「そういう可能性もあるかもしれない。でも、今はなんとも言えないわね。その双子、私はまだ見たことはないけれど、会って話を聞いてみたいものね」

「サイオウと双子についてはそんなところか。そこにガビーロールがどう絡んでくるのかは気になるが、そのガビーロールも双子によって葬られた」

「後は、スールトを筆頭とする他の魔神将たち……」

「ああ」

沈鬱に言うロミリアとラティシア。
 そしてラティシアは、顔をあげてカナーンを見た。

「スールトたちの目的……フェルミリアたちはなんと言っていたのか、もう一度聞かせてくれ」

「はい」

カナーンはわざわざ湯船から立ちあがる。

「召喚契約が破棄されていない以上、魔王が行うはずだった計画を引き継ぎ実行すると」

それは魔神将が出現した時から危惧されていた事態ではあった。

「その計画とはすなわち、私たちが住む現界と魔界を繋ぐこと。二つの世界を行き来可能な一つの世界に統合し、魔王の名の下に統治すること」

温かな湯に浸かっていながらも、背筋に氷を当てられたような寒気が襲いかかる。

「そして、スールトたちは、それが恒久の平和に至る唯一の道だと信じているようだと、言っていました」

なにが正義で、なにが悪なのか。
 一同はまたも押し黙り、湯の温かさにほんの少しだけ救われた気持ちになるのだった。



※※※2022/05/14※※※
仕事のスケジュールが逼迫している関係で更新が三ヶ月空いてしまいました! 申し訳ありません!
ちゃんと一段落させるところまでは書くつもりですので、見捨てないでいただけるとありがたいです;´Д`
よろしくお願いいたします。
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