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看板娘が見つけた夢…今週の『ブギウギ』

銭湯の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スターになっていく花田鈴子(澤井梨丘さん→趣里さん)が、暗い戦争の時代や、燃えるような恋と別れなどを乗り越え、人々に勇気と希望を与えていく朝ドラ『ブギウギ』第1週「ワテ、歌うで!」。

戦後にスターとなった鈴子(芸名:福來スズ子)が、作曲家・羽鳥善一(草彅剛さん)に促されて、舞台に挙がるシーンからたスタートした月曜日。楽屋にいた歌手・茨田りつ子(菊地凛子さん)は、淡谷のり子さんがモデル。

前作『らんまん』とは真逆のトーンのオープニングを経て、時代は大正15年。趣里さんに寄せてきた子役の澤井梨丘の達者な演技。前クール『ハヤブサ消防団』で放火犯を演じた岡部たかしさんの役名が「アホのおっちゃん」(笑)。

「大阪はアホ。東京はバカ。境界線はどこ?」を探った『探偵ナイトスクープ』の「全国アホ・バカ分布考」を思い出しました。入水未遂のゴンベエ(宇野祥平さん)は、「名無し権兵衛」からでしょうね。

銭湯の一番客がアホのおっちゃんであることが、鈴子の母・ツヤ(水川あさみさん)から語られた火曜日。「義理と人情」の話を聞いた鈴子は、友達のタイ子(清水胡桃さん)の片思いに一肌脱ごうとするお節介。

タイ子を傷つけたのではないかと思い悩む鈴子はツヤに相談。途中、ツヤの回想シーンに西野キヌ(中越典子さん)ともう一人の赤ん坊。中越さんと言えば、朝ドラ『こころ』に主演。その母親役を演じたのが、趣里さんの実母・伊藤蘭さんでした。このキャスティングからすると…。

鈴子とタイ子と鈴子の弟・六郎(又野暁仁さん)が祭りの帰りに、タイ子の片思い相手・松岡(湯田大夢さん)たちと偶然会った水曜日。鈴子と松岡のことを囃し立てる松岡の男友達。六郎が「松岡くんのこと好きなんはな、タイ子ちゃんなんやで」とバラしてしまい。

又野さんは朝ドラ5作目。『舞いあがれ!』では、五島留学にやって来た朝陽役でした。タイ子に向かって芸者(妾)の子とバカにする男子たちに立ち向かい、松岡への想いをストレートにぶつけたタイ子。芯がしっかりしている子なんでしょうね。

時が経ち、小学校卒業が迫ってきた頃。上の学校に進むことになったタイ子から、歌が上手いので花咲音楽学校を勧められ、自分の進路に悩み始めた鈴子。

鈴子が花咲音楽学校受験を決めた木曜日。鈴子の寝顔を見ながらのツヤと梅吉(柳葉敏郎さん)の会話と回想では、鈴子が実子ではないことが匂わされ。試験当日、手ごたえを感じた鈴子でしたが不合格に。

落ち込んでいる鈴子のために、梅吉が梅丸少女歌劇団の入団試験チラシを持ってきた金曜日。まずは見てみようと、劇場に向かった梅吉と鈴子。トップスターである大和礼子(蒼井優さん)と橘アオイ(翼和希さん)の舞台にすっかり魅了され、試験を受けることに。

しかし、試験日を間違え、鈴子が歌劇団の事務所に向かうも門前払いの雰囲気。ツヤも駆けつけ粘る二人。すると、林音楽部長(橋本じゅんさん)が一曲だけ歌うことを許可。鈴子の曲を聴き終わると、「入れたれや」の鶴の一声で、鈴子の合格が決まりました。

「アホのおっちゃん」役の岡部たかしさんと、林部長役の橋本じゅんさんといえば、前クール『ハヤブサ消防団』の団員二人でしたから、なんか嬉しいなあ。

無難なスタートの第一週ではありましたが、『silent』の村瀬健プロデューサーによれば、蒼井優さんは「日本でも何本の指に入る敷居の高い女優さん。要は簡単には出てこない。よほどのクオリティーと、よほどやる意味がなきゃ出てくれない。だから、彼女が出ている作品は良作認定」とか。さて、本作はどうでしょうか。

余談:『紅白歌合戦』の司会に、『ブギウギ』の語りを務める高瀬耕造アナと、有吉弘行さん、橋本環奈さん、浜辺美波さんが決まりました。橋本さんは昨年の司会ぶりがパーフェクトでしたし、朝ドラ『おむすび』の主演も決まりましたから、予想通り。

有吉さんも民放で数多くMCを務めていますから心配なし。浜辺さんはいらない気もしますが、『らんまん』での熱演へのご褒美的な意味もあるのかな。あいみょんの出場は間違いないでしょうから、『ブギウギ』が盛り上がってない場合の保険的な意味合いもあるのかなと。


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