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コロナ禍の忘年会に「手酌主義」

例年ですと、この時期にはそろそろ忘年会の話が出るものですが、コロナ禍の今年はどうなるのでしょう?ある調査によれば、7割の人が、オンラインよりも対面での忘年会を希望しているとか。

アルハラという言葉がいわれる時代、昔のようにお酒を強要したりする人は少なくなりましたが、必要以上に「空気を読む」「気を遣う」という日本人の習性で、周囲の人や上司に「お酌」をする人も少なくないでしょう。

ジョッキビールや店側がつくるドリンク類ならいいのですが、日本酒や瓶ビール、ボトルワインですと、「お酌問題」が生じます。隣の人のグラスが空いているのに、お酌をしないと「気が利かない奴」と思われるではないか?なんて心配したりして。

宴が進むと、瓶を持ってあちこちにお酌をして回る人間も出てきます。当初の席では話ができなかった上司や先輩に挨拶がてらのお酌。「手酌は出世しない」という言葉は、逆に言えば、あちこちお酌ができるぐらい気遣いのある人間が出世できるという処世訓なのでしょうが。

でもねえ、酒量は人それぞれなのですから、「お酌」文化は、知らず知らずの内にアルハラになってるかも。そもそもこのコロナ禍。ソーシャル・ディスタンスを保つ意味でも、今年は「手酌主義」でいかがでしょう?下の人間からは言いにくいでしょうから、上司から率先して宣言してもらうとか。

実はこの「手酌主義」、大学時代の友人の流儀を模倣したもの。彼は瓶ビール派だったのですが、最初の注文は最小限数(炭酸が抜ける、温度が上がる)、一杯目は「お酌」し合いますが、二杯目以降は自分のペースがあると「手酌主義」。周囲の人間にも以降は「お酌」せず。

当時は「一気飲み」なんて無謀な飲み方がまだ生き残っていたアルハラ時代。彼はかなりの変わり者と思われていましたが、合理的な考え方だなと思い、以降真似してきました。

まっ、社会人になってまで「手酌主義」を通したら、結構な軋轢を生みましが(笑)。今なら大丈夫じゃないでしょうか。


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