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#カメラのたのしみ方 その2

dearly days 横木安良夫日記 04
#カメラのたのしみ方  その2
#カメラのたのしみ方と  写真のたのしみ方の違い
このちがいは、なんだろう?
僕はこのタイトル、#カメラのたのしみ方というと、
クラシックカメラからはじまり銀塩カメラ、
そしてデジタルカメラ、スマートフォンカメラなどのそれぞれの
たのしみ方のことだと思っていた。
それもあるだろう。

いや、まて、写真雑誌、アサヒカメラ、日本カメラなどのカメラは、
機材のことだけを言っているわけじゃない。
カメラ=写真 のことだろうか?
写真家=カメラマン はイコールじゃない。

絵をかくなら、筆やその他の筆記用具が必要だ。ヘラとか、いろいろある。
写真を撮るには、カメラが必要だ。
同じ道具でも、絵の道具と写真の道具は何か違う。
文章を書くにも筆記用具がある。
いや、今は、パソコンだ。ちょっと前までワープだ。
音楽には、楽器がある。
歌だったら肉体が楽器だ。
映画には、撮影機と映写機が必要だ。
総合芸術の映画は、それに録音や、
音楽や、脚本家や、あらゆるものが動員される。

筆記用具のたのしみ方
楽器のたのしみ方
トランペットのたのしみ方
撮影機のたのしみ方
それぞれなんか変だ。

カメラとは、
カメラオブスキュラからきている。
それは、部屋や箱のなかに、外界を映しだす、マジックBOX.
暗い部屋。暗箱。その画像をトレースして画家は正確な遠近法を描く。

それはphotograph(写真)以前からあった言葉であり、機械だ。
大きなものは、四角い暗い部屋の壁の真ん中に、
小さなに穴がひとつあいている。
その小さな穴から光が、飛び込み、逆さになった外の景色を
穴の反対側の壁にぼんやりと映す。

その光学現象を人類はいつ知ったか。
僕はそうとう昔、数千年前から知っていたのではと思っている。
なぜなら現に僕は、
子供のころからその現象を知っていたからだ。
これは、いまでこそ自慢だが、
世界の何も知らなかった子供の僕にとって、
目の前に存在ている現実にひとつだった。

千葉県市川市国府台の戦後の県営住宅。
土地50坪。そこに20坪の木造住宅。安普請だ。
畳6畳の部屋には、ガラス戸と、その外側に木製の雨戸がついていた。
基本毎日、雨戸は夜になると閉める。
僕はとても早起きだった。
夏休みなど、家族が寝ているあいだにそっと抜け出し外にでかける。
6時とか、6時半だ。
実は、父親が怖くて、会いたくないから、父が出勤する
朝11時ぐらいまで、外で遊んでいた。(父は新聞記者だった)
低学年の頃は、問題児だったので父親によく殴られた。けがをしたことはないが。

そんなある朝、カーテンに不思議なものが映っているのを発見した。
小学3年生ぐらい、もっと小さかったかもしれない。
よく見ると、それはさかさになった外の景色だ。雨戸の小さな節穴から光が差しこみ、白い薄いカーテンに写っていたのだ。
その発見は誰に教わるわけでもなく、そこに猫が縁台を横切った。
ぼやっとしているが、それが家の庭であることはすぐにわかった。
だから僕は、ピンホールカメラの、その現象を知っていたことになる。
もっとも、それがカメラの構造と一緒だとはまったく
、気が付かなかったが。小学校4年の誕生日に、スタートカメラを買ってもらったそのころには、家を改築して、その部屋はなくなっていた。だからピンホール現象とカメラを結びつけることは大人になるまでなかった。

日本では、江戸時代、そのカメラオブスキュラを写真機と呼んでいたと、日大の小沢先生の写真史に書いてあった。(昔の日本人は学があったので、中国の古典から合成したことばだろう)
どうやら日本の「写真」という言葉は、「写真機」ということばから生まれたらしい。
本来は、Photograph は、光の絵、光の画という翻訳がただしい。
でも日本は、photographを「写真」と呼ぶことが広まった。
そっちのほうがカッコイイからに違いない。

カメラとは、イタリア語の「部屋」。もともとはラテン語だ。
だからイタリアにはそこじゅうにCAMERAがある。
カメラのことは、macchina fotograficaというらしい。(光の絵の機械)
ちなみにビデオカメラはTeleCameraだから、
いっそPhotoCameraとでもしてくれたら、わかりやすいのに。

ニエプス1827_670


photographは、18世紀にはじめての、カメラオブスキュラの像を定着したことから始まった。アスファルトを感光材にしたニエプス。
実用的には、銀板を使ったダゲレオタイプだ。しかもダゲールは戦略的に特許を公開した。

光によって、化学反応が起き、それを定着させる。
実は長時間、定着する現象は日常に溢れている。

それは人間の皮膚だ。紫外線で日焼けする。
今だって、腕に、像のあるネガフィルムをつけて、
夏の海にでも一㈰いれば、皮膚に像が定着する。
基本写真と同じだ。
昔、日光写真が雑誌のおまけについたけど、
印画紙がなくたて、人間の体だって感光するわけだから、
理論的には人類は、写真の原理を知っていたわけだ。

もちろん実用化したのは、18世紀ということになる。
科学の時代になって初めて実用化された。
話が尻切れトンボだが、カメラのと楽しみ方の前に、
カメラの話を!

続く  
カメラのたのしみ方 その1はこちら


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