「欧州大戦博物館」
<イタリア旅行記(2008年夏・ヴェネト&ドロミテ&トリエステ)no.58>
「欧州大戦(第一次世界大戦)博物館」。
早速、見学しました。
第一次世界大戦中に起こった、この地・ファルツァーレゴ峠(passo di Falzàrego)での戦争「チンクエ・トッリ大戦」(1915-1917)。
その時、オーストリア=ハンガリー軍が築いた要塞「トレ・サッシ(Tre Sassi)」と呼ばれた岩の「砦」がありました。
破壊されたものもありますが、現存しているこの砦を「博物館」として使っています。
岩で造られた建物なので、内部は冷んやり。
そこには、当時の写真、実際に使用された戦闘服や機関銃、大砲なども展示されていました。
当時、この辺りは、オーストリア=ハンガリー軍が支配。
イタリアが、もともと自分達の領地だったこの地を取り戻すために戦ったのです。
私が見学した日は、人も少なく、この博物館を管理している方ともお話しできました。
この戦いの歴史を、後世に語り続けたいと、ご家族で博物館を管理・運営されているそうです。
展示スペース、どこでも写真を撮っていいよ、と言われたのですが、私は、複雑な気持ちになり、カメラを向けることが、出来ませんでした。
唯一、写真を撮らせてもらったのは、こちらの旗です。
当時のイタリア領土のほとんどを統括していた「サヴォイア家の紋章」が、イタリア国旗の中に描かれています。
この旗をシンボルに掲げ、この地を取り戻したそうです。
外に出て、当時の戦いの砦・要塞となっていたこの博物館(写真)を、
改めて眺めると、私自身、グッと感じるところ、思うところがありました。
そして、今、思い出しても、胸が痛くなり、涙が出てくることがあります。
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