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「バカ枠」採用

1970年代、サッポロビールの就職面接で、ある学生が何も言葉を発せず。最後に一言「男は黙ってサッポロビール」とだけ話し、採用されたという都市伝説。三船敏郎さんのCMが元ネタでしょうが、現在の就職の厳しさからすると、隔世の感があります。

芳根京子さん主演で連ドラ化された『チャンネルはそのまま!』。『動物のお医者さん』で知られる佐々木倫子さんの漫画が原作で、主人公・雪丸花子は、北海道のテレビ局に「バカ枠」で採用されたという設定。

「バカ枠」というのは、いわゆる優等生的な学生ばかりではなく、ちょっと変わった人間を少しだけ採用するというもの。

同じ系統の人間ばかりでは、組織が小さくまとまってしまいますし、いざという危機に対応できなくなる可能性を想定。組織の活性化も見据えて、敢えて異物としての「バカ」を採用するというのです。

効率重視の現在、『釣りバカ日誌』の主人公・浜崎伝助を組織に置いておくような会社はまずないでしょうが、映画の中では案外役立っていて。

愛すべき「ダメ社員」あるいは「バカ枠採用」が滅びゆくことに、一抹の寂しさを覚える、元バカ枠採用(笑)。


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