見出し画像

自作ゲームのタイトルつけ方アイディア集

個人でゲームを開発しています。今までにいくつかゲームを完成させ配信してきましたが、タイトルをどうするか毎回悩みます。

↑これはインパクトがあり割と気に入っているもの。

↑宮沢賢治さんをリスペクトをもってオマージュしたもの。

↑「Connectですか?」って検索サジェストを受けがちなもの。

↑日本語は普通だけど英訳タイトルが素晴らしすぎるもの。

よそが出してるゲームタイトル拝見してるとうまいことできてるなあと感心しきりで、何とかいいところを盗めないか、小賢しい自分のアイディア集も兼ねてまとめておきます。

ゲームよりもタイトルが大事かも知れない

そもそも「タイトルはゲームがあらかたできてから考える」でも間に合いますし、私も今までそうしてきました。

しかし、先日機会があってちゃんとした企画書を作り、まずタイトルを決めたところ「この一文字を変更して造語にすればもっと魅力的なゲームに見える」、「その造語をゲーム内の決め台詞として登場させよう」と、タイトルが企画にまで影響を及ぼし、大黒柱となってくれるさまを目の当たりにして驚きました。以来、企画段階でしっかりタイトルを決めるようにしています。

例えば企画段階で「モンスターハンター」じゃなくて「みんなで魔物狩り」ってタイトルだったら全然違うゲームになっていたかも知れません。

タイトルが決まればゲームの性格や方向性もかっちり定まること請け合いですので、特に、作ってるとき面白さの迷子になりがちな方にはおすすめの方法です。

固有名詞+一般名詞のコンボは王道だし強い

「魔界戦記ディスガイア」「ライザのアトリエ」とかですね。

一般名詞だけだと検索負けしてしまいがちですので、独自の名詞をアピールしつつそれがどういうものかお知らせできる良タイトルです。少年漫画でもよく見かけますし、タイトルの付け方としては王道と言えるでしょう。

「人喰いの大鷲トリコ」は一般名詞が二つあります。もし「大鷲トリコ」だけだったり「人喰いのトリコ」だったりしたら、受けるイメージはかなり変わってきそうですね。

一般名詞のコンボで検索にも強くなる

個人制作ゲームだと検索して探してもらえないって割と死活問題です。大手さんの場合はそうでもないのかも知れませんが、ユーザーの立場からするとタイトルを検索してすぐ見つかるゲームの方が買いやすいのは確かです。

「逆転裁判」「スーパーロボット大戦」「龍が如く」「ファイナルファンタジー」「燃えろ!! プロ野球」などは一般名詞の組み合わせで、どれも覚えやすく印象に残ります。

「ツインビー」「ロボコップ」なんかは、実は一般名詞の組み合わせなのに個性も出てますね。

短くて印象的な、文字を置き換えた造語

「死印」「貝獣物語」など、元からある一般名詞を一部言い換えて独自性を出すタイトルも印象に残ります。

「超獣ギガ大戦」は「鳥獣戯画」の2箇所置き換えていますね。タイトルを聞いただけで賑やかなゲームなんだろうなと想像できます。ギガ、というとスケールが大きそうでいて「いや、他の文字の並びからもしかしてネタゲーなのか?」と勘繰ってしまうのも何だか楽しい。

これの欠点を強いてあげるとすると、タイプしたときにすぐ変換できないことくらいでしょうか。ただ覚えやすいのは利点ですね。

カタカナor漢字orひらがな変換に技あり!

「ザンキゼロ」、一般的に書くと「残機0」で、シューティングゲームみたいに聞こえてしまいます。しかしカタカナにすることで、なんか緊張感が高まるし一癖ありそうで人が死にそうな感じも伝わってきます。

最近では「ウマ娘」が印象的。ウマだけがカタカナで可愛らしくなってますね。「馬娘」だと土の匂いがすごいし、「ウマムスメ」だとなんかいかがわしい感じすら漂ってきます(個人の感想です)。「うまむすめ」だと、なぜか規模が小さいゲームみたいに聞こえるから不思議です。

タイトルをつけてみて、もうちょっとインパクトとか個性が欲しいなと思ったら、一部をカタカナ、ひらがな、漢字、数字、アルファベットなどに置き換えてみると光明が見えるかも知れません。

私が実際に行っているタイトル案の出し方

・ブレストし関連単語を挙げまくって、良さそうなものを組み合わせる

・移動時だらだら考え続ける

・類似ジャンルのタイトルを検索してアイディアをお借りする

・何案か出して、初見の人にどんなゲームだと思うか聞く

・同僚に「なんかいい案ない?!」と聞く

文字系サイト行って適当に組み合わせる(例:メンタリスト外道)

・「このタイトル聞いた時あの人はどんな顔するだろう」と思い描く

上記最後の項目に近い真理として、タイトルを思いついた瞬間に「うわーっこれ早く企画書にして誰かに見せよう!」と思ってしまうものは、少なくとも自分に確信が生まれていてなぜそのタイトルなのか説明できる、限りなく正解に近い状態だと思います。

使えそうなタイトルの付け方要素

・擬音を使う…「ぷよぷよ」など

・サブタイをつける…「WHITEDAY〜学校という名の迷宮〜」など

・「!」とか「☆」入れる…「太鼓の達人 セッションでドドンがドン!」など

・「ザ」って入れると海外っぽい…「ザ・シムズ4」など

・国内で出すなら英語→カタカナに…「リトルナイトメア」など

・濁音+ンが入ると強そう…「ガンダム」など

真似しない方がよさそうなタイトルの付け方

記事を書くにあたり昔のゲームタイトルを調べてみたところ、現代ではなかなか生き残るのが難しそうだな…と感じるものが多くありました。「テニス」「怒」「上海」「いっき」などです。数十年前、ネットはおろかパソコンがなかった時代と今では比べるべくもないので、この時代にOKだったタイトルは参考にしない方が良さそうです。

それから(非常に言語化し難いのですが)大手がつけそうな壮大なゲームのタイトルつけちゃうと、ぱっと見でユーザーのハードルが上がってしまうので、スケールが大きそうな言い切り型のタイトルは、個人作ゲームでは避けた方がいいんじゃないかと個人的に考えます。

さらに個人的に、ユーザーの立場からして読みにくい・タイプしにくいタイトルは勘弁して欲しいです。私は「Cendrillion palikA」(名指しですいません)が何回読んでも覚えられません。わかりにくすぎるタイトルだと「わからんお前はターゲットユーザーじゃない」と言われているようで辛い。大手ならともかく、宣伝の手段が少ない個人開発者は真似しない方がいいんじゃないでしょうか。

個人開発なら好きなタイトル付ければいいんだけど

タイトルは売上を左右しかねない重要な要素です。とはいえ、個人ゲームなんだから厨二っぽくても読みにくくても「どうしてもこのタイトルをつけたい」という美学で押し切るのも良いでしょう。それで売れても売れなくても自分の責任だし、個人なんだから好きにやればいいんです。

ただもし「このタイトルは本当にこれでいいのかな?」と、少しでもモヤっとするなら、もう何案か出してみて誰かに「どんなゲームに見える?」と聞いてみるのをおすすめします。


おまけ:良さそうな参考タイトル厳選

抜いても伝わる文字は抜くといい気がします。

んこダイス。「う」が抜けてる? いいえ抜いたのです。

ミナブル、という日本で通じにくい言葉を補うように略称をカナでおさえている。

クラフト+ユートピアかな? 間を上手に縮めている。

「ジャンプキング」潔い。日本でも通じますね。

学生作品だそうです。アルティメットな感じが伝わってきます。

「古銭プッシャーフレンズ」どういうゲームか即伝わる。何もかもいい。

エレックヘッドと読むのか、多分きっとそう。そして伝わる。


この記事が参加している募集

名前の由来

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?